『5 DEMOS /BLUE MARBLE 』 [モンド]
こんばんは。
フレネシさんに続いては、ショック太郎さんが活動されている“BLUE MARBLE”。
メンバーは白戸美絵子さん（Keyboad）、ショック太郎さん（Piano,Programing）、そして大野方栄さん（Vocal）。
『時代感覚無視』『無国籍ポップス』『ロック印象派』を標榜するBLUE MARBLE。
ブログで取り上げられる広範囲な音楽ライブラリーが象徴するように、ショックさんの博覧強記ぶりはただ事ではありません。レヴューにおける鋭いクリティックのみならず、その膨大な知識が音楽センスに有機的に還元されているのは見事です。
音大出身の白戸さんとショックさんのコンビによる卓越した職人気質のソングライティングが冴え渡ります。
大野さんの名前を聞いたコトがある方もいらっしゃるかもしれません。
CMソングを数多く手掛けたこともあり、カシオペアをバックにアルバムを一枚リリースしています。知る人ぞ知る存在ですが、年齢不詳、性別不詳なユニークでチャーミングな七色の声の持ち主。一度聴いたら忘れられない声ですね。
3年程前、ショック太郎さんのブログでこのユニットのデモ音源のCＤ-Rを希望者に配布する企画がありました。僕もメールで申し込みましたが、果たして届けられた内容はデモ音源とは思えない仕上がりでした。
市販されていないアイテムかつデモ音源と云うコトでショックさんにとっては本意ではないかもしれませんが、五曲ならマキシシングルだし、なによりこのクオリティ。
不肖、このブログで取り上げたいともいます。
これらの楽曲ははまるでワールドワイドに旅をしているような感覚に陥ってしまうほど、様々な国々のリズムとカラフルなメロディに充ちています。旅先から送られるポストカードのような音楽。まさに『無国籍ポップス』。
音楽で情景をスケッチできるこのユニークな楽団のパレットは一聴の価値ありです。
1.『惑星』。
ボサノヴァのリズムに乗って、天の川の彼方から流れ出す優雅なオーケストレーション流星群。ドリーミィまっしぐら。めくるめく旋律たち。そして大野さんのキュートなヴォーカルが弾けて響きます。
2.『パリのエトランジェ』。
続いては花の都の香しき情緒ただようムーディなワルツナンバー。フランシス レイの『パリのめくり逢い』からサンプリングしたというハモンドオルガンのブレイクに心地好い目眩が。
パリの街の風景に魅入られてカフェでまどろむアンニュイな大野さんのヴァーカル。
3.『STARFISH』。
大陸の自然風景がイメージされるゆったりとしたリズムにしっとりとひっそりとした浮遊感あるメロディ。月夜を浴びて、大河の波にゆらめくヒトデ。
ドラマティックでロマンチックなアレンジが秀逸。
4.『懐かしのバイアーナ』。
サンバのリズムに乗ってノスタルジックなメロディが展開する軽快なナンバー。
ブラジルの街の色とりどりの風景が駆け抜けていきます。
この曲はインディーズで活動している素敵なソフトロックやネオアコ系アーティストが競演するコンピレーション『EASY LIVING』にも収録されています。フレネシさんの歌も聴けるしおススメです！
5.『STEELBAND TORINIDAD』。
タイトル通りスティールパンがフィーチュアされた楽しい曲。
トリニダード共和国で生まれたスティールパンを叩いて、船乗りたちの陽気なお祭り。
ゴキゲンに街を練り歩いている様子が目に浮かびます。
間奏のスリリングなスティールパンの演奏にグッときます。
無邪気な大野さんの唄が可愛らしい。
音楽と希望に満ちた歌詞にホロッと泣けてきます。
ラストの大団円に相応しいです。
まさにSOUND EXCURSION。
ありふれた平穏な世界に溢れた音楽達。
こちらのMY SPACEで数曲視聴出来ます。
http://www.myspace.com/bluemarblejapan
ジャンルを超えて熱狂的な音楽ファンにこそ聞いて頂いて、真価を問いたい音楽です。
これまでのところ、BLUE MARBLE単体での作品のリリースはないのが残念ですが、ファーストアルバムを鋭意レコーディング中だとお聞きしました。
本当に楽しみです。
『5 demos』〈作詞／作曲／編曲：blue marble〉【2005】
philia records compilation album「Easy Living Vol.1」
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: CD
レビュー、ありがとうございます！
またまた最近、レコーディングを再開しつつありますが、
個人的には、このデモはデモで気に入っているので、
このデモ集の雰囲気は保ちつつ、
ちょっとだけ曲数を増やしたアルバムを正規発売しようかなと。
気長にお待ちくださいませ。でも、がんばります。
by ショック太郎 (2008-11-25 19:05)
＞こんにちは、ショック太郎さん。
コメントありがとうございます！
御本人から、恐縮です。
このデモCＤ、かなり繰り返し聴いてまして飽きません。
テープやレコードだったら伸びたり擦り切れてるでしょう。
曲順も好きです。
このブログでBlue marbleを《モンド》をカテゴライズしてしまいましたが、ジャンル不能、と云うコトでご了承下さい。
アルバムは気長にお待ちしていますので、どうぞ満足のゆくレコーディングを！！
by 都市色 (2008-11-26 09:45)