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『Freezer Bag(Part 1 & 2)/青山陽一 the BMs』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。

いつかこのライヴを思い出してきっとブログに上げてしまう、のコーナー!

ハイ、今夜も松坂世代に大人気なコーナーがやってきました。
突撃レポーターの都市色です。
今回のライヴレポは昨年10月18日(日)、阿波座のmarthaというカフェレストラン。
そこでの青山陽一 the BM'sのライヴ。
前回彼のライヴを観たのは四年前の難波ベアーズでした。
そのときもバンド編成で。
ベアーズと言うアンダーグラウンドの巣窟で熱気溢れファンキーな演奏が繰り広げられました。
薄暗い闇の中でみんな体を激しく揺らしていました。
あのときの興奮をもう一度という訳です。
狭かったベアーズから一転、比較的ゆったりとし手、明るいカフェレストランで寛ぎながら濃厚なグルーヴの振動で心も体も響きました。
僕の周りの客席の方々も大いに盛り上がって、メンバーの演奏にもさらに火が注がれます。
青山さんの華奢な体から鋼のようにしなやかで逞しいギタープレイの数々、そして癖のある楽曲と歌声が。
年を追うごとに固定されたメンバーとのコンビネーションも深まり、演奏時の表情にも自信と余裕が感じられます。
四人のフォーリズム(ギター、ベース、ドラム、キーボード)の他に、ゲストで田村玄一さんがスティールギターで参加していて、さらにサウンドに厚みが出ていました。
このときに、ちょっとしたハプニングが起きたのですが、それまた後ほどお伝えします。

このライヴは2015年で活動25周年を迎えた青山さんが記念となるオールタイムベストアルバムのレコ発ツアーでありまして、ベスト盤のタイトルは『Quarter Century of Odrelism』。
そのベスト盤に収録されている新曲『Freezer Bag』がアナログシングルとして発売されました。
まさに現行のブルース&ファンク路線ど真ん中の作品。
バンドとの蜜月を感じさせるサウンドなり。
ありし日のソウル/リズム&ブルース系のシングル盤にあったようなパート1、パート2構成で、A面とB面にまたがってのロングプレイ。
タイトルは冷凍保存に使うアレです。

フリーザーバッグに入れたまま冷蔵庫で長期間保管して、すっかり放置。
思い出したは良いけど、その中に何が入っているのか判らない。
何だかちょっと怖い。
さて、どうしたもんだろう。

そんな感じの内容。
青山さんの歌詞は日常からあんまり他の方が考えないような視点から歌詞が形成されたり、
どこかもの悲しい、滑稽な状況を言葉にしますね。
ハッピーな状況を歌うことは殆どありません。
そこが実にブルースですね。
少々怪しげな歌詞に相応しい、ノワールなダーティな演奏。
中原由貴女史と千ヶ崎 学氏による重量感のあるリズム隊の演奏に乗って青山さん自身の切っ先の鋭いエレキギターのソロが繰り出され、それも聴きどころです。ギターが内心を訴えています。泣いてます、叫んでいます。
延々とドファンクが展開されいきます。
ギターソロ、そして伊藤隆博氏のキーボードソロ、そして再びギターソロ。
リズムに魅せられているうちにレコードの溝の内周へ。
つれないフェイドアウト。

この続きはライヴにて。

A、B面合わせて一曲なんですが、シングルを買ったときに特典としてCDが貰えました。
ベスト盤と同名の楽曲『Quarter Century of Odrelism』。
ファンキーでちょっとメロウな楽曲でライヴ音源で収録されてます。
先ほど述べたライヴではオープニングで演奏されました。
ベスト盤には未収録ですが、お気に入りです。

バンドの充実ぶりが伝わる青山さんの最新シングルです。

最後に、

ライヴの途中で、田中玄一氏のスティールギターの弦が切れました。
一度弦を交換したのですが、また演奏の際に切れてしまいました。
もう一度弦を交換する為に一旦、演奏を中断。
少し長引きそうなので、彼以外のメンバーでブルースのセッションを始めます。
ゆったりとしたリズムのセッションが続くと、ようやく弦の張替が終わった田村氏が演奏に合わせて治った楽器を弾き出し、さらにおもむろに歌いだします。

♪ 何故なんだ~ どうして弦が切れるんだ~ 2度も~

これには会場内が大いに沸きました。
いっしょに演奏してるバンド面々も大笑い。
青山さんも調子に合わせて

♪ 玄さんの弦が切れた~

と唄い出すので益々大盛り上がり。

こういうライヴでの意外な出来事は盛り上がりますね。
演奏をとちったり、歌詞を忘れて中断したり。

でもこういう機知に富んだユーモアから演奏が生まれたりするのはさらに面白い。
このライヴでは田村玄一さんは即興でブルースを歌い出しました。

ブルースと言うのはアメリカ南部の黒人の奴隷制から来る悲哀や憂鬱を歌にしたもの。
日常の苦しみを開放するべく民衆の間から歌が生まれました。
ライヴ中に不本意にも楽器の弦が切れてしまった悲しみを即興でブルースにしたのです。

ブルースが生まれる瞬間を目撃したのです。
大袈裟かもしれませんが、僕はとても感激しました。
音楽と日常の深い結びつきに感銘を受けました。
これぞライヴの醍醐味なり。
そして、
ブルースは深い。

そんな大発見をした青山陽一さんのライヴでありました。
今年は是非、ニューアルバムを期待しています。
ブルーマウンテンのブルースを聴かせて欲しいです。





『Freezer Bag』《P7-6210》〈作詞・作曲:青山陽一〉(Part 1:03'48'' ,Part 2:03'38'')【2015】
  

Quarter Century Of Odrelism (1990-2015)

Quarter Century Of Odrelism (1990-2015)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
  • 発売日: 2015/05/20
  • メディア: CD




Freezer Bag (Part 1) c/w Freezer Bag (Part 2) [7inch Analog]

Freezer Bag (Part 1) c/w Freezer Bag (Part 2) [7inch Analog]

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
  • 発売日: 2015/11/04
  • メディア: LP Record




ブルーズ・フォー・トマト

ブルーズ・フォー・トマト

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
  • 発売日: 2011/10/19
  • メディア: CD


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