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『HICKSVILLE EP/Hicksville』 [ロッテンハッツ]

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こんばんは。
最近観に行ったライヴはヒックスヴィルです。
東名阪のカフェ・ライヴツアーの京都公演。
場所は北区紫野にある“sole cafe”。
初めて行きました。

今も京都の地理にやや疎く、近くに電車の駅が無くて、
比較的近いと思われる京阪河原町駅で降りて歩き出しました。
北大路通りを西へズンズン進みます。
京都の染み入るような冷え込みに耐えながら、夕闇の街道をひたすら歩きます。
ケータイのナビを頼りに。
地理に疎いので地図を見ながらでも、距離感が掴めないし、進む道が合ってるのか不安が募ります。
途中に交番があり、駆け寄って現在進んでいる位置に間違いが無いことを確認。
更にテクテク歩くと、千本通りに交差。
千本通りを北上して一キロくらい歩くと、二股の分かれ道に出くわします。
右側の道を選んですぐに、ようやくカフェに到着。
三キロくらい歩いたと思います。
ホッとしました。
開演19時ギリギリに着きました。
佛教大学近くにあるアットホームな小さなカフェでした。

ヒックスヴィルのライヴを観るのは一昨年のショコラ&アキトとの対バン以来。
それ以前だと1998年の今は無き日清パワーステーションでのGREAT3との対バンが最後。
奇しくも、何故かロッテンハッツのバンド仲間つながり。
そしてワンマンライヴを観るのはいつぶりでしょうか。
ちょっと思い出せないくらいです。
90年代半ばに渋谷クラブクアトロで観たのが最後だったかも。
ヒックスヴィルはメジャーデヴュー前、93~94年くらいは原宿のクロコダイルのみで定期的にライヴしていて、毎回行くほど大好きでした。

小さなカフェに満員のオーディエンスが見守る中、久しぶりのヒックスヴィルのライヴ。
大いに楽しみました。
音楽的な楽しみも勿論ですが、凸凹トリオの漫談のようなトーク。
ロッテンハッツの頃から数えれば20年以上の付き合いが成せる、けなし漫才。
笑い声の絶えない曲間。
お三方のきさくな人柄もにじみ出ています。
こんなに笑ったのは久しぶりのような気もしました。
去年の12月のヨーロッパ企画の舞台以来かな。

それはそれとして。
前置きが長くなっちゃいました。
今回ご紹介するのはライヴ後の物販で買った、ヒックスヴィルの自主制作CD-R。
3種類リリースされており、3枚とも買いました。
そのうちの1枚をご紹介。
一番新しいCD-R、『HICKSVILLE EP』です。

3曲入っていて、2曲が新曲で、もう1曲は過去の楽曲のライヴ音源。

1曲目は『ビデオテープ』。
ヒックスヴィルらしい、シャッフルビートを利かせたミディアムポップ。
部屋の掃除の合間に偶然見つけた、古びたビデオテープ。
忘れかけていた、過去の恋人とのささやかな思い出が映っているテープ。
若き日の懐かしさとほろ苦さがない交ぜになった複雑な気持ちを、絶妙に歌い込める真城さん。
巻き戻せない日々を優しく愛おしむ女性の心境を魅惑のアルトヴォイスで巧みに掬い取っていますね。
そして切ない思いを湛えたメロウでセンチなメロディ。
色あせないメロディ。
木暮さんと中森さんが演奏する、アコースティックギター、マンドリン、そしてトゥワンギーなエレクトリックギターも楽曲の物語を引き立てています。
ライヴで初めて聴いたのですが、聴いた瞬間にも良いなと思いました。

2曲目は『至上の朝』。
アコースティックでブルージィなミディアム調のフォークソング。
70年代のアメリカのシンガーソングライター系のサウンド。
ジェームズ・テイラーやキャロル・キング、キャス・エリオット、ザ・シティ、ハウディ・ムーン、ジュディ・シルとかのレコードを思い出してしまいます。
ニューヨークからカルフォルニアを目指しながらハイウェイを気ままに自動車で旅する若者たちを聴きながらイメージしました。
街道の途中のモーテルに停泊した翌朝の爽やかでどこか気だるい空気感が伝わってくる演奏です。
これも実にヒックスヴィルらしさが出ている佳曲です。
タイトルも良いですよね。
アコギの音の粒子の細やかさ、アーシィな響き、アンサンブルの美しさ。
抑揚の効いた真城さんのコクのある歌声。
この曲も素晴らしいです。
ライヴでもばっちりでした。

2曲とも楽曲クレジットが明記されていないのですが、恐らく木暮さんが書いているのだと思います。
相変わらず良い曲を作ります!
親しみ易いメロディ。

3曲目は『夜間飛行』。
ファーストアルバムに入っているヒックスヴィルの代表曲のひとつ。
モータウンっぽい人懐っこいポップなメロディ、アップテンポの弾けるリズム。
三人のアコースティックバージョン。
二本のアコギと真城さんの振るシェイク。
下北沢のライヴスポット“lete”での演奏。
定番曲のライヴでの楽しさが伝わってきます。

CD-Rには上記の3曲のwav.音源とmp3音源の二種類が収められています。
それほど、音質に違いはありませんが、非圧縮の分、若干wav.の方が良い気がします。

ああ、やっぱりヒックスヴィル、最高!って思います。
一度でも彼らのライヴを観れば判って下さると思います。
悪いことは言いませんので是非、未体験のロックファンはライヴをご覧になって欲しいと思います。


3人ともそれぞれの活動が忙しいのでしょうけれど、そろそろ新作を聴きたいです。
未だに最新アルバムは1999年に出た『Mileage』ですから、寂しいです。
渇望感がマイレージされている状況。

再来年はメジャーデヴュー20周年。
先日のライヴではその頃には何か動きがあるようなコメントをされていた気がします。
それまで待たせることなく、早くアルバムを出して欲しいです。
ライヴも観たいです。

それにしても1月に観たGREAT3も現役バリバリで最高でしたし、ヒックスヴィルも相変わらず素晴らしかったし、高桑さんもソロで活躍していますし。
ロッテン・ハッツ、みんな凄い人たちだと思います。

『ビデオテープ』《品番なし》〈楽曲クレジットなし〉(05’01’’)【2013】

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