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『CARAVAN OF LOVE / THE HOUSEMARTINS』 [英国ロック/80年代]

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こんにちは。
先日の山下達郎さんのラジオ番組「サンデーソングブック」はいつもの内容から変更して「鎮魂プログラム」と称して、東日本を始めとして被災した方々へ捧げる選曲が為されました。
達郎さんが好む洋楽やご自身が手掛けられた楽曲からのオンエアは深い激励の気持ち、そして荒ぶる不安を少しでも和らげようとする配慮が感じられました。
番組スポンサーの賛同を得てCMも流れずに54分絶えることなく、慈愛に満ちたセレクションが響きました。
番組冒頭の達郎さんの被災者の方々へのお見舞いと、救援に当たっている方々への敬意の念が込められたコメントにも感動しました。

達郎さんの選ばれた楽曲の中で僕も大好きだったシングル曲がオンエアされていたので、その曲を紹介しましょう。
ハウスマーティンズの「CARAVAN OF LOVE」。
1986年のシングル。
ハウスマーティンズというと80年代中期に活躍した英国出身のインディーズ系ギターポップバンド。短い活動でしたが爽やかなポップソングを残しました。
バンド解散後、元メンバーのノーマン クックはビーツ インターナショナル〜ファットボーイスリムとして活動しているのはご存知の通り、残りの元メンバーたちもビューティフルサウスで大活躍。

さて、
このシングルは、達郎さんが敬愛するアイズリーブラザーズから脱退した若衆3人組のユニット、アイズリー ジャスパー アイズリー による85年の作品のカヴァー。
オリジナルバージョンはシンセの打ち込みによるブラックコンテンポラリー風の洗練されたサウンドでしたが、ハウスマーティンズ版は50年代の黒人コーラス、ドゥーワップ仕立て。ここら辺が達郎さんのシンパシーを呼んだのでしょうか。奇しくもこのシングルが発売された1986年は達郎さんのワンマン ア カペラ「ON THE STREET CORNER VOL.2」がリリースされた時期。
ジェントルなメロディを人間の歌声だけが包み込みます。
リードボーカルのポール ヒートンの穏やかで優しげな歌声、
ゴスペル調のコーラスの荘厳さ、無垢な響きに心を射抜かれます。

♪ 愛の一団(キャラバン)に参加しよう 立ち上がろう



う〜ん、美しい。

B面は「WHEN I FIRST MET JESUS」。
こちらもドゥーワップ風な曲ですが、ポール ヒートンとメンバーのヒュー ホイッティカーによるオリジナル。敬虔なキリスト教信者のポール氏の瑞々しい歌声と息の合ったコーラスワーク。デヴュー以前からドゥーワップに精通していた彼ららしい素敵な楽曲。

達郎さんのラジオから、この曲が流れてきたとき。
何か温かい光が差し込んで来た感じがしました。
レコードで聴くのとはまた違った印象で、気持ちが沈みがちな時期に、タイムリーでオンエアして下さった達郎さんに深く感謝します。
ラジオの出来るコト、大きいと思います。
今から約一年前にリリースされた達郎さんの「希望という名の光」、過去のラジオでオンエアされたラスカルズの「A RAY OF HOPE」も聴くと静かに心が奮い立たされます。

電気もガスも繋がらないとき、トランジスターラジオから電波に乗って流れてくる音楽、情報、声には希望が込められていて欲しいですね。

『CARAVAN OF LOVE』《7-69436》〈Words & Music :Isley-Jasper-Isley〉(03'38'')【1986】


Now That's What I Call Quite Good

Now That's What I Call Quite Good

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal I.S.
  • 発売日: 1998/06/30
  • メディア: CD



Caravan of Love

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1988/12/01
  • メディア: CD




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コメント 7

ねこま

Now That's What I Call Quite Goodを持ってます。
ラジオは聴けなかったけど、『CARAVAN OF LOVE』は
大好きな曲でかかったことが分ってうれしいです。

The Beautiful Southが大好きで来日したときクアトロに
観に行きました。いいバンドなんですよねー。

何が起ってもやっぱり音楽を聴くとニコニコしちゃう。
音楽に感謝。
by ねこま (2011-03-22 20:24) 

nakamura8cm

おお、青春の名曲ですよ。86年のクリスマスヒット。私は高校3年で受験勉強中。リアルタイムでよく聴いた大好きな曲です。このジャケのヨレ具合、うちのシングル盤かと思った(笑)。

懐かしい、というよりは今でもよく聴く曲なんですけどね。
達郎も大瀧さんも聴きのがした~残念。

by nakamura8cm (2011-03-22 23:14) 

都市色

>ねこまさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
BEAUTIFUL SOUTHも良いバンドですよね。
イベントが自粛されたり、CDの発売が延期されたり、音楽環境が荒んでしまうのにも心が痛みますね。
こう云うときこそ、優しい音楽が流れて欲しいのに。
by 都市色 (2011-03-27 10:34) 

都市色

>ankamuraさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
青春の一曲なのですね、リアルタイムでこの曲が流れたら素敵ですね。
あの時代にドゥーワップを若いバンドがやるなんて珍しかったでしょうね。
僕が持ってる盤はディスクユニオンで安く買った中古なのでジャケが痛んでます。音は良いです。
こういう時代だからこそ、音楽ブログをささやかながら続けておられるnakamuraさんの更新記事に励まされます。
keep on bloging !
by 都市色 (2011-03-27 10:39) 

都市色

>うっちさん、niceありがとうございます!
by 都市色 (2011-03-27 10:39) 

ぽあろ

初めてコメントします。
私も達郎さんの大ファンです。

そして、ダリル・ホールの大ファンでもあります。
ダリルホールがうたっている「Caravan~」(動画)があるのですが、これがとにかく最高です。

昔からの仲間であった名ベーシストのT-Bone氏を偲んで企画された時のものです。ぜひお聞き下さいね。

以下のアドレスに行き、プレイリストから選んでみて下さい。
http://www.livefromdarylshouse.com/currentep.html?ep_id=15
by ぽあろ (2011-06-02 19:16) 

都市色

>こんにちは、ぽあろさん。
はじめまして、コメントありがとうございます!
お返事が遅れて申し訳ありません。
ダリル ホールの番組,過去に何度か観たことがあります。
良いですよね。
ブルーアイドソウルのダリルの歌声、好きです。
素敵な彼のカヴァーバージョンを教えて下さって感謝します。
達郎さんの新作も楽しみですよね!!
これからも宜しくお願いします。
by 都市色 (2011-06-10 12:40) 

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