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『働く男/ユニコーン』 [邦楽ロック/80年代]


こんばんは。
ブログのスキンを変更し、自作してみました。
この安普請なブログもホンの少し“音楽サイトらしく”なった気がします。

さて、最近バンドデヴュー20周年をむかえたユニコーンのトリビュート盤がリリースされました(未聴ですが)。
僕も10代の頃大好きだったバンドなので不肖このブログでもユニコーンのシングルを取り上げたいと思います。
沢山好きなユニコーンのシングルがありますが、僕が一番好きなのは『働く男』《CSDL-3138》です。

このシングル盤には“働く男たちのミニLP”というタイトルがついています。
ユニコーンの音楽で歌われている世界観は実は生活感に根ざしたシリアスな内容が多く、社会人の辛さ、労働者の悲哀をユーモアな視点、サウンドで包んでいます。代表曲は単身赴任の『大迷惑』ですよね。80年代末期〜90年代初頭、バブル経済華やかなりし頃に徹底的にブームを冷めていた視線で送っていたユニコーンの真骨頂といえる名曲。
そこに共感したファンも多いかと思われます。
彼らはアイドルの様な人気とは反対に、かなりひねくれた、職人気質のバンドだった気がします。

今回のシングルに話を戻しましょう。
一曲目は『CSA〜ロック幸せ』。
二曲のメドレーとなっています。
☆『CSA』は当時ユニコーンが所属していた事務所の住所&電話番号を並べただけの歌詞にヘヴィメタ風の高速激情演奏を載せた内容で1分弱吹き荒れます。CSAとは現在のソニーミュージックアーティスツ(SMA)のコトです。社歌みたいなものでしょうか。作詞作曲:阿部Bです。
☆『ロック幸せ』
続いては陽気なロックンロール。会社勤めの世知辛さを歌った内容でいかにもユニコーンらしい作品。バンドのリーダー川西幸一&手島いさむ両氏のメインボーカル。作詞作曲:川西幸一。川西氏の歌詞は実にユニークで味わい深く、川西氏こそユニコーンの音楽性の核でした。サビの演奏がビートルズの「バースデイ」っぽいです。

二曲目は本編の『働く男』。
この曲は社内恋愛について歌われていますが、この曲にもしがないサラリーマンのペシミズムが練り込まれています。
この曲はまずリズムがユニークですね。
ドラム、ベース、ギターそしてエレピの4リズムのファンキーなアンサンブルの妙が耳を刺激します!
彼らは演奏がとにかく達者でした。
AメロBメロは地味でシブい旋律ですがサビは打って変わってメロウで爽やか。
このギャップの大きさがこそが『働く男』の魅力です。
このサビの不思議なムードにやられました。素晴らしい。
間奏のサックスソロはジェイク・H・コンセプション氏。氏のカッコいいソロも聴きものです。
そして、まるでボリュームのつまみを急にひねったかの様な、せっかちなフェードアウトが不思議な余韻を残します。
実にヘンテコな曲なのですがカッコいいです!!
http://www.youtube.com/watch?v=33XNbVIC6PQ

この三曲を含む彼らの4thアルバム『ケダモノの嵐』は本当に良く聴きました。名盤です。
このアルバム前後から奥田民生氏の曲は徐々に地味になっていきますね。無駄な音が削がれていく様な。

ユニコーンの魅力はバンドメンバー全員がソングライティングの才能があると云うコト。
個々のメンバーのバラバラな音楽性が絶妙なバランスで成立していた『服部』『ケダモノ〜』『ヒゲとボイン』は特に素晴らしいですね。
こういうメンバー全員曲が書けるのは他にはムーンライダースくらいでしょうか。
本当に面白いバンドでしたね。再結成は無いでしょうけど。

『働く男』〈作詞・作曲:奥田民生/編曲:ユニコーン〉【1990】


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コメント 4

マンボ

都市色さん、こんばんは。遅ればせながら、50回達成おめでとうございます。この調子だと100回もすぐに達成出来そうな勢いですね。これからも曲の紹介楽しみにしています。

「働く男」や「大迷惑」などの曲が発売されていた当時は、正直「変わった曲」という程度にしか思っていませんでした。(すみません)今改めて聴き直してみると、2曲とも切ない歌詞ですね。サラリーマンの切ない想いを、現実的にとても上手く表現された曲だと思いました。

ユニコーンさんの曲では、他に「すばらしい日々」も私は好きです。
by マンボ (2007-11-28 04:03) 

都市色

こんばんは、 マンボさん。
コメントありがとうございます!!
お祝いのお言葉感謝します!
この曲を初めて聴いたときは学生でしたが、社会人になって改めて聴くと歌詞にリアリティを深く感じました。
フツーであることの大変さを痛感します。

『すばらしい日々』も名曲ですよね。僕も大好きな曲です。
この曲の歌詞も良いです。
いつか取り上げたいですね。
by 都市色 (2007-11-28 21:48) 

チコタマ

お邪魔いたします。
偶然にも、今日帰宅時に頭の中を流れていたのが
「ケダモノの嵐」でした。
やぁ~、毎日どんな暮らししてるんでしょう。アタクシ。

ユニコーンに関してはこの一枚のアルバムしか持っていないんで
ございますけれども、この都市色さんのレビューを読むと
「なるほど、奥田民生のクサミのようなものは、ユニコーンの中で
上手く消されていたんだなぁ。」と感心しましたです。
by チコタマ (2007-11-28 21:59) 

都市色

こんばんは、チコタマさん。
ようこそ、こちらでも宜しくお願いします。

チコタマさんもユニコーンお聴きになるのですね。
僕も『ケダモノの嵐』がユニコーンで一番好きなアルバムです。

>奥田民生のクサミ
なるほど、面白い表現ですね。奥田民生氏のソロも悪くはないですが、ユニコーン時ほど聴き込んでいません。
やはりバンドが良いですね。
by 都市色 (2007-11-29 00:15) 

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