『JUNGLE SWING／山下達郎』

ようこそのお運びで、厚く御礼申し上げます（現在オンエア中の傑作NHK朝ドラ『ちりとてちん』風に）。

晩秋に相応しい音楽をもう一曲。
特に真夜中に聴くとハマります。
山下達郎さんのシングル『ジャングル・スウィング』《AMDM-6098》。
90年代の達郎さんのシングルで一番好きです。名曲。

ボ・ディドリーのビートを取り入れたサウンドを基調に、70年代のRCA時代を彷彿させる様なシブいR＆Bテイストを感じます。当時、達郎さんはこの曲は、黒澤明監督の「酔いどれ天使」劇中の笠置シズコの「ジャングル・ブギ」、U2の「DESIRE」からインスパイアされたとかコメントしていましたね。
「PAPER DOLL」が好きな方には気に入って貰えるかも。

達郎さんによるギタープレイも聴きどころです。
得意技のカッティングではなく、ワウ・ギタープレイ＆ギターソロも味わい深いです。
ベースも達郎さんによるもの。

歌詞は真夜中のクラブピープルのニヒルな心理を描写したような感じで、アンダーグラウンドな匂いがします。
“心のもどかしさを／言葉にできないから／9thのコードに託すのさ
回れ／僕の12インチのグルーヴ／二度と醒めない／夢を見させて”
素敵な詞ですね。
歌詞のフレーズにあるようにこの曲の12インチシングルがあったら欲しいなぁ。

カップリングは『MEDLEY:BELLA NOTTE〜HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS』。
1993年当時の11月にリリースを控えた、クリスマスアルバム『SEASON'S GREETINGS』の予告編といった意味合いも含めた収録曲『BELLA NOTTE』『HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS』の2作品を繋げたメドレー。
前者はディズニー映画『わんわん物語』の音楽。この作品もクリスマスが舞台。
達郎さんお得意の独りア・カペラで歌われています。
後者は同じくアメリカのミュージカル映画『若草の頃』の音楽でジュディ・ガーランドに歌われたスタンダードナンバーです。服部克久氏の流麗なオーケストレーションをバックに歌われています。本当に歌が上手いですよね。

片や完全に一人の声を重ね上げて作られた音楽、片や大所帯の交響楽に囲まれて作られた音楽。表現形態の全く異なる音楽がメドレーで繋がっているのはよく考えると不思議ですが、全く違和感がないのは達郎さんのテクニックの高度さでしょう。一人アカペラとオーケストレーションがハイレベルで互角に響いています。このメドレーはこのシングルでしか聴けません。
カヴァーでも独自の表現スタイルでオリジナルをねじ伏せてしまう力量は凄いです。
「カヴァーはオリジナルとの喧嘩だ！」とコメントされる達郎さんです。

最後に、僕のブログも今回で50回を数えます。
シングルも50枚紹介しました（二枚紹介した回が一度あります）。
自己満足が原動力のこのブログ。
だからどうした？ですが皆さんの温かいコメントも励みになります。
有り難うございます！
これからも底抜け〜に、御贔屓に。

『JUNGLE SWING』〈作詞・作曲・編曲：山下達郎〉（05’06’’）【1993】

コメント 4

５０回おめでとう。贔屓にしてますよ。
by meikan (2007-11-25 20:44) 

こんばんは、meikanさん。
コメントありがとうございます！
お仕事やサッカーでお忙しいと思いますがこれからも宜しくお願いします！！
お体もどうぞご自愛下さい。
by 都市色 (2007-11-26 23:57) 

突然、お邪魔いたします。
先日、達郎氏のライブに行ったところ、２曲目に Jungle Swing をやってました。
あれ？どのアルバムだったっけな？と探したところ見つからず・・・。
Googleで検索して、こちらのブログにたどり着きました。
シングルだったのですな。
いつもSSBで録音したものを聞いていたので、気がつきませんでした。
ライブではドラムを前面に出して、最高でしたヨ。
by j-boy (2009-02-03 22:53) 

＞j-boyさん、はじめまして。
コメントが遅れまして申し訳ありませんでした！
ありがとうございます。
そう！
僕も昨年末に達郎さんのライヴに行きまして、大大好きなこの曲が演奏されて、もう...、息が出来ないくらい胸が高鳴りました！
大感激しました！！！
メチャクチャカッコいいライヴテイク。
迫力ありましたよね！！
この曲はベストアルバム「トレジャーズ」にも収録されていますね。

by 都市色 (2009-02-07 11:14)