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『September Rain(Here comes the rain)/Frankie Valli』 [米国ロック/60年代]

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こんばんは。

九月の歌を紹介しましょう、今夜はフランキー・ヴァリ。
山下達郎さんに多大なる影響を与えたフォーシーズンズのリードヴォーカリスト。
彼の1967年のシングル、『SEPTEMBER RAIN』。
この曲はB面に収められていますが、先に紹介します。

サンソンで九月になるとときどきオンエアされます。
今年はまだかかっていませんが。
達郎さんのお気に入りなのでしょう。
大名曲ですよね。
とにかくセンチメンタルでメランコリックな泣きのメロディがこれでもかと展開されます。
実にメロドラマチック。
シャッフルビートの躍動するリズムが雨脚の強さを表しているよう。
九月の雨の頃に失恋した思い出が、季節が巡る度に脳裏を過ります。
フォーシーズンズのメンバーであり、サウンドの要、ボブ・ゴーディオと女性R&Bシンガー、ペギー・ファリナとの共作。
メロディアスなフォーシーズンズサウンドが炸裂しています。
ペギー・ファリナはフォーシーズンズの『Beggin'』も書いています。
アレンジはゴーディオとチャーリー・カレロ。
チャーリーカレロも60年代NYを代表するアレンジャーであり、フォーシーズンズのサウンドには欠かせません。
達郎さんのアレンジャーの師匠。
ブラスとストリングスの鮮烈で切れ味のある音が素晴らしい。
転調するポイントもイイですよね。
そしてフランキー・ヴァリのワンアンドオンリーな歌声。
ソロシンガーとしてさらにアダルトな表現を獲得しています。
ヴァリ氏は元々はフランク・シナトラのような歌手を目指していたので、腕の見せ所でしょう。
そういえば、シナトラには『SEPTEMBER IN THE RAIN』という曲がありました。

なおこの曲、シングルバージョンとアルバムバージョン(セカンドアルバム『TIMELESS』収録)ではアレンジが異なります。
リズムはほぼ同じシャッフルですが、キーが異なり(シングルバージョンの方が高いです。)、よってヴォーカルも歌い直されています。
シングルバージョンはダブルヴォーカルで始まります。



続いてA面、『I make a fool of myself』。
『SEPTEMBER~』がB面なのも仕方がないような、こちらも名曲です。
『Can't take my eyes off you(君の瞳に恋してる)』の二番煎じといってはそれまでですが、勝るとも劣らない出来です。
ボブ・ゴーディオとボブ・クリューの名コンビの作品。
『君の瞳に~』もこのコンビの作品。
聴いてると切なくて胸をかきむしりたくなる旋律。
少し穏やかに曲が始まり、徐々に盛り上がって、サビで昇天という展開も『君の瞳に~』に同じ。
判っていても感動します。



『君の瞳に~』ほど多くはありませんが、
この曲にはアニタ・カーやレイ・ティラスの素晴らしいカヴァーバージョンもあります。

ホントに何度聴いても色あせない不朽の名曲のカップリング。
二曲ともプロデュースはボブ・クリュー。

さて、フランキー・ヴァリとフォーシズンズについて、
日本のファンにとって、良い知らせと悪い知らせがあります。

まず、悪い知らせから。

9月13日に東京の日比谷で予定されていたフランキー・ヴァリの初来日公演がアーティストの都合により延期されたこと。
来年の1月まで持ち越されました。

そして、良い知らせ。
この来日公演が延期された理由は、クリント・イーストウッド監督によって、『ジャージー・ボーイズ』の映画化が決定し、9月から撮影が開始されことになり、
その撮影の為に、フランキー・ヴァリのアドヴァイスが必要である為であります。
来日公演順延が些末な事象に思えてしまえるほどの吉報じゃないですか!!
ですよね!
じぇじぇじぇ。
『ジャージー・ボーイズ』ですよ。
ジャージー牛乳じゃないですよ。
フォーシーズンズの60年代の栄光と挫折を描いた人気ブロードウェイ・ミュージカル。
フォーシーズンズの我が国での知名度からいって、日本で観られる可能性が低い現在を鑑みるに、イーストウッド監督の映像化が非常に楽しみです。
フランキー・ヴァリ氏自らが監修するなら間違いないでしょう。
九月中は忙しくて来日公演は諦めていましたが、来年一月ならスケジュールが何とかなるかもしれません。
観たいなぁ。

今回の来日を祝して、ワーナーからヴァリ氏のソロアルバムがどっと再発されました。
日本盤が出るのも初めてです。
以前僕が拙ブログで紹介した『神に誓って』を収録した『Close up』も出ますよ。
以前一度、アメリカの再発レーベル、コレクターズ・チョイスから2イン1でCDになりましたが、まもなく会社の倒産で廃盤になったっきり。プレミアも付くほどでした。
かくいう僕も買い逃してしまったクチでして、すぐに買いましたよ。
アナログ盤持ってますけど。
これは素晴らしいし、他のアルバムも。
記念すべきファーストソロアルバムも勿論出ました。
が、今回紹介した『SEPTEMBER RAIN』を含むアルバム『TIMELESS』は再発されず。
残念・・・。
こちらも良いのになぁ。
シックスティーズのニューヨーク派ポップスの至宝。
まだ遅くはありません、来年一月の公演までに再発して頂きたい、どうかひとつ!!

『SEPTEMBER RAIN』《Philips 40484》〈Written by B.Gaudio & P.Farina Arranged by B.Gaudio & C.Calerro〉(02'58'')【1967】

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