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『夢で逢えたら/桑名晴子』 [邦楽ロック/70年代]

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こんばんは、
下町のナポリタンこと、都市色どえーす。

今宵も

“春の夢逢えまつり”はじまり はじまり~。

前回ご紹介した『大瀧詠一 作品集 Vol3』に収められている『夢で逢えたら』カバー楽曲をご紹介。

カバさんコーナー!

と言って、どの位の方が判って頂けるか判りませんが。

今回取り上げるのは桑名晴子さんの『夢で逢えたら』。

桑名晴子さんが1982年に発表したシティポップスのカヴァーアルバム『MOONLIGHT ISLAND』からのシングルカットが2016年に行われました。
やはりシティポップス、キてます!

まずはMOON LIGHT SIDEの『夢で逢えたら』。
オリジナルのオールディーズ調ではなく、ミディアムテンポのまったりと、マイルドな色香が漂っています。
どこからか、コンガのリズムが聴こえてくるような、フェイドインするイントロ。
ノンエコーの少ない音数の演奏に、聴こえてくる桑名晴子さんの甘美でハスキィな歌声。
大人の女性の魅惑なムードがほんのり。
お兄さんの正博さんに通じるカッコよさ。
そして譜割りや歌い廻しも少し変えて歌われています。
そこにオリジナルと違う魅力を引き出そうとするシンガーの心意気が感じられます。

ウチはもっとええ歌聴かせたる!

と、思ったかどうかは定かではないですが。

アレンジは松下 誠さん。
なんと僕と同郷の方でした。
敬礼!
この時期はAB'S でご活躍でした。
このバンドもジャパニーズAOR、シティポップスとして高い評価を受けていますね。
男性コーラスも松下氏と思われます。
この男性のコーラスもさりげないですが、印象的です。
モダンでアーバンな都会派の『夢で逢えたら』であります。

B面はSUNSHINE SIDEという訳で、
シュガーベイブの『DOWN TOWN』のカヴァーです。
サンシャインといっても、夕暮れ時の太陽です。
1982年当時と言うと、勿論EPOさんのカヴァーも発表されているので。
まんま同じようなカヴァーではオモロないと思われたかどうかは判りませんが、
ここでもオリジナルバージョンと微妙に異なるアレンジが施されてます。
編曲者は芳野藤丸氏。
こちらもAB'Sのメンバー。
芳野さんというと、『SHOGUN』が有名ですね。
おっと僕と誕生日が近い。
敬礼!
それは置いといて。
イントロはエレキギターですが、
ファンキーなカッティングで鋭く切り込まれてきます。
そして歌詞は英語詞。
銀次さんの歌詞を念頭に置いた世界で。
担当してるのは LINDA HENNRICKさん。
関西風味の『DOWN TOWN』は勿論、ダンサブルなアレンジ。
達郎さんの『DANCER』をブレイクさせた磁場のファンキーなサウンド。

サビは
♪ ダウンタウンへくりだそう
ではなく、
♪ Down Town Saturday Night
なんともストレートで判り易い。

晴子さんの歌声もしなやかにノリノリです。
踊ってもええねんで。


このアルバムには他には小坂忠さんの『ほうろう』やこの曲を書いた細野さんの『チューチューガタゴト』、石川セリさんの『ムーンライトサーファー』などが取り上げられています。
80年代初頭、洋楽の隆盛に追いつけ追い越せ!な勢いでこの時代のミュージシャンのレベルの高さやセンスを感じさせるカヴァー集なり。
演奏もAB'Sが担当しています。
晴子さんのアルバムを録音後、AB'S自身のレコーディングが始まり、
ファーストアルバム『AB'S』はこの翌年の1983年に発売されます。
リリースは山下達郎さんがスタッフと立ち上げたレーベル、アルファ・ムーンから。
彼らの残した4枚のアルバムは素晴らしいです。

という訳で、大滝さんと達郎さんの名曲の強力ダブルサイダーのシングルでした。


『夢で逢えたら』《TJKA\10012》〈作詞・作曲;大瀧詠一/編曲:松下 誠〉(03'17'')【1982】


MOONLIGHT ISLAND

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/04/01
  • メディア: CD




EIICHI OHTAKI Song Book III 大瀧詠一作品集Vol.3「夢で逢えたら」(1976~2018)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: CD



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