『結婚宣言／ソフィア・ローレン』：03'54''：So-net blog

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『結婚宣言／ソフィア・ローレン』　[サントラ] [編集]

こんばんは。
訃報と言えば、
イタリアの映画音楽家、アルマンド・トロヴァヨーリ氏もお亡くなりになりました。
2月28日のコトです。95歳でした。
死因は不明なのでなんとも言えませんが、90歳以降も現役で活動をされてました。

このブログにも過去に作品を取り上げましたが、
なんといっても、『黄金の七人』の出会いが大きかったです。
トロヴァヨーリ氏というとまず、あの華麗なる高速スキャット＆スウィング。
ピチカートの『パーティ・ジョーク』やフリッパーズの『恋とマシンガン 』ネタ。
それから官能的ファンク『セッソ・マット 』からは同じくフリッパーズの『Groove Tube 』。
『ボッカチオ’７０ 』からの『sold sold sold』にはピチカートの『3月生まれ 』とブリッヂの『water melon bikini 』がお世話になってます。
渋谷系には大変なじみの深い音楽家です。
他にも、『昨日・今日・明日 』、『ジェラシー 』、『女の香り 』、『女性上位時代 』、『あんなに愛しあったのに 』等々、素晴らしい映画音楽の数々。
恍惚感溢れるエレガントなメロディ、そして軽妙洒脱なメロディセンスも持ち合わせる職人的メロディメイカー。

と、云うわけで僕が好きなトロヴァヨーリ氏による映画音楽のシングルを一枚取り上げましょう。
『結婚宣言 』。
自分が結婚するときにこのシングルを取り上げようかと思ったときもありますが、
かなり不確定要素が多いので構わないでドンドン紹介しましょう。
1971年に制作されたイタリア映画。
この作品は観たことがないので詳しいことは語れません。
監督はディーノ・リージ氏。
『ナポリと女と泥棒たち 』『ベニスと月とあなた 』などが有名です。
観たことがないのですが。
前者の音楽もトロヴァヨーリ氏が担当してます。
内容も『黄金の七人 』を凌ぐクライムムーヴィの傑作らしいです。
話を『結婚宣言 』に戻して、主演はマルチェロ・マストロヤンニとソフィアローレン。
イタリア映画を代表する美男美女であり大スターのゴールデンコンビ。
ジャケットでも確認できます。
花柄のワンピースのミニ、そしてハイソックス。
良いですね。

Ａ面は『結婚宣言 』のテーマソングらしいです。
原題は『ANYONE 』。
イタリア映画ですが、英語のタイトルで、歌詞も英語。
歌うのはソフィア・ローレン。
穏やかなピアノの弾き語りに合わせて、少し愁いを帯びた雰囲気で静かに歌いだすソフィア嬢。
少しウィスパー気味な歌声も可憐で。
そして徐々に楽器のアンサンブルが増えて行き、ソフィア嬢の歌声も徐々に熱を帯び始め、サビで感動のメロディ展開が待ち受けています。
躍動するリズム隊。
ベースの音がかっこいいです。
壮麗なオーケストレーションも晴れ晴れと響き渡ります。
女性コーラスの荘厳な響き。
『MY WAY 』のようなスケールの大きなラブソング。
結婚宣言をする男女の胸の高鳴りを祝福するようなサウンド。
ミドル・オブ・ザ・ロード然とした宗教ソフトロックの逸品です。

続いてＢ面。
タイトルは『There Is A Star 』。
アコースティックの爽やかなストロークで始まり、ボサノヴァのリズムが心地よいソフトロックど真ん中。
清廉なオーケストレーションが降り注ぎ、ピースフルなムード。
ソフィア・ローレン嬢の甘美なウィスパー。
溜まりません・・・・。
トロヴァヨーリ氏のマイルドなアレンジにとろけてしまいそうです。
ニック・デ・カロもビックリなA&Mサウンド。

トロヴァヨーリ氏の作品をソフィアローレンが歌った曲だけを集めたコンピレーションを出してもらえないでしょうかね。
『ソフィア・ローレン、トロヴァヨーリを歌う 』ってなタイトルで。
レコード会社さん、または柳生すみまろさん、よろしくお願いします、と思ったところ調べたら、
柳生すみまろさんも二年前の三月にお亡くなりになっていました。
失礼いたしました。
この『結婚宣言 』という映画のサウンド・トラックが存在するのなら是非復刻してい欲しいです。

トロヴァヨーリ氏、そのメロディはいつまでも音楽ファンの間で生き続けることと思います。
心のバックグラウンド・ミュージックとして。

『結婚宣言 』《P-1044》〈Written by Bergman-Trovajoli〉（04'41''）【1971】