『 IF YOU DON'T LOVE ME / PREFAB SPROUT 』：03'54''：So-net blog

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『魔法／サニーデイサービス』｜『THE WARMTH OF THE .. ブログトップ

『 IF YOU DON'T LOVE ME / PREFAB SPROUT 』　[PREFAB SPROUT] [編集]

こんばんは。
サニーデイの「魔法」について書いたら次はこの曲をかけたくなりました。
特に理由はありません。この曲が大好きで、「魔法」の次にかけるのも好きだからですね。
プリファブス・プラウトの『If you don't love me』の12インチシングルです。
彼らにしては異色の打ち込みのダンサブルなナンバー。
1980年代後半から1990年代初頭に流行った、ユーロビートに対するパディ・マクアルーンの回答でしょうか。
ただ単にノリの良い曲というだけでなく、やはりパディのメロディは一級品。
流行に消費されないソングライティングはこの曲でも光っています。
比較的シンプルなメロディの繰り返しで構成されているのですが、儚く耽美的な旋律に胸を締め付けられます。
イントロのSF映画みたいな壮大さ。
ドラマティックなメロディがミステリアスに夜の闇を駆け巡ります。
スリリングな同期のリズム。華麗なストリングス・アレンジに昇天。
もう、コレまで何度聴いたか分からないくらい。

プロデュースはトーマス・ドルビーではなくステファン・リプソン。
トレヴァー・ホーンのZTTレーベルでエンジニアやプロデューサー、プレイヤーとして活躍していたそうです。トレヴァー・ホーンの下で働いていただけあって緻密で華麗なサウンドがパディの楽曲をさらに引き立てていますね。

僕の所有しているのは12インチシングルということで、様々なヴァージョンの『IF YOU DON'T LOVE ME』を楽しめます。
A面の一曲目はステファン・リプソンによる6分に及ぶエクステンドミックス。

二曲目は英国のテクノユニット、FUTURE SOUND OF LONDONによる『DEEP FIELD MIX』。
パディのヴォーカルを楽器のように処理して、軽くラテン&ヒップホップなサウンドの味付けをしています。

B面の一曲目は再びFUTURE SOND OF LONDONの『STATESIDE SWAMP MIX』。A面での彼らのリミックスと殆ど同内容。

二曲目はステファン・リプトンによる『DUBBISH MIX』。
オリジナルのインストバージョンを基調としつつ、軽快な四つ打ちビートにエレクトリックギターやシンセのソロ演奏が舞い踊ります。そしてストリングスの華々しさをフィーチャーしています。
ステファン・リプトンはギターやシンセのプレイヤーでもあります。

三曲目が7インチ・ヴァージョン、つまりオリジナル・ヴァージョンです。
甘美で華麗なり。

このPV、好きですね。
英国の映像ユニット、ダグラスブラザーズによるもの。
元春の「レインガール」や「欲望」のPVも製作したことがあります。
さて、この映像でのメンバー達の意外なコメディセンスに少し驚きました。
PＶ集の解説で渡辺亨氏も指摘されているようにこの映像でのパディ・マクアルーンはポール・マッカートニーを彷彿させる愛嬌たっぷりなパフォーマンス。可愛いですね。
さらにマーティン・マクアルーンとニール・コンティの凸凹コンビが見事に道化を演じています。
そして少し怪しい黒人男性と絡むウェンディ・スミス嬢はさながらマレーネ・ディートリッヒの如き美しさでしょうか。
英国の夜の社交場で繰り広げられる官能とスリルとサスペンスとコメディ。

このシングルは1992年にリリースされた彼らの最初のベスト盤『A LIFE OF SURPRISES : THE BEST OF PREFAB SPROUT』からのシングルカットでした。

『IF YOU DON'T LOVE ME』《49-74743》〈PADDY McALOON〉（3’45’’）【1992】