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『PAPER BIKINI YA - YA/BRIDGE』 [渋谷系]

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押忍。
昨日の関西も暑かったですね。
昼間は神戸へ行って元映で『愛のコリーダ』観てきました。
愛のむきだしって感じで藤 竜也、凄かったです。
それから大阪へ戻って夜は谷町9丁目でサンドウィッチマンのライヴを。
サタデーナイトライブって感じで大爆笑でした。
大好きです。

さてさて一方、
関東地方は何だか雨が多くて夏っぽくないようですね。
思い出すのは1993年。
大学一年の頃です。
川崎の高津区に住んでいたあの年の夏も涼しかったです。
冷夏で米不足にまで発展しました。

丁度その頃によく聴いていたのが今回ご紹介します、Bridgeのマキシシングル。
今年再結成ライブをしましたね。
ああぁ、行きたかったな。
当時から大好きで、そして今でも。
特にこのマキシシングル、というかミニアルバム?CDEP?
どうでもいいか。4曲入りシングル。
今でも大好きで、もう何度再生しただろう。
個人的に夏の定番。
ずっとずっと紹介しようとしていて、忘れていました。

見て下さい!
このジャケット中央でチェット・ベイカーを気取っているカジくんを!
カジくんのショートパンツ伝説はすでにブリッヂから始まっているのです!!!
それはそれとして、ジャケットから伺える空も何となく曇ってます。
歌詞が掲載されてるブックレットの写真の空は少しどんよりとしていて、あの1993年の気分を思い出させます。ジャケットのデザインはドラムの黒沢さんです。

ジャケットの空は曇りがちですが、
曲の方はバッチリ夏にピッタリな避暑地ポップスです。

まず一曲目の『watermelon bikini』。
カジくんのペンによる曲。
アルマンド・トロバヨーリ的な欧風ラテン風味のポップス。
海岸沿いの避暑地での恋模様。
冒頭での外国人の陽気な掛け声からなんだかリゾート地に思いを馳せます。
池水さんの弾くハモンドの響きもグッド。
このEPでは特に金管、木管、そしてパーカッションが大活躍。
ホーンアレンジは元リアルフィッシュの矢口博康氏、パーカッションには戸田よしえさんが参加。
吉田 仁さんのプロデュースも滞りなく。
アコースティック系の楽器による風通しの良いサウンドと大友真美さんのキュートなヴォーカル。
カジくんの胸のすくような甘いメロディ。
掴みはオッケー。
この曲ではスイカですが、数年後にはカジくんはマスカットを歌いますね。



二曲目は大橋さんによる『chime』。
叶わない恋への想いを込めた、ちょっとせつない感じの曲です。
シャッフルビートにも胸が高鳴ります。

三曲目は『heavy yawn』。
こちらは作曲は同じく大橋さんですが、作詞は大友さん。
四曲中これのみ英語詞です。
タイトルを訳すと《おおあくび》ですね。
心身ともにフレッシュに活動したい思いを抱きながらも、
眠りすぎたり、ぼんやりとのんびりと怠惰に過ごしてしまう。
休暇をついつい無駄に消費してしまうことってよくあるコト。
気怠るくも心地よい感じの甘いボサノヴァ。

締め括りの四曲目は『SPLASH』。
“Shimmy”こと、またの名を“日本のニックヘイワード”、清水さんの曲です。
ラストはソウル風な甘くほろ苦いバラード調。
ちょっとこんなテイストはこれまでのこのバンドには無かったです。
そして大友さんと清水さんがデュエットをしているというのも珍しい。
これがまた胸を切なく締め付つける様なやるせないメロディで素晴らしい。
清水さんの声は低目で大人なムードが出ています。大友さんも少しクールに歌っていてバランスが絶妙です。
少し悲しいムードでEPは終わります。
素晴らしい、改めて名盤。
昨今のアナログ盤の隆盛に乗じて『PAPER BIKINI YA - YA』をコンパクト盤の7インチで発売してくれないかしらん。出来ればレコードストア・デイの企画ではなく。

話が逸れました。
1993年の春に小山田圭吾さんの主催する“トラットリア”から同じく彼によるプロデュースでメジャーでのファーストアルバム『Spring hill fair』がリリースされました。
インディーズ時代の魅力たっぷりにネオアコースティックな魅力を湛えていました。
全編英語詞で。

そして夏、この四曲入りでは少し趣を変えてネオアコなサウンドに留まらず、サントラ風、ラテン風、
ソウル風とバラエティに富んだ音作りが特徴です。
バラエティに富まそうとすると逆にバンドの軸がぶれてしまう事がありますが、
この作品集ではバンドの魅力がファーストアルバム以上に多彩に良い形で出ていると思います。
Bridgeはソングライターが大友さん、カジくん、大橋さん、そして清水さんと四人いますがどの方もセンスが良くて、四曲ともそれぞれの良さが十二分に出ているのです。
そして一曲を除いて日本語詞での作詞にシフトしています。
その後結果的にラストアルバムとなってしまうセカンドアルバム『Preppy kicks』は『PAPER BIKINI YA - YA』での路線をさらに進化させて傑作に仕上げています。
是非まだ聴いたことのない方は探して聴いてほしいです。
それにしても素敵なバンドですよね。
イイ曲たちを唄う大友真美さんのチャーミングな歌声も永遠です。
ホント、大好きな歌手です。

どちらのアルバムも僕の夏の定番です。
僕にとっての“夏の日の1993”なり。

四月に開催された彼らの久しぶりのリユニオンではこのEPからの曲も披露されたそうで、生で聴けた方が羨ましいですね。
そのときのライヴを記念してメンバーらによって作られた限定のZINEですが、我が妹氏の多大なる協力により入手出来ました。多謝。


バンドの皆さんいつまでもお元気で!
またいつかライブをやって欲しいと切に願う限りです。

このブログを通じて、ブリッヂのバンドとしての再評価が高まることを願って止みません。

『watermelon bikini』《PSCR-5027(trattoria menu 18)》〈作詞・作曲:加地秀基/編曲:Bridge〉(03'17'')【1993】


Paper Bikini, Ya Ya

Paper Bikini, Ya Ya

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1993/07/25
  • メディア: CD



Preppy Kicks

Preppy Kicks

  • アーティスト: 大橋伸行,加地秀基,清水弘貴,ブリッジ
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1994/07/01
  • メディア: CD



SPRING HILL FAIR

SPRING HILL FAIR

  • アーティスト: BRIDGE
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1993/04/15
  • メディア: CD



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