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『 tea party / yes, mama ok ?』 [邦楽ロック/90年代]


絶好調。
最近の嬉しいニュースに日本のエアギターの伝道師、金剛地武志氏の音楽活動再開がありますが、それを祝して、本日の一枚はお待たせしました。
yes, mama ok?の『tea party』(6-LDKCD)です。

yes,mama ok ?とは?
“king of nerd rock”を合い言葉に知的と暴挙の限りを尽くす、“ tac & killer ” こと、金剛地武志と高橋晃、そして紅一点、仲澤真萌嬢。彼らの音楽スタイルを評するならば「ピチカート+電気グルーヴ」と云ったでしょうか。
グループのフロントにファッション雑誌から出て来たかの様な容姿端麗な美女、そしてサウンドはおシャレでクールなポップミュージックと言う点においてピチカート。
一方、とことん諧謔精神に充ちており下世話なユーモアも吐き出しすtac & killerの二人、全曲の作詞作曲編曲全演奏を担う前者と、音楽的な事柄に一切タッチしない後者の関係は電気グルーヴに似ています。男性二人の暴走につき合いきれなかったのか仲澤譲はセカンドアルバムを最後に脱退してしまいますが。
でもこの紹介では何か彼らの魅力を上手く言い得ていると思えませんのでコノくらいにしておきましょう。
一つ言えることは、彼らの音楽は最高であり、金剛地武志さんは天才だってコト。

彼らとの出会いは’95年、クラブキングのフリーマガジン「dictionary」のフリーカセット「sound dictionary」に彼らの新曲「tea party」が収録されており、一聴してその楽曲の素晴らしさに衝撃を受けたのが始まりです。他にも素晴らしい音楽を紹介してくれたクラブキングには深く感謝しています。
因みに彼らがデヴューした当時は丁度、「渋谷系」がブームで、メジャーレコード所属先はピチカートと同じ日本コロムビア。担当ディレクターも同じ岡田謙氏。

前置きはその辺で。
『tea party』 は '95年にリリースされた二枚目のマキシシングル。4曲入り。
表題作の「tea party」とは1773年にアメリカで起きた、独立戦争の契機となった「ボストン茶会事件」がモチーフとなっています。この辺にも彼らの知的さが漂っていますが、実にロマンティックな歌詞とメランコリクなメロディがスパークしており聴く度にハートを抉られる思いです。
歌は仲澤譲と金剛地氏のデュエット、アレンジ、演奏は宅録マニア、金剛地氏の独壇場で、彼の非凡なセンスが爆発しています。
薄いシンセの和音をバックにしっとりとした仲澤譲のソロで曲のAメロが進行し、Bメロで金剛地のボーカルとリズム&シンセのホーンとムーグで徐々に盛り上がり、怒濤のサビへ。
儚くも切ないメロディを覆おうエレキギターのストロークと轟音、そしてうねりまくる低音のベース。嵐のごとく激しい演奏がカタルシスへと導きます。
このドラマティックなサウンドの展開はいつ聴いてもドキドキします。
名曲!!

その他に収録されている楽曲も実に聴き応え十分。
二曲目、『双子の美人秘書』、少ないコード展開がセクシーでジャジー。
「世界中のすべて/なんて言わないわ/あなたを二人/欲しいだけよ」という歌詞もハイセンス。最高。
この曲にはあるフレーズがサンプリングされています。ピチカートマニアの方はお探し下さい。

三曲目は不滅のロック・クラシック、バグルスの「ラジオスターの悲劇」の愛情に溢れた秀逸なカヴァー。
金剛地氏のルーツはやはり英国ニューウェイヴかな。

四曲目『B.V.M』はサントラファンには溜まらないスパイ映画のサントラ風インスト。「女王陛下のピチカートファイヴ」がお好きな方には無理矢理聴かせたいです。
スリリングでクールな演奏をバックに架空の私立探偵エリオット・ガーナーの活躍をハードヴボイルド調にナレーションする金剛地氏の理知的で軽妙な語り口は後のニュースキャスターのキャラクターを予見させます。

と、まぁ、実に大満足な内容のマキシシングルはサーヴィス精神旺盛な金剛地氏らしさが出ています。イエママのリリース作品の多くにはボーナストラックが付いているのです。
因みに上のジャケ写はコロムビア盤、下のジャケ写は LD&Kレーベル盤です。僕は後者を持っています。
今後の金剛地武志氏のアクションに期待が高まる今日この頃です。

『tea party 』(04’59’’)(作詞・作曲・編曲:金剛地武志)【1995】




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