『さいだあ 三 ぶる〜す／かせきさいだあ 三』 [ヒップホップ]
こんばんは。
しつこく雨です。
ガンコに雨です。
レインダンスは聴こえてきそうでしょうか。
90年代の曲もお届けしましょう。
過積載だ、じゃない、かせきさいだあ 三です。
♪土曜日はかせきさいだあ三〜
この作品も日本のロック史の流れを受け継いでますね。
スチャダラパー、脱線トリオ、TOKYO NO.1SOUL SETなどの“LBネーション”の仲間であるトンペイズを経て颯爽とソロデヴューしたのがメンバーの加藤丈文氏によるヒップホップ・ソロユニット“かせきさいだあ三”であります。
彼のラップは松本 隆さんの詞の世界から影響を受けたものが多く、ファーストアルバムで細野さんや鈴木 茂さんのサウンドからサンプリングしたりと往年の日本のロックファンの耳を軽やかにくすぐってくれました。トンペイズでは佐野元春さんの「アスピリン片手のジェットマシーン〜」なんてフレーズも飛ばしていました。
サニーデイサービスに代表される、90年半ばに起きた70年代初頭の日本のロックの黎明期の再評価と同時期の出来事。渋谷系でしたね。
さて「さいだあ三ぶる〜す」
これはお馴染み松本さんの代表作でもある、原田真二さんの「てぃーんずぶるーす」やマッチの「スニカーぶる〜す」の影響ですね。
曲の歌い出しも「駅に走る道は雨で〜」という訳で歌詞のサンプリングというか本歌取りですね。
ほろ苦い夏の雨と恋とサイダー。
弾ける16ビートに乗って軽快に和モノなライミング。
シュワシュワとサイダーの泡が弾けるようなシンセの響き。
イリシットツボイ氏のクリエイトするユニークなバックトラックも聴き応えあり。
バックの演奏にはヒックスヴィルとカジヒデキ氏らが参加しています。
♪降る 降る 降る〜
真城さんの涼しげな鼻歌。
90年代中期に一世を風靡したスウェディッシュポップのクラウドベリージャムのギターもサンプリングされています。
実に夏向けなレインソングであります。
PVにはヒックスヴィルやTAKEI GOODMANが楽しそうに映ってますよ。
B面は「じゃ、夏なんで」
はっぴいえんどの「夏なんです」を彷彿させるような世界観。
叙情派ひねもすヒップホップ。
加藤氏の声も何だか細野さんっぽい低音ですね。
ラムネの瓶の中のビー玉の響きのようなイントロが秀逸。
聴いているだけで耳元からじんわりと汗ばむ夏の陽気がフラッシュバック。
キンチョーの夏、日本の夏的な日本人のDNAに訴えかける名曲。
この曲はドーナツ盤を買いました。
下北沢のディスクユニオンで買ったと思います。
1996年の暑い初夏でした。
今年の夏はもうすぐですね。
加藤氏はワタナベイビー氏との「baby & cider」や木暮晋也氏との「トーテムロック」などのユニークなコラボレーションもされています。それらの活動も含めてかせきさいだあ三のサウンドをまた聴きたいものです。
雨の歌特集は取り敢えず本日まで。
気が向いたらもう一回次回もやるかもしれません。
きまぐれな天気雨みたいなものです。
『さいだあ 三 ぶる〜す』《TKFC-38050》〈作詞：加藤丈文／作曲・編曲：坪井千冬〉（4'33''）【1996】
タグ：雨の歌
「じゃ、夏なんで」いいなぁ。
今度「かせきさいだあ」聴いてみようかな。
by MOMO (2008-06-28 21:54)
僕もこのドーナツ盤持ってます
久々に聴きましたが、いい曲ですね
12年も前なんだなぁ…と96年の夏を思い出しました
by popholic (2008-06-28 22:42)
かせきさいだぁ、最近また聴いてました！
「じゃ、夏なんで」に「檸檬」が出てきたり、詞の世界観が独特でいいですね。
アートワークも素敵です。
他にも、かせきさんは夏っぽい曲が多いですね。
好きなところがありすぎるぐらい好きなアーティストです。
by Lo-Fi (2008-06-29 15:53)
＞MOMOさん、こんばんは。
コメント＆NICEありがとうございます！
気に入って貰えて嬉しいです。
かせきさいだあ三 の音楽は何だか懐かしいですね。
by 都市色 (2008-06-30 04:14)
＞popholicさん、こんばんは。
コメントありがとうございます！
7inchお持ちなのですね！
良いですね。
そういえば12年も経つのですか！
う〜ん、実感湧きませんね。
by 都市色 (2008-06-30 04:19)
＞Lo-Fiさん、こんばんは。
コメント＆NICEありがとうございます！
以前、「てぃーんずぶるーす」について記事を書かれていましたよね。
もしかしてお好きかも、と思いましたがファンだったのですね。
同世代だし加藤氏とは好みが近いかもしれませんね。
by 都市色 (2008-06-30 04:22)