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『The Theme from BIG WAVE/山下達郎』 [山下達郎]

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こんばんは。

ブログをロンバケしまして、一週間ぶりの更新です。
いやぁ、お盆はさっぱり、相変わらずでした。
地元の中古盤屋でレコードを買った以外は特筆すべきことはありません。

さて、今夜は山下達郎さんです。
前回のつりビットからの。

達郎さんと云えば、先週は大阪フェスティバルホールで現在展開中の全国ツアーを観賞してきました。
まぁ、お盆でのマイナスを一挙に挽回してまだお釣りの来る素晴らしい内容でした。
今回はズバリ、『マニアック』。
ツアータイトルに偽りなし!
内容は勿論、口外致しませんが、長年タツローファンをやっていて心から良かったと思える程です。
一言でいえば、『六本木ピットインの世界』です。
今は無き名ライヴスポットにて、かつて達郎氏が演っていた世界感を味わえました。
しかも日本の音楽の殿堂、大阪フェスティバルホールで!
マニアックな楽曲だけでも十分成立してしまう達郎さんの音楽のクオリティ。
沁みました。
う~ん、幸せ。
言葉になりまへん。

という訳で、ブログの本題へ。
今回は『Theme from BIG WAVE(ビッグ・ウェイヴのテーマ)』です。
勿論先月にリイシューされた、サントラ盤『BIG WAVE』の30周年記念盤を受けての記事です。

あらたにデジタルリマスタリングを施し、解説、さらにボーナストラックもてんこ盛り。
考え得る最良かつ最終形での再発。
オリジナルソング(A面)と敬愛するビーチボーイズを中心とした洋楽カヴァー集(B面)という二本立て。
ビーチ・ボーイズを始めとする、サーフィン&ホットロッド・サウンドの権威である達郎さんの造詣の深さが見事に音楽へと昇華されています。
“サーフィン”をテーマとしたドキュメンタリー映画のサントラですが、映画の内容に関わらず、十二分に楽しめる一枚。
現在までの全てのディスコグラフィの中で最もロックンロールしているのではないでしょうか。

A面の『Theme from BIG WAVE(ビッグ・ウェイヴのテーマ)』はアルバムのトップを飾る曲でもあります。
達郎さんによるサーフィン賛歌。
8ビートの躍動感溢れる演奏。
心ときめくメロディ。
灼熱の太陽の下、真夏の砂浜の情景が鮮烈にイメージ出来そうな、開放的な音像。
アルバムは全編英語詞で歌われていて、この曲を含むアルバムのオリジナル楽曲の作詞はアラン・オデイ氏が担当しています。
のみならず、80年代以降の公式の英語詞楽曲の全ての作詞を務め、達郎さんの全幅の信頼を寄せる米国シンガーソングライターがアラン氏です。
この曲は達郎さんからの歌詞のアイディアを汲み取って英語詞にしたそうです。
実社会と適合するのが苦手な若者、内向的な彼の心の拠り所とするサーフィン。
荒ぶる大波に独りで立ち向かい、波を乗りこなして一体となる喜び。
そのサーフィンへの想いをエイトビートに載せて。
北野 武監督の『あの夏、いちばん静かな海』を思い出しました。

達郎さんが弾くエレクトリックギターのアルペジオ、その金属感の涼やかさ。
伊藤広規&青山 純コンビの轟くリズム。
鉄壁のビートに乗るロマンティックなメロディ。

ロックンロール。
“サーフィン・ホットロッド”はガレージロックだ、と常々公言している達郎さんですが、ご本人自らがプロデュース、アレンジをすれば単なるローファイな“ガレージロック”に留まらないハイファイで一寸の隙もない圧倒的なクオリティで迫ってきます。ノリ一発で済まされないトリートメント。
そこが完璧主義者。
時の試練を超える頑固一徹のサウンドが漲ります!

サーフィンをしない(出来ない?)ブライアン・ウィルソンのサーフィンソングが素晴らしいのと同様に、同じくサーフィンをしない(出来ない?)達郎さんのサーフィンソングはやっぱりサイコーなのであります。
そういえば、桑田さんはサーフィンをなさるそうですね。
さすが茅ヶ崎生まれ。

マニアックなトリビアとしては、もともとこの曲は大貫妙子さんの歌詞が付いていました。
とあるラジオの特番で達郎さんによる音楽講座番組内でオリジナル曲を作るという内容の元、達郎さんと大貫さんによる共作が実践され、『魔法を教えて』という曲名で大貫さんが歌詞を作られました。
オフィシャルで楽曲化して欲しいと切に願います。
達郎さんのレアトラック集、希望。
来年のデヴュー40周年記念にひとつ!

B面は『I LOVE YOU (Part 1 & 2)』。
こちらも達郎氏とアラン氏の共作。
元々はサントリーのCМソングとして制作されたモノにメロディとアラン氏の英語詞をアダプト。
こちらもハートウォーミングな優しいメロディが展開されます。
得意のドゥーワップ風のワンマンアカペラ仕立て。
一曲の演奏時間が二分ジャストなのでヴォーカルありのバージョンとCМで使用されたヴォーカルなしのオリジナル・バージョンの二種が収録されています。

今回の30周年記念盤には演奏なしのバージョンや30秒バージョンもボーナストラックで聴けます。

そういえば、シングル盤には映画の割引券も付随していました。

さぁ、今回のシングル曲および、アルバム『BIG WAVE』の収録曲は今回のツアーで演奏されたのでしょうか。
知ってるけど、

♪ 何を歌ったかはナイショなのさ~。

さて、両面をアラン氏と達郎氏による共作で飾った唯一のシングル盤。
そのコンビネーションは30年近くに渡るものでした。
惜しくも、アラン氏は昨年お亡くなりになりました。
オリジナル盤ではビーチボーイズのメンバーだったデニス・ウィルソンへの追悼として捧げられていましたが、
30周年記念盤ではアラン氏に捧げられています。

『The Theme from BIG WAVE』《MOON-713》〈作詞:ALAN O'DAY/作曲・編曲:山下達郎〉(03'37'')【1984】



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コメント 3

いとぞう

マニアックなツアーですか!そんなライヴをフェスティバルホールで堪能できるとは贅沢ですね。旧・フェスティバルホールに強い思い入れを持っていた達郎さん、新装なったホールも気に入ったのだとしたら嬉しいことですよね。
大阪といえば実は30日に行く予定です。ただ滞在時間が短く、すぐに東京に戻らなければならないのでお会いできないのは残念ですが・・曲と関係ないコメントですみません。
by いとぞう (2014-08-28 18:51) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
30日、大阪へ訪れるのですね。
ゆずポンですか。
僕も生憎仕事なのです。
残念ですが、次回のチャンスを期待しましょう。
道中、お気をつけて。
by 都市色 (2014-08-29 23:53) 

都市色

>makimakiさん、niceありがとうございます!
by 都市色 (2014-08-30 01:07) 

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