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『玄界灘/段田 男』 [歌謡曲/80年代]

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こんばんは。
未だかつてないペースで更新しているのは、
一言で云えば、

自棄です。

やけのやんぱちです。

でもこれでイイの。

さぁ、張り切って今夜も参りましょう。



来た!来た!来たー!

1986年、歌謡界の新星。

段田 男”!!DanDa Dan!!

この方を語らずに1986年の邦楽シーンは語れません!



あ、ちょっと云い過ぎだったかも。
すみません。


予め断って置きますが、これは芸名です。(知ってるよ)
本名ではないです。(そりゃそうだ)

日本コロムビアから3月21日デヴュー。
曲名は『玄界灘』。
九州は北西部、日本海の西端の海域で世界有数の漁場としても知られています。
因に段田さんは愛知県出身です。

学校を卒業し、明日上京する息子へ漁師の父が漁船に乗って玄界灘へ連れ出します。
潮の匂いのする激しい荒波の中で逞しく働く父の雄姿を目に刻んで、息子は将来という己の大海原へ漕ぎ出します。

ジャケットを観ると、まだあどけなさが残る角刈りのフレッシュボーイな段田さん。
この当時は20歳頃だそう。
歌の主人公に近い心境に思いを馳せながら、歌謡界へ第一歩を踏み出しました。
歌の師である市川昭介氏の作曲。

歌詞の内容から思い出されるのは『おやじの海』。
あの曲を1986年にリブートしたような。
勿論別の曲です。
より陽気に派手に奏でられています。
そして段田さんの歌唱!
新人とは思えないノドの迫力。
ジャケットのおすましな面影は無く、パンチの効いたしゃがれ声。
やや高音の響き。
北島三郎さんを髣髴させるような大器を感じさせます。
つまり本格です。
晴れがましい歌を盛り立てます。

歌の始まりと、終わりに大胆に鳴り響くビブラスラップが印象的です。
作詞は吉田 旺、編曲は佐伯 亮。
吉田氏による歌詞も実にイイです。


B面は『姉貴』。
A面と同じ作家陣による歌。
マイナー調のうら悲しい演歌で、行方知れずになったお姉さんの消息を心配する弟の想いが切々と歌われています。
悲しみと不安を滲ませた段田さんの歌の説得力。
聴き応えあります。

トコロで、このユニークな芸名を持つ男性演歌歌手を知ったのは1986年当時毎週定期購読していた『オリコンウィークリー』からでした。チャート誌です。
この時代の歌に思い入れが深いのはオリコン誌の所為でもあります。
さて、86年にデヴューした新人歌手が多くこの雑誌で紹介されていて、当然段田さんも取り上げられていました。
その芸名のインパクトは当時の中学生にはストライク。
印象に残りました。
メディアでの話題にもなりました。

大きな期待で迎えられましたが、
段田さんはその後、セカンドシングルをリリースして芸能界から消えてしまいました。

密かにこのユニークな名前の歌手がどうして引退してしまったんだろうかと思ってました。

♪ Dan Dan 気になる~ なんつって。

そして、
数年前のネットの記事で判りました。
取り敢えずお元気そうで安心しました。

やはり芸名のインパクトが強過ぎたのでしょうか。
あの当時ではちょっと早すぎたのかもしれません。
本格的な実力派歌手なのに色物と誤解されかねない名前でしたから。
人生思うように行きませんね、ホント。

今なら丁度いい加減ではないでしょうか。
人生にifは無いのでしょうが、今もまだ歌謡界でご活躍だったら、サブちゃんの後継として人気歌手だったかもしれません。

今は地元で歌の教室を開かれているようで、“段田 男”という芸名も昔の芸能事務所から使用許可が降りて、現在も昔の名前で出ているそうです。
本名なのに、契約が切れた昔の芸名の使用を禁じて、前途有望な若い女優さんの活動の邪魔をする事務所もいますね。


最後に、数年前に開催された地元のイベントにて『玄界灘』を熱唱する段田 男さんの映像が入ってきていますので早速ご覧ください。


あれから、30年近く時間が過ぎても歌唱力は変わらないし、歌うときの表情は若々しいですね。カッコいいです。
歌を唄うのが本当にお好きなんだと、じ~んと来ちゃいました。
イイ曲だなぁ。
自分の好きなことをどんなカタチであれ、続けることが大切なんだと知らされます。

『玄界灘』《AH-719》〈作詞:吉田 旺/作曲:市川昭介/編曲:佐伯 亮〉(04’29’’)【1986】


段田男 VS 横井則子~絆~

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