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『太陽のバカンス/シーナ&ロケッツ』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。

自分が過去に観に行ったライヴを思い出しながらそのミュージシャンに関するシングルを紹介する、
題して、
『自分が過去に観に行ったライヴを思い出しながらそのミュージシャンに関するシングルを紹介しよう』のコーナー!

ハイ、今夜はシーナ&ロケッツ

昨年の9月、梅田クラブクワトロでライヴを観てきました。
仕事が終わって急いで会場へ。
開演から一時間くらい経っていて、途中でどうしようかと思いました。
中途半端にしか楽しめないなら、辞めようか。
でも行きました。
行かない後悔より、行ってからの後悔。
これを見逃したら、暫くは観られないだろう。

これまでも何度か観たいと思いつつ、一度も観に行くことはありませんでした。
なかなか都合がつかなくて。

昨年、2月にシーナさんは天に召されてしまいました。

当日券を握りしめて、クワトロのライヴ会場の重たいドアを開けました。
初めて観る彼らのライヴでしたが、なんだか初めてじゃないような親しみのあるムードがありました。
ロックンロールが好きな人なら、どんな奴でも受け入れてくれるようなオープンな雰囲気がすでに出来上がっていて。
そのときはブルースのような曲を演奏していました。
オーディエンスの皆がとても楽しそうに寛ぎながら演奏を楽しんでいました。
敷居の低さがありました。
当然、ステージにはクールでセクシーでナスティでスレンダーな女性ヴォーカリスト・シーナさんはいません。
ギターの鮎川 誠さん、ベースの奈良敏博さん、ドラムの川嶋一秀さんの3ピースの演奏で。
僕が見始めたあたりから、一昨年にリリースされた最新作『ROKKET RIDE』からの楽曲が多く演奏されました。
シーナさんが担当したヴォーカルパートは主に鮎川さんが歌って。
技巧的な歌の上手さではなく、朴訥としたストレートな唄い方に味わいがあります。
彼女の不在を悲しむのではなく、シーナさんがきっと喜ぶような元気で前向きな演奏を貫いていました。
ロケッツの3人の熱い演奏とオーディエンスの声援をどこかでシーナさんが見守っているような、そんな気分でした。
鮎川さんの濃厚な博多弁でのМCはとても親しみ深く、実直で純粋で誠実な人柄が伝わって来ます。
シーナさんを思いやる良き夫の面が垣間見られて、心を打たれました。
ホント、カッコいい人ですね。
気骨のある九州男児って感じで痺れます。

鮎川さんの書かれたロックのディスクガイドは聖典です。

ライヴの終盤では代表曲の『レモンティー』も『YOU MAY DREAM』も聴けました。
滅茶苦茶素晴らしかったです。
演奏に合わせて、シーナさんの歌声が脳内から聴こえてくるようでした。
会場にいたみんなもそうだったかもしれません。
ライヴ会場の壁にはシーナさんを讃えるポスターのようなモノが貼られていました。
久しぶりにカッコいいロックンロールを思いっきり深呼吸しました。
ライヴを観に行って、良かったです。
また行きたいと思いました。

という訳で、シーナ&ロケッツのシングルを。
先に述べた最新作『ROKKET RIDE』から、先行シングルがドーナツ盤でリリースされました。
A面は『太陽のバカンス』。
60~70年代のエレキ歌謡風味のロックンロール。
限りなく恋のバカンスに近いロック。
懐メロに陥らないのは演奏と音質がバリバリに尖っているから。
あの時代のムードを嗅ぎ取ったような柴山俊之氏の歌詞。
妖艶なシーナさんの唄声にクラクラ。作曲も手がけてます。



そんなマコトに騙されて、サイケな夏をシモキタで。

B面は『電撃BOP』。
ラモーンズのカヴァーではなく、シナロケのオリジナル曲。
まさにタイトルの言うとおりに電光石火のパワフルな一撃のロックンロール。
まじりっけなしのロック、パンク、ガレージサウンドの詰め合わせ。
アンプリファイアされた鋼のノイズの渦の中心からシーナさんのシャウト交じりの熱唱が轟きます。
空々しい現代をぶった斬る鋭いメッセージを込めて。
実に若々しい。
作詞は柴山俊之氏、作曲は鮎川 誠氏。

このアルバムを聴く限りシーナさんが亡くなるなんて微塵も感じません。
シーナさんにとっての最期のアルバムの予感を感じさせない位に瑞々しくパワーが漲ってます。
そんな充実作『ROKKET RIDE』であります。

最近は訃報が日々舞い込んできて、穏やかじゃありません。
今年に入っても多いですね。
昨日も一昨日も。その数日前も。
ロックンロールの黄金時代、60~80年代を活躍されたミュージシャンたち。
鮮烈な感性の火花を散らして。
永遠に若く。
でも誰にも避けようもなく人生には限りがあります。
ただそれだけの当たり前の事なのですが。
素晴らしい思い出を多く残して下さったことが逆に悲しさを増加させてしまう皮肉。

来月でもう一年になるのですね。

湿っぽい話になりました。
そんなことは、
またレコードに針を下ろして音楽を聴いて忘れましょう。


『太陽のバカンス』《NJS-704》〈作詞:柴山俊之/作曲:シーナ/編曲:シーナ&ロケッツ〉(03’56’’)【2014】


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  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2014/07/23
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  • 出版社/メーカー: ヴィヴィッド
  • 発売日: 2004/02/25
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