『VENUS IN BLUE JEANS / JIMMY CLANTON』 [オールディーズ]
こんばんは。
少し肌寒い毎日が続いておりますが、
ウララカでナイアガラな記事を日々お届けしながら『♪春よ来い〜』であります。
という訳で今夜も大滝さん関連で。
ジミー クラントンの『VENUS IN BLUE JEANS』です。
聴けば判る『風立ちぬ』のモチーフと云われるアメリカンポップスのヒット曲です。
きっと大滝さんの青春時代を彩ったヒット曲でとっても想い出に残る作品なのでしょうね。
ジミー クラントンさんはルイジアナ出身のシンガー。
いわゆる“ティーンエイジアイドル”と呼ばれる男性アイドル歌手。
リッキー ネルソン、フランキー アヴァロン、ボビー ダーリン、ボビー ヴィーらに代表される中のひとり。男性アイドルってそれほど興味ないですが、60年代初頭のティーンエイジアイドルの歌は好きです。
この曲はジャック ケラー&ハワード グリーンフィールドの名コンビによる作品。
爽やかにノスタルジーを喚起させるメロディが素敵ですね。
春のそよ風が吹き込んで来るような…。
♪ 彼女はジーンズを履いたヴィーナスさ
ポニーテイルのモナリザ
歩いたり、お喋りをする芸術品
僕のハートを奪った女の子
ジミー クラントンさんの軽やかで少年のような歌声もマッチしてます。
胸がときめくようなオーケストレーション。
転調もグッときますね。
青春ポップス。
大滝さんの作品にはオールディーズソングをモチーフにした作品が多いのですが、大滝さんが取りあげることによって懐かしいという感覚のみならず、新しい解釈や意味や批評が現代の音楽シーンや新しいリスナーに訴えかけられると云う効果もあります。
ビートルズ至上主義の根無し草の日本のポップスの土壌に対して、音頭やコミックソングやエレキインストなど、これまで比較的に軽んじられて来た音楽をユニークな視点で新たにプレゼンンテーションして来た歴史が日本のロック史や歌謡史にもリンクします。
B面は『HIGHWAY BOUND』。
こちらはジミー氏によるオリジナルソング。
ミディアムテンポに乗せてワクワクするホーンセクションの響きが印象的。
そして派手さはないけれど朗々と穏やかでロマンティックなメロディを歌い上げるジミー氏。
なかなか良い曲です。
こういう素朴で健全な明るいポップスが成立しにくい世の中ですね。
ダンスがうまくて官能的であることだけが良いとも思いませんが。
だからって説教くさかったり、無理矢理励まされたりされるのも困ります。
松本 隆さんくらいに他人行儀でそっとしておいて欲しいものです。
『VENUS IN BLUE JEANS』《JET-1169》〈KELLER-GREENFIELD〉(02’21’’)【1962】
The Best of Jimmy Clanton: Venus in Blue Jeans
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Fuel 2000
- 発売日: 2009/09/08
- メディア: CD
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