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『イッツ・ア・ビューティフル・デイ/ピチカート・ファイヴ』 [ピチカートファイヴ]


どうも。
今夜は、ピチカートマニアの為のcytoronさんによる素敵なブログ『pizzicato file』(http://pizzicato-file.cocolog-nifty.com/blog/)の再開を祝して、ピチカート・ファイヴのシングル『イッツ・ア・ビューティフル・デイ』《CODA-1164》です!

このブログはピチカートマニアのみならず、ポップ・カルチャーに興味がある方が読んでも為になる刺激的な情報の質と量を十二分に満たしています。
定期購読をお勧めします。

さて、このシングルは丁度10年前に小西康陽さんが立ち上げたレーベル、*********records,tokyo(レディメイド・レコード)の第一弾シングル。このレーベルは現在コロムビア・レディメイドとして現在も活動中です。
国内のみならず、ピチカートのワールド・ツアーを通じて知り合った様々な海外のミュージシャンたちとの共鳴が新レーベル設立の背景にあるのでしょう。

シングルに話題は戻って。
この作品で一つの小西さんならではサウンド・カラーを獲得したと思います。
現在に至るまでの小西さんのサウンドの意匠の原型が「イッツア〜」にあると考えられます。

ストリングスの弦がはじかれる音(つまりピチカート)、タンバリン、ピアノのグリッサンド奏法、ハモンド・オルガン、鐘の音などなど。
このサウンド・デザインがピチカートの後期のシングル曲「恋のルール、新しいルール」や解散後の楽曲提供作品「おはロック」、「キミノヒトミニコイシテル」そして最近取り上げた「アイドルになりたい」、それからあややの「ね〜え?」のアレンジでも取り入れられています。

無駄をそぎ落として残されたポップで底抜けにハッピーなサウンド。キュートなメロディ。
その他、ソフトロック風のパ・パ・パ…コーラスや転調を繰り返すエンディング。
急展開のめくるめくユニークなアレンジ。
歌詞も何か新しい物語を予感させる新鮮な響きです。

このアッパーなサウンドにはDJとしても活動されている小西さんのクラブで流しても盛り上がるサウンドを!と言う要請への答えかもしれません。
同時にこの作品以降、伝統的な作曲家とフロアを湧かせるトラック・メイカーの二面性が顕著になっていきます。

この曲でたしか音楽番組「hey! hey! hey!」に出演してましたね。
PVも昔の音楽番組風で素敵です。

カップリングは「愛のテーマ」。
「イッツ・ア〜」でのサウンドを更に発展させた様な遊び心いっぱいの実験的な作品。
当時流行っていたドラムン・ベース聴こえます。
ピチカートの初期のナンバー「そして今でも」のフレーズも聞こえます。
この「愛のテーマ」のシングル・バージョンはこのシングルCDでしか聴けません。

『イッツ・ア・ビューティフル・デイ』〈作詞・作曲・編曲:小西康陽〉(04’05’’)【1997】


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cytoron

こんにちは!
紹介くださってありがとうございます!!!
なんか恐縮してしましまいます。
『イッツ・ア・ビューティフル・デイ』
もちろん大好きな曲です。
都市色さんの的確な文章には頭がさがります。
まさしくこのシングルから小西さんの一つの
芸風(?)が確立されましたね。
この小西さんの一聴して彼だとわかるアレンジを
聴くたび思うのは、クラフトワークやJ.Bの事。
彼等の音楽も誰が聴いても絶対わかる強烈な個性。
そして永遠のワンパターン!(いい意味で)
小西さんの曲を聴いて「まだ同じことやってる」と思う
人も中にはいると思いますが。そこがいいのだと思います。
by cytoron (2007-09-15 07:20) 

都市色

☆cytoronさん。
コメントありがとうございます。
小西さんの芸風は僕も大好きですよ。一聴して分かるなんてかっこいいですよね。マンネリと言われるくらいでなければ芸ではないですよね。
達郎さんはかつて音楽友達に「JBなんてどれも同じじゃん」と言われたとき「みんな同じだから良いんだ」と言ったそうです。

これからも宜しくお願いします。
by 都市色 (2007-09-16 03:49) 

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