『LITTLE SAINT NICK / THE BEACH BOYS』 [BRIAN WILSON]
こんばんは。
本日からクリスマス特集。
毎年毎年この時期になると忘れられもせずに行事は進行されて行きます。
何でクリスマスがお目出度いのか判らなくなるほどですね。
近隣住宅の過剰な虚飾に充ちたツリーの電飾に空々しさを隠せません。
という訳でまずはビーチボーイズのシングルから。
今年の夏に購入したビーチボーイズのキャピトル時代のシングル ボックスの有効利用です。
ご存知、『LITTTLE SAINT NICK』。
1964年にリリースされたビーチボーイズのクリスマス アルバムから。
こちらもポップスファン必携の名盤ですよね。
ブライアンによる素敵なオリジナル ソングとクリスマス スタンダードのカヴァーの二本立て。
イントロのグロッケン、マリンバ、スレイベルのキラキラした音のデコレーション。
彼らのヒット曲『LITTLE DUECE COUPE』のリズムパターンを土台にしてウキウキする様な曲に仕上がっています。
因みにアルバムバージョンはグロッケン等のキラキラした音がカットされていますが、こちらのアルバムバージョンの方が好きと云う方も多いですね。素うどんの様なシンプルな味わいがあります。
『DRIVIN'』のオケに『LITTLE SAINT NICK』の歌詞をのせて歌っているバージョンもあります。
B面は『LOAD'S PRAYER』。
クリスマス スタンダードをメンバー達のみによるオープンハーモニーのア カペラで美しく仕上げています。透明感溢れるコーラスに敬虔な気持が高まります。
このCDではボーナストラックとして、上記二曲のステレオヴァージョンも収録されています。
1964年の12月25日は、ブライアンにとっても重大な日であったようで、当時のアイドル的人気から度重なるレコード会社からのヒット曲のプレッシャーやハードスケジュールなツアーによる疲労、さらに当時アメリカに吹き荒れていたビートルズ旋風などの影響で精神が疲弊し、今後一切のライヴツアーへの不参加を決意したのが12月25日だったと云うコトです。ツアー参加をキャンセルし、ひたすらレコーディングに慢心する決意したのです。
その二年後にリリースされる『ペット サウンズ』へのカウントダウンはこの日から始まっていたという訳です。
クリスマスアルバムで初めて導入したオーケストレーションは『ペット サウンズ』への大きな足がかりになります。
そして問題作で作詞家としてコンビを組むトニーアッシャーとの出会いもこの年だったと云います。
と、いうわけで企画モノアルバムですがとても重要な意味を持つアルバムと云えます。
1964年の前年にリリースされたフィル スペクターのクリスマスアルバムの対抗意識もあったのではないでしょうか。
『LITTLE SAINT NICK』《45-58034》〈Written by BRIAN WILSON〉(1’58’’)【1964】
US Singles Collection Box: The Capitol Years 1962-1965
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI Japan
- 発売日: 2008/05/02
- メディア: CD
タグ:クリスマスソング
>bee-15 さん、niceありがとうございます。
by 都市色 (2008-12-18 23:42)
ボックス、こういう風になっていたんですね。
このクリスマスアルバムは色々な意味で重要な作品ですね。
by うっち (2008-12-21 21:44)
>うっちさん、こんばんは。
コメント&niceありがとうございます!
CDですがシングル盤で聴くビーチボーイズは味わい深いです。
60年代前半のシングル全盛時代の魅力の名残りを感じます。
by 都市色 (2008-12-23 01:20)