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『SATURDAY LIGHT / MONDO GASCARO 』 [アジア]

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おい!
介護をする人の気持ちが判んない奴やつまんない醜聞で鬼の首でも獲ったように騒いでる奴は、
あたしゃ許さないよ!

という訳で、浅香光代さんばりにご意見したところで。
土曜日です。
週末に相応しいシングル盤を紹介する“土曜日のシングルたちへ”のコーナー!
復活。

久しぶりの今回は、東南アジアからのお客様。
モンド・ガスカロさん。
インドネシアを中心として、音楽活動をされている男性でミュージシャン/作曲家/プロデューサー。
近年、アジア~東南アジア諸国で生まれるインディ・ポップが素晴らしいことは評判になってますね。
このブログでも昨年に台湾のFour Pensのシングルを取り上げました。
なんでしょう、渋谷系~シティポップ~AORの流れに連なる様な、ハートを直撃地獄拳してくれるような胸騒ぎを海を越えて送り届けてくれるバンドが増えているような。
他にも台湾のFrecklesとか韓国の秋休みとかインドネシアのMoccaとかWhite Shoes & The Couples Companyとか、マレーシアのノ・サリとか、僕もそれほど詳しくは無いのですが良いです。

という訳で本題のモンド・ガスカロ氏。
1975年ジャカルタ生まれと言うので僕と同世代の方です。
インドネシア人と日本人を両親に持つ方です。
幼少より、欧米、ブラジルの大衆音楽、フランクシナトラ、ビートルズ、アントニオ・カルロス・ジョビン、スティ―リー・ダンなどを聴いて育ったそうです。
詳しいバイオグラフィについてはそれほど判らないのですが、インドネシアで“sore”という人気のあるバンドの初期メンバーだったとか。
そんな訳で彼のソロとしての最初のシングル。

A面は『Saturday Light』。
フルートの柔らかく優しい音色から心の緊張がほぐれてきます。
ゆったりとした魅惑のイントロから、16ビートのゆるやかなリズムに身を委ねてしまいます。
甘美なメロディと洗練されたコードの魔法に酔いしれます。
モンド氏ののどかで温かい歌声も自然。
土曜日の異次元に彷徨うような陶酔感に満ちたサウンド。
週末の黄昏どきの甘い誘惑へ。
恋に落ちたように切なくなってしまいます。
悶絶必至のアーバンメロウ地獄。
嗚呼・・・、ずるいよ。


B面は『KOMOREBI』。
“木漏れ日”っつーことで良いのでしょうか、モンド氏。
こちらもとにかく非の打ちどころのない、快適な極楽サウンド。
日曜日の穏やかで爽やかな朝の表情を歌と演奏で。
しなやかで軽やかなリズム。
ニック・デカロの『イタリアン・グラフティ』に比肩するピースフルなムードです。
2人でお茶を。



お時間に余裕のある方はこちらのライヴ映像をどうぞ。
『Saturday Light』の演奏の他に『Our Day Will Come』、『KOMOREBI』が聴けます。
う~ん、しあわせ。




僕の音楽の趣味はアジアの国の同世代の人々にも共有されているんだな、
人の好みってそんなに変わらないんだな、
なんだか当たり前の事なんですが、そんなことを音楽を通じて判るのが嬉しいです。
わざわざ日本に来てシティ・ポップスのレコードをハンティングする外国人がいるそうですね。
音楽に国境はありませんね。

だからアホな政治家が余計な事してアジアを引っ掻き回さないでほしいです。
あたしゃ許さないよ!


御託はともかく、
モンド氏の今回のシングルを収録した初のアルバムが昨年目出度くリリースされました。
『RAJAKELANA (旅する風)』。
production dessineeからのリリース。
内容は折り紙つき。
日本でもライヴをして欲しいですね!

では、

はばないすさたで~

『Saturday Light』《品番なし》〈Written and Arranged by Mondo Gascaro〉(04'24'')【2014】


旅する風

旅する風

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: プロダクション・デシネ
  • 発売日: 2017/02/22
  • メディア: CD



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『SUMMER TRAGEDY/FOUR PENS』 [アジア]

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こんばんは、夜遅くお盆休みで の実家から戻って来ました。
毎度毎度実家での野暮用を粛々と済ませるだけの数日間。
ただそれだけのこと。
家族はまぁ元気でした。

さぁさぁ、
今夜もサマーなポップソングを。

音楽が好きですがこの季節に開催されるフェスには基本的に無縁です。
暑いし、人がゴチャゴチャいるし、行列が多いし。
そこまでして遠方まで出かける気はありません。
まぁ、予定が合わないという事もあるのですが。
だったら空いている映画館で涼しく上映を愉しんだ方が精神的に良いです。

とはいえ、今年はひとつだけ音楽フェスに出かけました。
7月8日(土)に兵庫県の加古川市のウェルネスパーク内のアラベスクホールにて、
Overdose of Joy』という名前のイベントです。
これはFastcut recordsという音楽レーベル兼輸入レコード屋さんが開催したもので。
元々は加古川に店舗がありましたが、最近大阪の南堀江に移転しました。
その移転とレーベルの発足10周年を記念して上記のイベントが開催されました。
このタイトルはユージン・レコードの楽曲から由来してるのでしょうか。

さて、
移転前に僕も何度かお店の商品を通販で買ったことがありましたが、
実際に加古川へ行ったのは今回が初めてでした。
加古川って兵庫だし近いんだろうなぁと気軽に考えてチケットを予約しました。
調べたら僕の住む街から結構遠くて。
ちゃんとした加古川の場所も初めて知ったくらいで。
お恥ずかしい。
JRと阪神電車を利用して加古川へ行きました。2、3時間かかりました。
ちょっとした小旅行気分で楽しかったです。
途中、須磨の海が見えたり。
夏を感じました。

加古川ウェルネパークは加古川駅からバスで30分ほどの距離があり、山の中にある複合施設で、
緑に囲まれたのどかな場所にありました。
土曜日に沢山の家族連れで賑わっていました。
アラベスクホールはアコースティックの演奏会向けに建てられた中規模のホールでした。

そのイベントには計5組のミュージシャンが参加しました。
・sheerprint
・pictured resort
・four pens (四枝筆樂團 )
・lamp
・曽我部恵一

特にlampと曽我部さんを同時に観られるというのが魅力で参加しました。
lampは従来のバンド編成と違って、4人編成でしたが良かったです。
新曲も多めで早くアルバムとして聴きたいです。
曽我部さんはlampの次に出てきて、イベントのトリを務めました。
ソロでアコギの弾き語りでしたが、ホールの響きを効果的に利用してその豊かな歌唱力とギターの響きを存分に楽しみました。激情の演奏と優しいアットホームな演奏の両方が味わえました。
見事としか言いようのないパフォーマンスでした。
それ以外の3組はほぼ初めて見るミュージシャンでした。
オープニングで登場したSheerprintはアコースティックとエレクトロニカとプログレをミックスしたような幻想的な歌と演奏でした。珍しいブルーナイルのカバーも印象的でした。
二番目に出てきたPictured Resortは往年のネオアコサウンドを髣髴させるような爽やかさと新鮮さと一抹の翳りを体現したバンド演奏でした。
曽我部さんも絶賛。

そして、三番目に登場したのが今回のブログの主役でありますFour Pens(四枝筆樂團 )
台湾からの出演です。
女性2人、男性1人の3人組(サポートに男性1人が加わってました)。
国立台湾芸術大学で結成されたバンドでメンバーは楽曲を作るギターのBibo、鍵盤担当のSunny(咨咨)、そしてヴォーカルのCandace(小四)。
来日ツアーの中でのイベント参加だそう。
初めて彼らのライヴを観まして、アコースティックなサウンドを基調としたポップでハートウォーミングなメロディに惹かれました。
Sunnyさんがカタコトの日本語を喋り、バンドのメンバーのお話を通訳してくれるのですが、ところどころ不明な所がありまして、そこは笑顔で誤魔化すところが良かったです。一生懸命伝えようとされるのが伝わって来ます。そういうトコロも魅力でした。
ヴォーカルのCandace(小四)さんは黒く長い髪と白を基調とした風通しの良いドレスが素敵でした。
黒めの大きな眼、白い肌。お人形さんみたいでした。
マイクのところにキラキラと点滅する飾り付けがされててそれもキレイで。
彼女の歌声も澄んでいて、ホールの中に瑞々しく響き渡りました。
ギターのBiboさんも含め、素朴で素直で親しみ深い人柄が歌とМCから十分伝わって来ました。
何となく台湾と言う国から感じられるイメージそのものというか。優しい隣人というか。
日本語で唄う曲もあったり、フレンドリーな歌と演奏でした。

そんな彼らの楽曲の中で特に良かった曲が今回ご紹介するシングルです。
彼らが一年ほど前にfastcut recordからリリースした7インチ。
Summer Tragedy』。
傘を差した少女の横顔のジャケット。
これはヴォーカルのCandace(小四)さんではなく、PIPIさんというモデルさんの写真。
女性が傘を差したジャケットが好きな僕としてはストライク土間の中です。
勿論このシングル自体は昨年買っていました。

これはFOUR PENSのオリジナルソング。
夏の恋の、せつなさ、儚さ、もどかしさ、美しさが一曲の結晶と化しました。
アコギのリズミカルで清かなアルペジオ。
水彩画のようなキーボードの音色。
囁くようなCandace(小四)さんの歌声。
胸を締め付けるハートフルな旋律。
まっすぐな曇りのない歌。



なんという名曲。
ライブで聴くことが出来て良かったです。
この曲を聴くと昨年観た『ひと夏のファンタジア』という映画をなんとなく思い出します。
これは日本と韓国で合作された映画で物語は奈良です。
夏の淡い恋愛ドラマでした。

B面は同曲のリミックス。
担当しているのはharuka nakamura。
楽曲を解体し、抽象的にロマンティックで耽美なムードで再構築。

イベント『Overdose of Joy』の終演後、ロビーで物販会があり、FOUR PENSの3人の元で彼らのCDを買いました。とてもフレンドリーに応対して下さり商品にサインも貰いました。
これまでも何度か日本でツアーをされていて、また次来日した際にはライヴ観たいなぁと思いました。

今回観たフェスは涼しいし、人もゴミゴミしてないし、勿論行列なんぞもありませんでした。
程よい按配で理想的にフェスが進行しました。
アラベスクホールも素晴らしいホールで。
Fastcut recordさんにも感謝。
加古川の街では名物の《かつめし》も食べました。
なかなかでした。

2017年夏の良い思い出となりました。
このシングルを聴くと素敵なイベントのコトをこれからも思い出すコトでしょう。

まぁ、そんな感じです。

『SUMMER TRAGEDY』《FCEP-023》〈Witten by Bibo Kang〉(05’07’’)【2016】




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