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『LET'S KIOSK! / MARTIN NEWELL』 [英国ロック/90年代]

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こんばんは。
今回はマーティン ニューウェルの90年代のシングル。
世捨て人の様な強面の英国紳士、マーティン ニューウェル。
英国ポップスファンで知らぬはモグリなミュージシャン。
ギターを抱えたマーティン氏がキオスクの前でポーズをキメているジャケット。
う〜ん、実に怪しいですね。
交番へ通報したくなっていまいそうです。
アップしているジャケットでは見えにくいのですが、タイトルのロゴの〝KIOSK!〟の「O」と「S」の間から、キオスクの店主らしき黒人男性が苦笑いしているのを確認出来ます。

何故、マーティン ニューウェルかというと、先日オリジナルラヴのライヴへ行ったときに、開演前のBGMでゴキゲンなネオアコやニューウェイヴやブリットポップとかが流れていて、その中でマーティンニューウェルの「GOOD BYE DREAMING FIELD」ともう一曲(失念しました)が聴こえて来て、グッときたからです。
家に帰ってから暫く聴いてなかった彼のアルバムを引っ張って来て最近良く聴いていたからです。
90年代に出した二枚のソロアルバムは本当に当時、愛聴盤でした。
現在の活動は追っかけていないのですが、近年もアルバムを出しているようですね。聴いてみたいです。
いやぁ、良いですね。マーティン ニューウェル。
イギリスの生粋のポップセンスを感じます。
60年代のブリティッシュビートの良いとこ取りのメロディ。
ヴォーカルも厳ついルックス(失礼)に似合わずドリーミィ。
目新しさは無いけれど、色褪せるコトの無いソングライティングの素晴しさ。
改めて「GREATEST LIVING ENGLISHMAN」(1994)「OFF THE WHITE ALBUM」(1995)に惚れ直した次第。
前者はアンディ パートリッジ、そして後者はルイ フィリップというポップ マエストロがプロデュースしているのも効果的。
今回取り上げたシングルは二枚のアルバムのリリースの間に発表されたシングルで、四曲入り。

一曲目は「GREATEST 〜」からのシングルカット、『THE JANGLINGMAN』。
マイナー調のマージービートの真骨頂。
曲のタイトルを唄い込むイントロからキャッチーな展開。
ビートルズ、キンクスそしてゾンビーズとかに通じる哀愁のビートサウンド。



二曲目は『FORMER PHONE-BOX VANDAL』。
こちらも前曲に引き続いてマイナー調のロックナンバー。
絵に書いたように完璧なブリティッシュビート、カッコいいです。
サビからのメジャーな展開が「今日の誓い」って感じで。
三分にも満たない演奏もグレイトなB級感を漂わせてます。

三曲目は『WUNDERBARMAID』。
一聴していかにもキンクスの「SUNNY AFTERNOON」って感じのシャッフルビート。

四曲目は『I WILL HAUNT YOUR ROOM』。
THE JAMの「ENGLISH ROSE」ようなハッとするほど美しいアコースティック調の幻想的なバラード。
静かな渚で聴こえてきそうな調べ。

因みに二曲目以降の三曲は上記の二枚のアルバムにも未収録です。
粒ぞろいのシングルなり。

こういういかにもイギリスって感じの曲やヴォーカルスタイルってだんだん廃れている感じがします。こんなキャチーなセンスって本国では聴けないかも。
マーティン氏の音楽は60年代以降の往年のブリティッシュポップの焼き直しと云ってしまえばそれまでですけど、決して劣化コピーではなく、伝統の味を守る職人による逸品ですね。
日本では杉 真里さんとか松尾清憲さんが得意ですけど。
まぁ、僕は最近英国の流行のサウンドは無知に近いですけど。
日本に於ける昭和の原風景が風化しつつあるように、英国でも英国音楽らしさは風化しつつあるのかも。頑に時代遅れのファッションに身を包んだマーティン氏は日本に於ける“フーテンの寅さん”みたいな存在かもしれません。

『THE JANGLING MAN』《MDCP-4040》〈Written by MARTIN NEWELL〉(4'27'')【1994】

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都市色

>うっちさん、NICEありがとうございます!
by 都市色 (2009-08-06 21:01) 

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