『6月の歌/曽我部恵一』 [邦楽ロック10年代]
こんばんは。
気が付けば、今年も半分くらい過ぎようとしています。
はぁ。
という訳で、6月なので、川の流れのように『6月の歌』をご紹介。
曽我部恵一さんの3年前にリリースしたシングル。
毎年6月になったら取り上げよう取り上げようと思ったまま3年経ってしまいました。
ソロになってからの曽我部さんはご自身で立ち上げた個人のレコードレーベル『ローズ・レコード』から音楽を発信しています。
それも実に精力的に。
かれこれ12年になりますが、
これまで出したソロ名義の作品はどのくらいあるのでしょう。
ちょっと数えきれません。
軽いフットワークで旺盛な創作意欲で作品を出し捲ってます。
ソロ以降、ご自身の生活と音楽がより密接に繋がっており、日記を書くように、日々の心象を音楽でスケッチするように楽曲を発表されています。
其処がサニーデイ・サービスと異なるところだと思います。
この『6月の歌』も彼のモノローグの様な仕上がり。
アコースティックな編成で、マイルドな歌とメロディを紡いでいます。
良いモノも悪いモノもあるがままに全てを受け入れてくれるような大らかさ、そしてまなざしの優しさが伝わってくるのです。
彼の音楽の強さも感じます。
小さなひとときのしあわせに浸るようにこの曲が心を静かに流れていきます。
この曲も収録している、
2013年に発表された彼のアルバム『超越的漫画』は数あるアルバムの中でも
素晴らしい内容でした。
モノラル録音でシンプルでプリミティヴな曽我部さんならではのロックン・ロールを響かせていました。
とにかく音がイイです。
そして、『6月の歌』は、今年発売されたかもめ児童合唱団のファーストアルバムでカヴァーされました。
あとの曽我部さんのファーストアルバム『曽我部恵一』には『5月』と言う曲もあります。
この曲も好きです。
B面は『コーヒーとアップルパイ』。
『超越的漫画』に未収録の楽曲。
『6月の歌』にも参加した北山ゆう子さんのドラム、伊賀 航さんのベースのリズム隊のグルーヴがとても効果的にファンキー。高野 勲さんの鍵盤の響きもメロウな一曲。
曽我部さんのファルセットの歌声もセクシー。
隠れた名曲と言えるでしょう。
さまざまな形態のソロ活動、そしてサニーデイサービスでの活動などなど、自由で大胆でポジティヴで元気な曽我部恵一さんの音楽活動はロックン・ロールの理想です。
同世代の尊敬するミュージシャン。
これからも楽しみです。
『6月の歌』《ROSE161X》〈作詞・作曲・編曲:曽我部恵一〉(03’05’’)【2013】
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