『ALL SHOOK UP /ElVIS PRESLEY』 [オールディーズ]
アンコール!
アンコール!
アンコール!
アンコール・・・・(『FUN x 4』のように)
ハイ、大滝さん特集の“勝手に”アンコールです。
大滝さんの曲ではないですが。
やっぱり最後はこの曲をご紹介。
エルヴィス・プレスリーで『ALL SHOOK UP(恋にしびれて)』。
大滝さんと云えば、エルヴィス。
KING OF ROCK & ROLL
ずっと最初から取り上げようと思ってました。
なぜ、エルヴィスの沢山の名曲の中からこの一枚かと申しますと。
大滝さんを通じて知った初めてのエルヴィスの曲だからでした。
忘れもしない1990年のお正月、1月2日の夜。
NHK-FMの『キッズ・アライヴ』という番組で大滝さん、達郎さん、そして元春が出演しました。
そうです、『新春放談』です。
2時間に渡って3人による音楽談義を大いに楽しみました。
その番組内で、大滝さんが選んだエルヴィスの曲が『All Shook Up』でした。
1957年3月にリリースされ、ポップスチャートで8週連続1位を獲得しました。
エルヴィスというと『Jailhouse Rock(監獄ロック)』、『Love me tender(やさしく愛して)』くらいしか知りませんでした。
ラジオでこの曲を聴いて衝撃が走りました。
ブギウギな演奏に乗って歌われるエルヴィスの歌唱表現に。
ロックンロールに内包されている《荒々しさ》とは異なった魅力がありました。
それは《色気》。
曲の内容は異性に惚れて骨抜きにされた男の心情です。
エルヴィスはフワフワと心ここに非ずな気持ちを実にユーモラスに歌っています。
リズムに乗って軽やかに甘く、柔らかく。
この柔軟なニュアンスの出し方が実に良いです。
セクシーだと思いました。
こんな歌い方がすでに50年代に確立されているのです。
曲を書いたのはオーティス・ブラックウェル。
オリジナルシンガーはヴィッキー・ヤング、デイヴィッド・ヒルとされていますが、エルヴィスのバージョンが圧倒的にカッコいいです。
『アメリカンポップス伝』で大滝さんがご指摘されていたように、エルヴィスのカヴァーセンスは凄いです。
ホント、巧いです。
非凡な歌唱力が楽曲を何倍にも引き立てます。
コーラスもエルヴィス自身でやっていて、そのハモりも心地いい響き。
この曲でエルヴィスの魅力に取りつかれた僕は、コンプリート・サン・セッションのCDをまず買い求めました。
そして92年にリリースされたCD BOX『ELVIS THE KING OF ROCK'N'ROLL COMPLETE 50'S MASTERS』もゲット。
これは決定的ですね。
B面は『(Let me be your )Teddy Bear』。
『テディベア』です。
1957年6月のシングル。
僕を君のテディベアにしてよ、と情熱的に甘える男。
エルヴィスはホントにテディベアがお好きだったようです。
ファンから沢山のテディベアがプレゼントで届いたそうです。
その為に、この曲が生まれたとか。
彼の主演映画『さまよう青春』の挿入歌にもなりました。
作詞作曲はカル・マン&バーニー・ロウのヒット曲コンビ。
ピアノが慌ただしくなり出すイントロ。
アップテンポなビートに乗って、ジョーダネアーズの軽快なコーラスをバックに唄います。
この曲でも彼の歌の妙味を堪能できます。
低い声を意識的に出しているのですが、それがまた甘くやるせなく、セクシー。
高音のシャキッとしたジョーダネアーズのコーラスと見事な対比を描いてます。
エンディングの歌いっぷりも粋ですよね。
まさにワンアンドオンリー。
天才的な音楽センス。
最後に、大滝さんのコメントを寄せて雑文を締め括りたいと思います。
“エベレストは高い エルヴィスは深い”
『ALL SHOOK UP 』《PB-13888》〈Written by Blackwell-Presley〉(01'56'')【1957】
2014-06-01 11:11
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