『ウィスキーが、お好きでしょ／竹内まりや』 [竹内まりや]
こんばんは。
久しぶりに竹内まりやさんのシングルをご紹介。
サントリーのウィスキーのCMソング「ウィスキーが、お好きでしょ」。
まりやさんには珍しい邦楽のカヴァー作品のシングル。
元々この曲は1990年代初頭に同じくサントリーのウィスキーのCＭソングとして流れていたことはご存知かと思われます。そのとき歌われていたのはSAYURIという名前の歌手。
後で知ったのですが、石川さゆりさんの変名でした。
演歌系の石川さんがジャジーな歌謡ポップスを歌ったと云うコトで少し話題になりました。
僕もこの曲が良いなぁ、と当時思ってました。
作曲者が杉 真理さんで、シングルカットもされてたこともずっと後になってから知りました。
今ではプレミア化されてますね。
杉さんの作品にしてはとてもアダルトな異色作だと思いました。
そんな「ウィスキーが、お杉でしょ」じゃない、
「ウィスキーがお好きでしょ」は隠れた名曲でしたが、
なんと約20年ぶりにCMソングとして復活。
なんと歌われたのが杉さんとも縁の深いまりやさん。
今回リリースに当たり、作詞を務めた田口 俊氏があらたに歌詞をアダプテーションしてのリニューアル。歌の物語の世界が深まってます。
アレンジはいつもの達郎さんではなく、嶋田陽一氏が担当しています。
SAYURI版のオリジナルよりさらにジャジーな雰囲気に仕上っています。
場末の裏ぶれた酒場のリアルな世界感。
そして達郎さんの「街物語」でも素晴しい演奏を残した市原ひかりさんのトランペットのリードをフィーチュアして。ノワールでせつない音色です。
さらに杉さんのコーラス入り。
SAYURIさんの歌唱がソプラノ系の囁くような甘い感じだったのに対し、まりやさんはアルトの歌声で艶っぽくややビターな響きを湛えています。どちらも大人の女性の哀愁と可愛らしさが巧みに表現されてます。当たり前ですがプロですよね。聴いてるだけで、物語が頭の中で鮮やかにイメージされていきます。
そしてこのシングルには3タイプの「ウィスキーが〜」が収録されています。
一つ目は上記の嶋田陽一氏によるJAZZ風なアレンジ（一曲目）。
残りは服部克久氏によるアレンジ。
二曲目に収録されてるのはオーケストラバージョン。
ホーンと篠原正嗣ストリングスがさらにストーリィをドラマティックに盛り上げてます。
ここでは市原さんによるトランペットに代わり、平原まことさんによるアルトサックスのブロウが渋く響いてます。
三曲目はストリングスバージョン。二曲目にもストリングスは使用されてましたが、ホーンは入ってなくて、加藤JOEストリングスが演奏しています。フルートとストリングスの甘美な響きが実にセンチメンタル。服部氏のスコアを聴いて、「シェルブールの雨傘」や「華麗なる賭け」といったミシェル ルグランの映画音楽を思い出すのですが、氏はルグランも通ったパリのコンセルヴァトワール卒業なのですね。うっとりするリリカルな調べ。
まりやさんは英語詞でしっとり歌っています。因みに英語題は「YOU & NIGHIT &WHISKY 」。
あなたと夜とウィスキー。
可愛らしい素敵なジャケットのイラストは浅井健一氏によるもの。
僕はあまりバーとか居酒屋とか縁が無いですが、たまには外へ出て一杯引っ掛けるのも良いかもしれません。カウンターに座って、グラスを傾けて、アルコールを接種して、ホステスさんにクダを撒いてみるのも人生の経験として面白いかも。
それはともかく。
まりやさんの「歌手」としての才能、魅力を改めて痛感します。
カヴァーアルバム「LONG TIME FAVORITE」も素晴しい内容でした。
来月にはこの歌声を生で聴けるのです…。
「ウィスキーが、お好きでしょ（CMアレンジバージョン）」《WPCL-10876》〈作詞：田口 俊／作曲:
杉 真理／編曲：嶋田陽一〉（03’51’’）【2010】
この曲、以前は誰が歌ってたんだっけ？と思ってましたが、石川さゆりさんだったんですね。
まりやさんの歌声にもとてもマッチしていると思います。作曲が杉さんという事も割と最近知りました。やっぱりメロディメーカーですよね、杉さんって。大瀧さんに負けず劣らずＣＭソングに貢献してるなあって。
まりやさんのライブ行かれるんですね！イイなあ・・
杉さんがオープニングアクトで出演されるってホントですか！？
by いとぞう (2010-11-23 20:58)
＞いとぞうさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
CMソングにも良い曲は多いですね。
大阪でまりやさんのライヴに行く予定。
ワンマンライヴとしてはかなり久しぶりでしょう。
でも信じられません。
by 都市色 (2010-11-26 13:02)