SSブログ

『雨色の僕と君/有賀啓雄』 [邦楽ロック/80年代]

有賀.jpg

こんばんは。
隠れた雨の歌の名曲をご紹介。
有賀啓雄さんのデビューシングル、『雨色の僕と君』です。
有賀さんの作品はかなり降水確率が高いですよ。
鬱陶しい梅雨の季節には特に有賀さんの歌が恋しくなります。

'80年代末〜'90年代初頭までファンハウスレコードから3枚のソロアルバムを発表しました。
現在は主にベーシストやアレンジャーとして活躍されています。
小田和正さん、藤井フミヤさん、槙原敬之さんのレコーディングやツアーのサポートとしても有名です。

一言で云うと有賀さんはまさに『雨男』です。
雨をテーマにした歌が多すぎます。
RAIN DROP POPS !!
雨の作品が多いと云ってもサウンド自体はスッキリと聴き易いです。
打ち込みを主体としたデジタルな音像は空調の利いた室内の如く快適です。
そう、窓越しに雨を覗きながら部屋の中で落ち着いて音楽を楽しむ環境に適したサウンド。
サウンドはカラッとしていますが歌詞は抒情的なので、
有賀さんいわく『エレクトリック・フォーク』と表現されています。

元々は有賀さんのデモテープが山下達郎さんの耳に止まり、レコードデヴューが決まったそうです。
達郎さんのラジオでも昔、邦楽特集で有賀さんの曲が取り上げられたコトがありました。
達郎さんも雨の歌が多いのでシンパシーを感じられたのでしょうか。

『雨色の僕と君』。
1stアルバム『SHERBET』のオープニングを飾る曲でもあります。
アコギのアルペジオのイントロからエコーの効いたソフトサウンドが優しく覆い被さります。
雨粒のきらめきのようなピアノとグロッケンの響き。
靄のようなエコーの奥から現れる、鼻にかかった有賀さんの甘い歌声。
ジェントルなメロディ。
完成されたポップスです。
ナイアガラサウンドを彷彿させます。エンジニアは吉田 保氏です。
歌詞は優男と意中の気の強い女性との淡いやり取りという、定番のパターンなのですが。



B面は『白い家とふうりん』
この曲も良いですね。

夕暮れ時、近所のいつもの場所に懐かしいあの娘の家が、あの頃いつもピアノが流れていたけれど、
今は風鈴が静かな音を響かせて回っている…。

しっとりとした控えめなアコースティックサウンドと風鈴の音が静かな感動を呼ぶ名曲。
叙情派、有賀さんの面目躍如。
アレンジャーとして大活躍されているだけあって見事な表現力です。

近年、ライトメロウなシティポップスの再評価の流れがあり、有賀さんの音楽も徐々に評価が高まっています。
また有賀さんにはソロアルバムを出して欲しいですね。
過去のオリジナルアルバムも再発して欲しいです。
現在は数年前に出たベスト盤のみですので。
デジタルリマスタリングされていて'80年代のポップスファンにお勧めです。
雨のマイカー通勤も有賀さんの歌とともに走れば心地よいものになるかもしれません、きっと。

『雨色の僕と君』《07FA-1110》〈作詞・作曲・編曲:有賀啓雄〉(4'53'')【1987】



GOLDEN☆BEST 有賀啓雄

GOLDEN☆BEST 有賀啓雄

  • アーティスト: 有賀啓雄
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2006/07/26
  • メディア: CD



タグ:雨の歌
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。