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『VERONICA/ELVIS COSTELLO』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。

前回前々回と『Flowers in the dirt』時代のポールのシングルを取り上げてますが、
このアルバムには『My brave face』を始めとしてエルヴィス・コステロとの共作曲が収録されています。
そして同年ににリリースされたコステロのアルバム『SPIKE』にもそれらの一部が納められています。
という訳で2人のコラボレーションである、アルバムからのシングルカット『VERONICA』を。

横山やすしさんが道化師姿になったかのようなジャケットが印象的なアルバムがコステロとの出会いでした。
ワーナーブラザーズに移籍第一弾アルバムで豪華なゲストミュージシャンが参加し、さまざまなジャンルの楽曲を網羅した名作アルバムでした。
このアルバムも大変良く聴きました。
ブログを書くに当たり、改めて聴き直してやはり聴き応えがあり、感激しました。
そのアルバムの中でもっともキャッチ―でポップな楽曲が『VERONICA』
でした。
アルバムリリースして約10年後にこのアルバムのデラックスエディションが出ました。
コステロのお得意の膨大な秘蔵音源をプラスしてのCD二枚組。
そのライナーノーツによると、1987年でのポールとの共作でもっとも初期に出来上がった曲で、
コステロのおばあちゃんはアルツハイマーの症状を患っていて、その彼女のコトが楽曲のインスピレーションになったそうです。
非常にパーソナルでデリケートな内容なだけにコステロ自身は楽曲を一人でまとめることが困難だったそうですが、ポールとの共作で楽曲として仕上げることが出来たそうです。
おばあちゃんの悲壮的な出来事がモチーフとなりましたが、メロディ自体は明るい曲調で希望が満ち満ちています。ワクワクします。
忘却する記憶の中で、英国の田園風景の中を少女時代の彼女が無邪気に走ったり踊ったりしているはず。
朗らかなAメロ、切ないBメロ、そして躍動感と疾走感のあるサビのメロディでの胸のときめき。

コステロのアクのある歌い声はジョン・レノンを思い出させます。
ユーモアとペーソスがミックスされた素敵な声。
演奏にはポールも参加してヘフナーのベースを弾いています。
60年代っぽいサウンドも眩いです。



とてもイギリスっぽい曲ですね。
デラックス盤のディスク2にはこの曲のデモ音源が入っています。
この音源にはポールは参加していません。
コステロの弾き語り。
『SPIKE』には共作としてもう一曲『Pads,Paws,and Claws』というロックナンバーも収録されています。
その後のふたりのそれぞれの次作アルバムにも他の残りの共作曲が収録されました。


B面は『You're no good』。
アルバム未収録で、こちらはニック・ロウがベースを弾き、アトラクションズのピート・トーマスが叩いています。仲間内でシンプルに仕上げた感じ。
ソングライターのクリント・バラード・ジュニアが作った曲で様々なシンガーやバンドが取り上げていますが、一番有名なのはリンダ・ロンシュタットのバージョン。邦題は『悪いあなた』。
ブルージィなポップソング。
他にもこの時期のコステロのシングルのB面はカバーが多かったです。

1989年と言うと、
この年のアルバムには好きなものが多いです。
XTCの『オレンジ&レモンズ』
ローリング・ストーンズの『スティール・ホイールズ』
フィル・コリンズの『バット・シリアスリー』
ニール・ヤングの『フリーダム』
クラプトンの『ジャーニーマン』
トム・ペティの『フルムーン・フィーヴァー』
ビリー・ジョエルの『ストーム・フロント』
リッキー・リー・ジョーンズの『フライング・カウボーイズ』
エアロスミスの『パンプ』
プリファブ・スプラウトの『プロテスト・ソングス』
キンクスの『UK ジャイヴ』
ロイ・オービソンの『ミステリーガール』
などなど。

日本では、
元春の『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』
タイマーズの『タイマーズ』
達郎さんの『JOY』
フリッパーズ・ギターの『海へ行くつもりじゃなかった』
近田春夫とヴィブラストーンの『Vibra is back』
ユニコーンの『服部』
ピチカートファイヴの『女王陛下のピチカートファイヴ』
などなど。

音楽が本格的に好きになって、聴いたミュージシャンのアルバムは特に印象深いという事もあるのでしょうが。
あの頃はみんな元気でした。
これからもお元気で。

『VERONICA』《W7558》〈Written by Paul McCartney and D.P.A MacManus〉(03’02’’)【1989】



Spike

Spike

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros UK
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD



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