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『ヘヴン/池田 聡』 [ピチカートファイヴ]

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どうもどうも。
「傷付いたのがレコードではなく、まだCDだったから良かった」発言でお騒がせの『03’54’’』です。
云い過ぎました。

気を取り直しまして。
前回に続いて、1992年のシングルをご紹介。
短冊CDなり。

池田 聡さんのシングル『ヘヴン』。
この年の秋に発表されたニューアルバム『至上の愛 -a Love supreme-』は小西康陽さんによるプロデュースでした。
このアルバム全体を覆う雰囲気がなんと、『ベリッシマ!』な世界。
あのアルバムの・ようなムードが蘇ります。
つまり、
二匹目のドジョウならぬ、二体目の仏像なのです。
池田 聡さんという類稀なる歌唱力、クールで熱い歌声にはうってつけな男性的な世界なのです。
そのアルバムのオープニングを飾る曲が、今回ご紹介します『ヘヴン』。

ピチカートのソニー時代について最近記事を書いているので今回のシングルを紹介するなら、
《今でしょ!》(絶賛流行語中!)

作詞が小西さん、そして作曲には田島貴男さんが。
まさに、シン・ベリッシマ!

田島さんはすでにこの時期はオリジナル・ラブでバリバリに活動中。
絶好調な彼ならではのスケールの大きくドラマティックな展開。
負けじと小西さんもケレン味のある言葉とアシッド・ジャズ調のアレンジで応えます。
そして、
名タッグによるカッコいい楽曲を軽やかに歌いこなす池田の聡さん。
男たちのノワールな色香にむせ返ります。
ブルーノート調のアルバムのアートワークにもそれが感じられます。
勿論、コンテムポラリー・プロダクションの仕事。

カップリングは『堕ちる』。
作詞作曲は池田さん、アレンジは小西さん。

♪ 夜はふたりを いつも悲しくする

という歌詞での歌い出しにも『ベリッシマ!』への目配せを感じさせます。
都会の真夜中、恋に溺れた一組の男女を乗せた車が秘密のハイウェイをひた走る。
スリリングなハウスサウンドに痺れます。

今回ご紹介した2曲以外にも、玉置浩二さん、かまやつひろしさんらが作曲に参加しており、充実したレパートリーが並びます。
玉置さんは2曲に作曲しており、『ヘヴン』の前にリリースされたシングル『79』はそのうちのひとつ。こちらも小西さんがアレンジをしていて、清々しいミディアムバラードです。
かまやつさんが作曲して、小西さんが作詞した『11月』という曲は後に、小西さんがプロデュースした夏木マリさんのアルバムでも再度取り上げられました。
フランシス・レイ風な実に哀愁に満ちた名曲中の名曲。
野宮さんがコーラスに参加しています。
そして小西さんが作詞作曲した『Blues』。
この一曲に『ベリッシマ!』なムードが凝縮されているといって過言ではないでしょう。

どの曲にも惚れ惚れとする歌いっぷりで魅せる池田さん。
彼のディスコグラフィの中では異色のアルバムとされますが、
今聴いても十分カッコいいです。
違いの判る男のアルバム。
同時期にはピチカートもアルバム『スウィート・ピチカートファイヴ』をリリースしていて、
サウンドに共通するものがあります。
こちらにも池田さんは一曲コーラスで参加しています。


現在も池田 聡さんはコンスタントに作品を出したり、軽いフットワークでライヴをガンガンに行っています。
昨年で、祝デヴュー30周年。
その豊穣なノドでこれからも魅了し続けて欲しいと思います。


『ヘヴン』《TEDN-224》〈作詞:小西康陽/作曲:田島貴男/編曲:小西康陽〉(05’39’’)【1992】



至上の愛 (a Love Supreme)

至上の愛 (a Love Supreme)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 1992/10/21
  • メディア: CD



池田聡 ベスト

池田聡 ベスト

  • アーティスト: 池田聡,松本一起,及川眠子,康珍化,小西康陽,秋元康,湯川れい子,松井五郎,川村真澄,森雪之丞,伊勢正三
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 2005/08/24
  • メディア: CD


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