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『PINKY FLUFFY/ SOLEIL』 [邦楽ロック10年代]

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どうも、どうも。

丹古母鬼馬二 そっくり芸人の都市色です。
お仕事待ってま~す。

それは置いといて。
今夜も張り切ってシングル盤をご紹介しましょう。

ハイ、今回は“SOLIEL”です。
14歳の美少女・それいゆさんをヴォーカリストに、
ギター担当の中森泰弘さんfrom ヒックスヴィル、
そしてベース及びプロデュース担当のサリー久保田さん from Sally Soul Stue、
による3人組のポップユニット。
シリア・ポールさんの『夢で逢えたら』VOXと同じ3月21日にビクターからリリースされた彼女たちのファーストアルバム『My name is Soleil』が巷のガールポップファン、ナイアガラ-、音壁ファンの間で大いに話題になっているとかいないとか。

僕も発売日に手に入れましたが、実に素晴らしい。
僕の好みのど真ん中を射抜かれました。
だって、だって!

まぁ、説明は後にしましょう。

取りあげますのは、
昨年 Vividから発売されたデヴューシングル『PINKY FLUFFY』です。
音はモノラル。
もう、ガールポップス万歳な一枚。

ジャケットに映るビーハイブ・ヘアは伊達みきおじゃないぜ!

A面の『PINKY FLUFFY』。
作詞はマイクロスターの飯泉裕子さん。
作曲が高浪慶太郎さん。
編曲は岡田ユミさん。
シックスティーズのガールポップス一直線!!
イントロのあの、あの、いかにもな、『BE MY BABY』的な聴き飽きた感のある音が、
違うんですねぇ。
似て非なるこだわりの音がします。
ミックスは同じくマイクロスターの佐藤清喜さんが担当しているのでバッチリです。



曲調はアンドレア・キャロルの『It hurts to be sixteen』がベースになっていると思われます。
そしてBREADのメンバーとして70年代に華々しく活躍する以前の裏方時代のソングライター/アレンジャーだった頃のデヴィッド・ゲイツの作風も多少ミックスされている感じです。
高浪慶太郎さんのメロディセンス、相変わらず冴えてます。
飯泉さんの歌詞も実にガールポップスの様式美に満ちています。
ピンクのふわふわした感じが出てます。
編曲の岡田ユミさんについてはこれまで存じ上げていませんでしたが、
お名前に《SPECS》と付けているあたり、実に侮れないイイ仕事をしています。
勿論、リードヴォーカルのそれいゆさんの歌声はキュートで愛くるしい。
涙の14歳です。
バックのコーラスは星野みちるさん。
地味ながら楽曲にアイドルっぽさが増しています。
ドラムはGreat 3の白根賢一さん。
僕の大好きなドラマーです。
白根さんのやくざな荒々しいパンチのあるドラミング、最高。
考えてみると、
中森さんも、サリー久保田さんも、白根さんもほぼ同時期にネオGSで活動していた仲間。
中森さんはハワイズ、サリーさんはファントムギフト、そして白根さんはワウワウヒッピーズ。
その後、90年代に入ると中森さんと白根さんはロッテンハッツ、サリーさんはLes 5-4-3-2-1で活動。
かれこれ30年近い芸歴で今も現役バリバリ。
打ち込みではなく、気迫のこもった生演奏、とっても素晴らしいです。
ネオGSは勿論、分母にグループサウンズとガレージサウンドがあります。
作曲の高浪慶太郎さんは勿論ピチカートの元メンバーですし、GSや60年代の歌謡曲に造詣が深いし、ネオGSとも関わり合いが深いですね。
SOLEILのサウンドが単なる付け焼刃な一過性のものではないのは彼らの音楽性のバックボーンがとても深いからですね。
60年代の歌謡曲~90年代の渋谷系までの流れを熟知して体現している人たちがクリエイトしているサウンドだからだと思うのです。

シングルには関わっていませんが、近田春夫さんが『My name is Soleil』へ一曲書き下ろしているのですが、まさにハルヲフォンなサウンドでうれし涙が出そうでした。
サリー久保田さんの尊敬する近田さんのイイ仕事。
近田さんはハルヲフォンの前には当時グループサウンズのサポートで鍵盤を弾いていましたし、70年代にいちはやく筒美京平さんの作る歌謡曲を評価していた論客でした。
近田さんの弟子とも言えるジューシーフルーツのイリアさんもアルバムに一曲作詞で参加しています。
つまり、
シックスティーズ初期のガールグループものに端を発し、GS~近田春夫&ハルヲフォン~ネオGSを経由して渋谷系まで網羅しているトーキョーサウンド。
電撃的ネオ東京』ですよ。
これまでありそうでなかった、いや、これまであったかもしれないけれど、ここまでとことんディープに極めたモノは無かったでしょう。
上記の流れが一本ビシッとぶれることなく貫かれています。
プロデューサーのサリーさんの面目躍如。
サリーさんの作品は過去にサリーソウルシチューのシングルを取り上げていますが、ここでも中森さんや白根さんが演奏しています。
真城めぐみさんやレモンさんも歌ってます。
もともとそれいゆ嬢はレモンさんの姪っ子にあたるそうです。
そういうマジカルコネクション、ってことです。

さぁ、さぁ、B面は『Breakout』。
これはスウィングアウト・シスターの80年代中期のヒット曲のカヴァー。
60年代英国のMODなビートバンド風なサウンドにメイクアップ。
モータウンなガールポップ風ともいえます。
ここら辺の演奏も中森、久保田、白根の御三方には朝飯前でカッコいいです。
スウィングアウト・シスターのオリジナルバージョンはあの当時のデジタルサウンドが今の耳には強烈です。80年代に活動していましたが、シックスティーズ・リバイバルな音楽センスが魅力なので60年代風にアレンジしても曲の良さは変わりません。
それいゆさんの英語の発音は不安定ですがお構いなし!お咎めなし!問題なし!
それいけ!それいゆ!

シングルにはアナログ7インチと同内容+カラオケ音源の入ったCDも付属しています。
昨年に発売後、長いこと品切れ状態でしたが、
今回のファーストアルバムの高評価が影響したのか、
サイプレス・ヒル、
じゃない、再プレスされているようです。
二曲ともアルバムには未収録なので手に入れる価値ありです。

買いそびれていた御仁、
今がチャンスだ。
ヤフオクに負けるな!

『PINKY FLUFFY』《HCCD9591》〈作詞:飯泉裕子/作曲:高浪慶太郎/編曲:岡田“SPECS”ユミ〉(02'51'')【2017】


My Name is SOLEIL

My Name is SOLEIL

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: CD



ピンキー・フラッフィー(CD+7inch)

ピンキー・フラッフィー(CD+7inch)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド
  • 発売日: 2017/09/20
  • メディア: CD



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いとぞう

’60sなサウンドで、渋谷系のようにオシャレで、アイドル的要素もあるんだから気に入るに決まってますよね!
このシングル、少し前にタワレコで見かけて、オッ!と思い、手に取ったのですが「アルバムに入ってる曲かな?」とか詳細が分からなくて。きっと都市色さんがブログで取り上げるだろうから、買うかどうかはその時、決めようと。
アルバムには未収録のデビューシングルなんですね!しかも再プレスですかー。7インチアナログにCDも付属しててお得ですね。
明日、渋谷に行くからまたタワレコ寄って買ってみようと思います!
by いとぞう (2018-05-10 20:55) 

都市色

いとぞうさん、コメントありがとうございます!
いくら歌手の素材が良くて、
イイ曲でも今の観点からアレンジがしっかりしていないとイイものになりませんね。
サリー久保田さんのプロデュースは素晴らしいですね。
7インチは手に入りましたか?
by 都市色 (2018-05-13 06:44) 

いとぞう

渋谷タワレコ行ったんですが、売り切れてました・・
やっぱり見つけた時に即買いしないとダメなんですね・・
by いとぞう (2018-05-13 09:42) 

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