SSブログ

『いのちの歌/竹内まりや』 [竹内まりや]

sc002a7c63.jpg

こんばんは。
今回は竹内まりやさんのシングル「いのちの歌」。
「いのちの歌」。
すべての根源の歌。
これまでまりやさんが歌われてきたテーマとしてはやや荘厳にして重々しいテーマ。
ですが、「人生の扉」にて、50代を迎えての歌手としての指針を確立したと云えるまりやさんにとっては相応しい、新しいチャレンジかも知れません。
この曲は元々、NHKの朝ドラ「だんだん」(2008)の劇中歌として生まれました。
オリジナルシンガーはドラマの主役を務めた三倉茉奈さんと三倉佳奈さんの“マナカナ”のお二人。
そして作詞は“MIYABI”という名前の方、そして作曲は村松崇継さん。
村松さんはこのドラマの音楽を担当しています。
静岡県浜松市の出身で、ピアニストや作曲家としてさまざまな劇判も手掛けてる方。
このドラマは舞台が島根県ということもあってか、島根県出身のまりやさんがドラマのナレーターを担当されました。
そして“MIYABI”とはまりやさんのペンネームなのでした。
マナカナさんもこの事実をドラマの打ち上げまで知らなかったそうです。

耳馴染みの良いPOPSと生活感のある歌の世界を得意とされるまりやさんによる「いのちの歌」は、
彼女らしい平易な、飾らない言葉を使いながらも、歌の主題を深く深く掘り下げてメロディを固く結びつけています。
作詞家としてのまりやさんもとても魅力的です。

 ♪本当にだいじなものは 隠れて見えない
  ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある

年を重ねて行く毎に、深まるまりやさんの歌唱表現。
瑞々しい歌声は変わらずに。

そしてその詞(ことば)たちと深く結ばれるメロディを紡いだ、
まりやさんよりも若い世代の新進音楽家である村松さん。
そのメロディラインは歌詞の世界感へさらに奥行きを持たせる普遍的な光を湛えています。
歌詞とメロディが豊かな相乗効果を実らせています。
アレンジもピアノ演奏も村松さんが担当されていて、
豊饒なオーケストレーションが楽曲を包み込んでいます。
マナカナさんたちもコーラスに参加しています。
おふたりの間奏の美しいコーラスワークも聴きどころです。

この曲の響きは今後、10年後、20年後も変わることの無い感動の余韻を残し続けることでしょう。

二曲目はまりやさんのオリジナルソング「輝く女性(ひと)よ!」。
同世代を生きる同性の同士達を湛える女性賛歌。
同性のファンも多い彼女らしいのポジティヴな歌。
アレンジは達郎さん。

三曲目は「いのちの歌」のピアノ&ヴォーカル ヴァージョン。
ピアノの伴奏をバックに歌われます。
僕がこの曲をまりやさんの歌で初めて聴いたのは2010年の年の瀬、
10年ぶりのまりやさんのライヴ「SOUVENIR AGAIN」のアンコールの最期でした。
そしてまりやさんはこの曲をご自身のピアノ演奏の弾き語りで披露されました。
このピアノ&ヴォーカル ヴァージョンを聴くとあのライヴの感動的なシーンが目に浮かびます。
シンプルなピアノの演奏で歌われるシンプルなことばは大阪城ホールに深く響きました。

♪生きてきたこと 育ててもらえたこと
 出会ったこと 笑ったこと
 その全てにありがとう
 この命にありがとう

島根では「ありがとう」を「だんだん」と言うそうですね。

達郎さん曰く「ひとが生きて行くことへの強い肯定」だと表するまりやさんの音楽のテーマがまさにこの曲に大きくフィーチュアされているのだなと痛感します。
正直、いのちを更新して行くこと、生活することはしんどいです。
特に最近は命の儚さを痛感するコトが多いです。
それでも生きていれば…。

この曲はまりやさんにとっての「希望という名の光」ですね。
1曲目のヴァージョンも良いですが、ピアノの弾き語りも負けないくらい素晴しいです。

なおシングルの初回盤にはこの曲のピアノ譜が特典として付いてきます。
ピアノ&ヴォーカルヴァージョンも初回盤のみの収録です。

ジャケットの原田泰治さんによるイラストも素晴らしいですね。

この曲のPVやまりやさんのインタビューも読むことの出来るこちらのサイトもおススメです。
インタビューで、まりやさんは女優では高峰秀子さんとジョアンナ シムカスさんが好きと語っています。
なるほど、何となく判る気がします。

『いのちの歌』《WPCL-11024》〈作詞:Miyabi/作曲・編曲:村松崇継〉(04’47’’)【2012】


いのちの歌(初回限定盤)

いのちの歌(初回限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2012/01/25
  • メディア: CD



Expressions (通常盤)

Expressions (通常盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2008/10/01
  • メディア: CD



nice!(1)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 3

いとぞう

いい曲ですよね。まりやさんはデビュー当時は華やかなキャンパスライフをポップに歌うアーティストといった感じでしたが、時を経て、不倫の歌もあれば、変わらぬ夫婦愛の歌もあり、そして「ひとの命の大切さ」まで到達した感があります。そこには年齢を重ねた女性にしか歌えない深い愛を感じますね。
特に最近は命の大切さを痛感する出来事が多いので余計に心に染みます・・
by いとぞう (2012-02-18 21:15) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
まりやさんは歌手として、そして女性としても理想の生き方をしていますね。それはまりやさんが恵まれた環境にあった運だけではなく、強い意志とポジティヴな姿勢があったからだと思います。
それにしても最近は有名人の突然の訃報も多いですね。

by 都市色 (2012-02-22 01:01) 

都市色

>vegaさん、niceありがとうございます!
by 都市色 (2012-04-23 17:04) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。