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『銀河特急/松崎しげる』 [歌謡曲/70年代]

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こんばんは。
前回の記事に続きます。

京都へ出かけたのは、他でもありません、
安田謙一さんのイベントへ参加する為でした。

ユーモア精神溢れる平易な文体&メジャーからマイナーまで極端に幅広いジャンルを網羅する非凡な音楽知識でユニークな記事を音楽雑誌へ寄稿する、通称〝ロック漫筆家〟安田謙一さん。
90年代頃から安田さんの面白くて穿った視点の文章に惹かれてました。
大瀧詠一、ピチカートファイヴ、クレイジーケンバンド、小島麻由美などなど、僕が好きなアーティストについての記事を書かれることも多く、一方的にシンパシーを感じておりました。
2002年に過去に雑誌へ掲載されたコラムやレヴューをまとめたヴァラエティブック「ピントがボケる音」、レコードジャケットとそのパロディについての考察「すべてのレコジャケはバナナにあこがれる。」(市川 誠氏との共著)も面白かったです。

そして今年四月に上辞された最新コラム集「ロックンロールストーブリーグ」。
「CDジャーナル」誌上で現在も好評連載中(今年7月号より「書をステディ、町へレディゴー」へ改題)のコラムの書籍化でロック漫筆イズムが炸裂しています!!
日常の様々な事象をロックンロールという色眼鏡の視点で覗き、オフビートな筆致で記し倒してます。
「ピントがボケる音」でもお馴染みの相棒、辻井タカヒロ画伯のポンチ絵&四コマも冴え渡ってます。
お二人の打てば響く、コラボ。
ロックンロール愛の交歓、そしてキャッチボール。
「ロック漫筆」初級編としてもおススメです。
個人的に今年の「本屋大賞」の本命だと信じてます。
百歩譲っても本屋大賞の音楽関係書籍売場部門は頂き!なはず。

それはそうと、京都でのイベント。
四条にあるshin-biというアートスペースで開催された、その名も「コードシンコーミュージック」という名前のイベント。タイトルからしてユーモラス。
“かえるさん”こと細馬宏通さんによるポップス模写&安田謙一さんによるDJ漫談「辛そうで辛くない、少し辛いロック漫筆」の二本立てはお二人の芸達者ぶりに大いに楽しませてもらいました。参加して良かったです。
安田さんの架空のラジオのディスクジョッキー仕立ての漫談。さすがでした。
細馬さんのことはそれまで不勉強にして存じませんでしたが、イベント後、かえる目のセカンドアルバム「惑星」を手に入れ愛聴してます。とっても素晴しいです。
安田謙一さんにはイベント後、「ロックンロールストーブリーグ」にサインも頂きました。
さらになんと辻井さんも同席されてサインを頂きました。嬉しい!
このブログに辻井さんの楽しいブログ「冗談タイムス」もリンクされてますので是非、ご覧下さい。

さて、前置きが長くなりましたが、よくあることサ。
ここで何故、今回の記事が松崎しげる、しげる松崎なのか?
これから申し上げます。
安田謙一さんさんの先述のイベントでのDJ漫談の本編終了後、どこからとも無く聴こえて来た「アンコール」(安田さんご自身の口から聴こえて来たような気もします)に応えるべく、用意されたとある7インチをターンテーブルに乗せて、ステレオから流れてきたのが、歩くメラニン色素、しげる松崎の「銀河特急」でした!
筒美京平氏によるフィリーソウル歌謡の名曲。
Dr.ドラゴン名義ではありませんが、アレンジも京平先生。
イントロのヴィヴラフォンのメロウな旋律&跳ねるビート。
巻き起こる女性コーラスとストリングス。
銀河の大海原を走る列車にはダイナミックなしげるの歌声が相応しい。
ワイルドでいなせでセクシーなヴォーカル。
洗練されたメロディの中に絶妙な哀愁も忍ばせて。
今でも絶倫なハイトーンで突っ走るエネルギッシュなノドは他の追随を許しません。
たかたかし氏による歌詞もいいですね。

〝青い地球はせますぎる ふたりに 
 愛しあうには 悲しみがあり過ぎる 星さ〟

悲しみをダンスビートで吹き飛ばすようなポジティヴなサウンド。
僕も大好きなこの曲をカヴァーしちゃう安田さん、サイコー。
お客さんに歌詞カードを持たせて歌っちゃう安田さん、サイコー。
ストーンズの名盤「スティッキーフィンガーズ」のウォーホールデザインジゃケのの3D仕様のジーンズを穿いて歌う安田さん、イイネ。
同じく京平先生が作曲&アレンジした「強い気持ち・強い愛」を歌うオザケンのように無邪気な歌いっぷり。
実は先週、大阪にとあるライヴイベントに出かけまして、安田さんも参加されてDJ漫談をされたのですがその時もシメは「銀河特急」の熱唱、トリを喰ってしまう程の大盛り上がりでした。

さて、シングルのB面も紹介しましょう。
同じく筒美京平京平先生による「こころは旅人」。
作詞もA面と同じくたかたかし氏。
お昼のメロドラマのように、しっとりとセンチメンタル濃厚な愛のバラード。
名曲「愛のメモリー」に翳りを差したようなメロウな出来映え。
バラードもやるせなく歌いこなす、マツ。
名曲。

話は安田さんのことに戻りますが、
何と、安田さんは都市色こと、私を存じてると仰りました。
ビックリです。
cytoronさんの「pizzicat file」経由でこのブログを知って頂けたそうで、実に余る光栄。
有り難いことです。
cytoronさん、ありがとうございます。


さて、最後に余談ですが、京都でお世話になったイベントスペースのshin-biが7月を持って閉館してしまうとのこと。
一度しかお邪魔出来ませんでしたが、とても貴重な素敵な空間でした。

『銀河特急』《SV-6402》〈作詞;たかたかし/作曲・編曲;筒美京平〉(03’00’’)【1978】


ロックンロールストーブリーグ〜ステレオ! 〜これがロック漫筆 VOL.1〜(CDジャーナルムック)

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  • 作者: 安田謙一
  • 出版社/メーカー: 音楽出版社
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: ムック



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コメント 4

cytoron

こちらこそ毎回コメント・情報を寄せていただき感謝していますよ〜
ブログ開始当初からお付き合いくださりホントありがたいです。
これからもよろしくお願いしますね!
by cytoron (2010-07-29 18:42) 

都市色

>songcycleさん、はじめまして。
niceありがとうございます。
これからも宜しくお願いします。
by 都市色 (2010-08-01 10:28) 

都市色

>cytoronさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
こちらこそ、お互い末永くブログを更新して行きたいですね。
by 都市色 (2010-08-01 10:30) 

都市色

>thagiさん、niceありがとうございます!
by 都市色 (2011-04-06 15:21) 

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