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『フィルム/星野 源』 [星野 源]

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こんばんは。
星野 源さんの二枚目のシングル「フィルム」を。
拙ブログに於いて2011年の一年間に取りあげたシングルでもっともアクセス数が多かったのが、
1stシングル「くだらないの中に」でした。
未だにアクセスを頂いています。
当然のような気がします。
名曲ですからね。

聞こえの良い、キャッチコピーの様なフレーズや通り一遍の人間賛美が多いJポップにはない深みが星野さんの歌にはあります。
人間の弱さや愚かさをさらりと歌える彼のソングライティングの非凡さ。
一筋縄ではいかない、複雑なひとの心模様の機微をスケッチする彼の歌に親しみや共感を覚えるのではないでしょうか。昨年の大震災以降の日本人の痛みに溢れた心に滲みたのだと思います。

という訳でシングルです。
今回も5曲入りのシングルで、初回盤にはDVDが付属しています。
1曲目のタイトルソングは映画「キツツキと雨」のテーマソングにもなっている「フィルム」。
生きることの厄介さ、悲しさ、重さを少しでも和らげてくれるような、優しいメッセージとメロディ。
フィルムの虚構の世界のように、少し違った視点から物事を観ることって大切なことかも知れません

♪どうせなら 嘘の話をしよう
 苦い結末でも 笑いながら
 そう 作るものだろう



伊藤大地(Dr)、伊賀 航(Ba)というリズム隊は細野晴臣さんの作品でも活躍されていますね。
そして“レキシ”として人気上昇中の池田貴士氏によるピアノ。「うたもの」を支える頼りになるメンツ。ストリングスとホーンの響きも哀愁を深く感じさせます。

二曲目は「もしも」。
ギター、ベース、ドラムのシンプルな演奏によるゆったりとした16ビートにのって、ちょっぴりセンチなメロディで「もしものとき…」と歌います。
恋人へ、伝えそびれてしまう想い。
星野さんは細野さんと交友が深いですが、この曲のマリンバのソロ演奏を聴くと、「hosono house」っぽい感じがします。影響は受けたかも知れませんが、作為は無く自然な感じがします。

三曲目は「乱視」。
8ビートのややノリの良い曲。
視界の晴れない五里霧中な空間を闇雲に飛び出すような歌の世界。
曖昧模糊とした意識を打破したいという感情が演奏に響いています。

四曲目は「次は何に生まれましょうか(House Ver)。
五曲目は「落下(House Ver)」。
どちらも星野さんのご自宅で録音されたギターの弾き語り作品。
そして二曲とも以前に作られた作品に手を加えたものらしいです。
70年代の日本のフォークソングのような手触り。
「次は〜」の歌詞は文学的で興味深くユニークです。作詞は千葉雅子さん。

特典のDVDは今回も盛り沢山で、PVあり、メイキングあり、ライヴ映像あり、CMあり、台湾での映像ありとたっぷり70分。楽しそうな雰囲気が伝わってきてこちらも微笑んでしまいます。

俳優としてミュージシャンとしての魅力が上手く相互に作用してる気がします。
ソロだけじゃなく、「SAKE ROCK」としての活動も面白いですし。
文筆業、「山田一郎」名義の監督業などなども。
器用にこなしている訳でもなく、ものを作ることがお好きなのでしょうね。
そういえば、前回の横山 剣さんだけじゃなく、星野さんも「みいつけた!」に楽曲を提供していますね。

マイペースで飾るコトなく生きている。
気負い無くのびのびと活動している感じが良いですね。
出来そうで出来ないコトだと思います。
普通でありながら普通じゃないことをやってのけている。
ユーモアのセンスを抱きながら。
まだまだこれからが楽しみなひとです。

『フィルム』《VIZL456》〈作詞・作曲・編曲:星野 源/ホーン&ストリングスアレンジ:武島 聡、星野 源〉(04’47’’)【2012】

フィルム(初回限定盤)(DVD付)

フィルム(初回限定盤)(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2012/02/08
  • メディア: CD



フィルム

フィルム

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2012/02/08
  • メディア: CD



エピソード

エピソード

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2011/09/28
  • メディア: CD



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