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『Saturday night /THE BLUE NILE』 [英国ロック/80年代]

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こんちは。

今日は土曜日という事で、久しぶりにサタデーなシングルを取り上げましょう。
ザ・ブルーナイルの『Saturday night 』。

80年代前半に英国はグラスゴーで結成された3人組のポップユニット。

彼らの2枚目のアルバム『HATS』からのシングルカット。
ブルーナイルを知ったのはプリファブ・スプラウト経由です。
1997年のアルバム『アンドロメダ・ハイツ』の録音のエンジニアを担当したカルム・マルコム氏はブルーナイルの作品を多く手掛けております。

1989年にリリースされた『HATS』は名盤の誉れ高き一枚。
僕も90年代終わりに聴きはじめて未だに繰り返し再生しています。
数年前にこのアルバムのデラックスエディションも発売されて購入しました。
プリファブ・スプラウトに通じる甘美で叙情的なメロディ、歌詞も詩的でロマンティシズムを湛えています。
メンバー兼ソングライターのポール・ブキャナンの才能。
元々は大学の講師を務めていたという事、揺るぎなきインテリジェンスに満ちています。
サウンドは80年代当時のデジタル・サウンドが全編に散りばめられています。
煌びやかなキーボードの音色は現代的な観点ではややチープで軽いのですが、不思議と古臭く感じないのです。
何故なのでしょう。
彼らの音楽はダンスミュージックを主体としたサウンドではなく、ミディアム~バラード系の落ち着いた抑制の効いた楽曲が多いのも魅力です。
当時のシンセサイザーの音色が鳴っていても楽曲の深みのある世界を損ねていません。
名うての画家が絵筆や絵の具を替えても素晴らしい作品を残すのと同じなのでしょうか。
このアルバムで描かれているのは都会に住む市井のひとびとの営み。
孤独と愛。
シンプルな言葉の中にさまざまな思いが伝わって来ます。

そのアルバムの最期を飾る曲が『Saturdaty night』。
土曜の夜を過ごす恋人たちの物語です。
この曲もゆったりとしたリズムに朗々と優しく温かいメロディが流れていきます。
週末の夜の空気の中に静かに発散して風の中に消えていくような。

シングルのA面は『Saturday night 〈edit〉』。
勿論、曲はポール・ブキャナンによるもの。
シングルを切るに当たり、
初出のアルバムでの同曲のイントロが短縮されています。

このバージョンは『HATS』のデラックス・エディションには未収録。

B面はアルバムバージョンが収録されています。



ordinari girl ~と唄われるサビ。
どこにでもいるような女の子、その佇まい。
生活に寄り添ってくれる無二の存在と過ごす週末の夜。

シングルのジャケットが楽曲の世界を端的に表現している気がします。
このジャケットの写真はフランスの名写真家、ジャンル―・シーフによるもの。
タイトルは“Paris La Nuit ”。
社交場で踊るカップルの素敵な写真が使われています。

多幸感溢れる余韻を残して曲は静かにフェイドアウト。

う~ん。


それでは皆さん、素敵な土曜日の午後、そして週末をお過ごしください。

はばないすさたで~。


『Saturday night (edit)』《LKS 5》〈Written by Paul Buchanan〉(04'01'')【1990】



ハッツ<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/07/30
  • メディア: CD



ア・ウォーク・アクロス・ザ・ルーフトップス<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)

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『VERONICA/ELVIS COSTELLO』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。

前回前々回と『Flowers in the dirt』時代のポールのシングルを取り上げてますが、
このアルバムには『My brave face』を始めとしてエルヴィス・コステロとの共作曲が収録されています。
そして同年ににリリースされたコステロのアルバム『SPIKE』にもそれらの一部が納められています。
という訳で2人のコラボレーションである、アルバムからのシングルカット『VERONICA』を。

横山やすしさんが道化師姿になったかのようなジャケットが印象的なアルバムがコステロとの出会いでした。
ワーナーブラザーズに移籍第一弾アルバムで豪華なゲストミュージシャンが参加し、さまざまなジャンルの楽曲を網羅した名作アルバムでした。
このアルバムも大変良く聴きました。
ブログを書くに当たり、改めて聴き直してやはり聴き応えがあり、感激しました。
そのアルバムの中でもっともキャッチ―でポップな楽曲が『VERONICA』
でした。
アルバムリリースして約10年後にこのアルバムのデラックスエディションが出ました。
コステロのお得意の膨大な秘蔵音源をプラスしてのCD二枚組。
そのライナーノーツによると、1987年でのポールとの共作でもっとも初期に出来上がった曲で、
コステロのおばあちゃんはアルツハイマーの症状を患っていて、その彼女のコトが楽曲のインスピレーションになったそうです。
非常にパーソナルでデリケートな内容なだけにコステロ自身は楽曲を一人でまとめることが困難だったそうですが、ポールとの共作で楽曲として仕上げることが出来たそうです。
おばあちゃんの悲壮的な出来事がモチーフとなりましたが、メロディ自体は明るい曲調で希望が満ち満ちています。ワクワクします。
忘却する記憶の中で、英国の田園風景の中を少女時代の彼女が無邪気に走ったり踊ったりしているはず。
朗らかなAメロ、切ないBメロ、そして躍動感と疾走感のあるサビのメロディでの胸のときめき。

コステロのアクのある歌い声はジョン・レノンを思い出させます。
ユーモアとペーソスがミックスされた素敵な声。
演奏にはポールも参加してヘフナーのベースを弾いています。
60年代っぽいサウンドも眩いです。



とてもイギリスっぽい曲ですね。
デラックス盤のディスク2にはこの曲のデモ音源が入っています。
この音源にはポールは参加していません。
コステロの弾き語り。
『SPIKE』には共作としてもう一曲『Pads,Paws,and Claws』というロックナンバーも収録されています。
その後のふたりのそれぞれの次作アルバムにも他の残りの共作曲が収録されました。


B面は『You're no good』。
アルバム未収録で、こちらはニック・ロウがベースを弾き、アトラクションズのピート・トーマスが叩いています。仲間内でシンプルに仕上げた感じ。
ソングライターのクリント・バラード・ジュニアが作った曲で様々なシンガーやバンドが取り上げていますが、一番有名なのはリンダ・ロンシュタットのバージョン。邦題は『悪いあなた』。
ブルージィなポップソング。
他にもこの時期のコステロのシングルのB面はカバーが多かったです。

1989年と言うと、
この年のアルバムには好きなものが多いです。
XTCの『オレンジ&レモンズ』
ローリング・ストーンズの『スティール・ホイールズ』
フィル・コリンズの『バット・シリアスリー』
ニール・ヤングの『フリーダム』
クラプトンの『ジャーニーマン』
トム・ペティの『フルムーン・フィーヴァー』
ビリー・ジョエルの『ストーム・フロント』
リッキー・リー・ジョーンズの『フライング・カウボーイズ』
エアロスミスの『パンプ』
プリファブ・スプラウトの『プロテスト・ソングス』
キンクスの『UK ジャイヴ』
ロイ・オービソンの『ミステリーガール』
などなど。

日本では、
元春の『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』
タイマーズの『タイマーズ』
達郎さんの『JOY』
フリッパーズ・ギターの『海へ行くつもりじゃなかった』
近田春夫とヴィブラストーンの『Vibra is back』
ユニコーンの『服部』
ピチカートファイヴの『女王陛下のピチカートファイヴ』
などなど。

音楽が本格的に好きになって、聴いたミュージシャンのアルバムは特に印象深いという事もあるのでしょうが。
あの頃はみんな元気でした。
これからもお元気で。

『VERONICA』《W7558》〈Written by Paul McCartney and D.P.A MacManus〉(03’02’’)【1989】



Spike

Spike

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros UK
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD



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『CARAVAN OF LOVE / THE HOUSEMARTINS』 [英国ロック/80年代]

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こんにちは。
先日の山下達郎さんのラジオ番組「サンデーソングブック」はいつもの内容から変更して「鎮魂プログラム」と称して、東日本を始めとして被災した方々へ捧げる選曲が為されました。
達郎さんが好む洋楽やご自身が手掛けられた楽曲からのオンエアは深い激励の気持ち、そして荒ぶる不安を少しでも和らげようとする配慮が感じられました。
番組スポンサーの賛同を得てCMも流れずに54分絶えることなく、慈愛に満ちたセレクションが響きました。
番組冒頭の達郎さんの被災者の方々へのお見舞いと、救援に当たっている方々への敬意の念が込められたコメントにも感動しました。

達郎さんの選ばれた楽曲の中で僕も大好きだったシングル曲がオンエアされていたので、その曲を紹介しましょう。
ハウスマーティンズの「CARAVAN OF LOVE」。

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『STOP THE RAIN / THE SUEDE CROCODILES』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。
少しご無沙汰しちゃいましたが、ブログを再開です。
最近は色んなコトがありまして、心が凹んだり折れそうになったり。
「落ち込んだりもしたけれど、私は元気です」(by「 魔女の宅急便」)

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『JUST GOT LUCKY / JO BOXERS』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。
春らしく活きの良いポップスを。
JO BOXERS。
英国の80年代初頭、グルーヴィーなジャズのエッセンスをロックに持ち込んだ若きミュージシャンが多くいました。

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『THERE SHE GOES / THE LA'S』 [英国ロック/80年代]

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オハヨウゴザイマス。
気分を変えて、洋楽を取りあげましょう。
ブリティッシュ ビートの真骨頂。
リヴァプール出身のザ ラーズの2ndシングル、『THERE SHE GOES』。
問答無用のマージービート、名曲。

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『2000MILES / THE PRETENDERS』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。
今年最後のクリスマス特集。
プリテンダーズの名曲『2000 MILES』。
このシングルは、アンプラグド ライヴ盤『THE ISLE OF VIEW』からのシングルカットでして、ライヴバージョンの『2000 MILES』です。

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『THE WORD GIRL / SCRITTI POLITTI』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。
暑いですね。
日々、涼しげなシングルを取り上げるよう心がけていますが、コレはおススメです。
スクリッティ ポリッティ。
ポップでピッタリ、夏に相応しいですねぇ。

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『THE FIRST PICTURE OF YOU / THE LOTUS EATERS 』 [英国ロック/80年代]

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こんばんは。
先日、お休みの日に京都へ行って来ました。
寺院を拝観したり(怪奇大作戦の「京都買います」のロケ地巡りも兼ねて)。
ヨーロッパ企画の舞台を観たり。
広隆寺へ弥勒菩薩を観たのですが、大変厳かで優しく神秘的でした。
それからお寺の近くに池があって中に白い睡蓮が沢山咲いていて、
その密やかでしとやかな美しさにウットリしました。

という訳で、ロータス イーターズ。

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『NEW YEAR'S DAY / U2』 [英国ロック/80年代]

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皆さん、明けましてお目出度うございます!!
2009年が皆様にとって充実した音楽生活になりますように。

おせちも良いけどブログもね!
と、いうわけで1/5から始める予定でしたが48時間早く更新するコトにしました。
だからどうしたって感じですが。
そんな訳で今年一発目は実に無難にベタなシングルから。
U2です。
USHI年とゆうコトでU2。
あんまり関係ないか。

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