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『雨のステラ/伊藤銀次』 [邦楽ロック/80年代]

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こんばんは。
本日から「雨」にまつわるシングルを取り上げていきたいと思います。
“RAIN SONGS”
今回は邦楽を中心に。
当ブログは長雨につき傘のご用意を。

まずは伊藤銀次さんの名曲『雨のステラ』。
80年代における銀次さんのソロ活動の契機となった名作「BABY BLUE」(1982)からのシングルカット。

1977年リリースのファーストアルバム『DEADLY DRIVE』はポップス、ブルース、ラテン、クロスオーヴァー、ファンク、マージービートなど幅広い音楽観が伺えるヴァラエティに富んだ内容ですが、「BABY BLUE」はメロディメイカーとしての銀次さんの魅力に焦点を絞った作品集。
幅広い音楽性は後のプロデューサー業での活躍に実を結んでいますね。
アルバム「BABY BLUE」では「こぬか雨」「風になれるなら」のような前作でのポップなメロディ感覚が目白押しです。
サウンドも明快。ストレートにドリーミーですがロックのサウンドを知り尽くしたツボを押さえたアレンジは聴きどころ満載。
そして銀次さんのヴォーカル。とってもマイルドでジェントリー。
パワフルな熱唱系とかではなく、ソフトな響きを持った銀次さんの歌はポップなサウンドとの相性が良いです。

『BABY BLUE』は80年代以降のソロ活動の指針となる代表作です。

『雨のステラ』はミディアムテンポのしっとりとセンチメンタルな曲です。
銀次さんの代表曲。
過ぎ去りし日々の恋人の想い出が過る雨模様の唄。
この曲はCDの解説によると歌詞が先に作られてそれを元に作曲されたそうです。
共同プロデューサーの笠原じゅん氏の意向により、この曲では楽器を使わずに作曲するよう求められたそうです。
こうして手癖を離れた新鮮なメロディが生まれました。
ついつい鼻歌でくちずさんでしまようなシンプルかつスウィートな旋律は銀次さん自身の鼻歌から生まれたそうです。
とってもまろやかな名曲。

B面は『CONGRATULATION』。
オールディーズタッチのアップテンポの弾けたパーティソング。
これまた解説によればロックパイルのサウンドにトシちゃんの「ハッとしてGOOD」を乗せたとコメントしています。


1982年といえば佐野元春さんは「サムデイ」、そして大滝さんと杉真理さんとの「ナイアガラトライアングルVOL.2」のレコーディングを行っており、佐野さんのサポートもしていた銀次さんはこれらのプロジェクトにも当然にも携わっており、多忙ながらポップな刺激を受けつつ銀次さんは自身のレコーディングをされていたのですね。

この時代はおりしも大滝さんの「ロンバケ」を筆頭に、都会的で洗練されたメロディやサウンドを特徴とする才能あふれるミュージシャン達が脚光を浴び始めた時代でした。70年代からの試行錯誤が実り、充実した作品がセールス的な成功にも結びついた最良の時代でした。

銀次さんの80年代のアルバムは昨年目出たく久しぶりに紙ジャケ&ボーナストラック付きで再発されましたが好評につきたちまちソールドアウト。もっと銀次さんの音楽は広く評価されるべきなので限定盤ではなく常にカタログとして市場に残してほしいと思います。再再発希望。

『雨のステラ』《7P-48》〈作詞:神田広美/作曲・編曲:伊藤銀次〉(04'28'')【1982】
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コメント 4

いとぞう

いい曲ですよね、僕も好きです。
「BABY BLUE」はいかにも’80年代という感じで大好きなアルバム。
この頃の銀次さんというと元春やジュリーなどのアレンジのイメージが強いですね。はじめて銀次さんのボーカルを聴いた時、意外と甘い歌声なんだなって思いました。ロックなアレンジのイメージが強かったのですが、自身で歌う時はこういうメロディアスな曲が似合いますね。

この前、ファーストアルバムの紙ジャケも買いました!「こぬか雨」美しいです。そしてアルバムタイトルナンバーの「デッドリィ・ドライブ」これがまたカッコイイ。これ聴きながらドライブするとレーサーになったような気分でつい飛ばしたくなります。

雨の曲は名曲が多いですからね。今後も楽しみです。
by いとぞう (2008-06-14 22:12) 

都市色

>いとぞうさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
「DEADLY DRIVE」ゲットされましたか。
良いですよね。
銀次さんのライヴも行ってみたいですねー。
新作も期待したいです。
by 都市色 (2008-06-15 12:38) 

うっち

>限定盤ではなく常にカタログとして市場に残してほしい

激しく同感!
by うっち (2008-06-16 21:49) 

都市色

>うっちさん、こんにちは。
コメント&nice ありがとうございます!
レコード会社はCDが売れないと言っていますが、
良いものをカタログに残していれば売れ続けると思うのですが…。
銀次さんの紙ジャケは好評だったのでせめて再プレスだけでもお願いしたいです。
by 都市色 (2008-06-17 17:16) 

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