『恋、みーつけた／真璃子』

こんにちは。
松本 隆氏の作詞活動40周年を記念してのアンソロジー『新 風街図鑑』がリリースされました。
まだ買ってませんが、30周年のときに出た『風街図鑑』は二種類持ってます。良いですよね。
コレも再発されるそうです。
今回の『新〜』には不肖、僕のブログで過去に取りあげた飯島真理さんの『夢色のスプーン』、『セシールの雨傘』、中川翔子さんの『綺麗ア ラ モード』が収録されてるじゃありませんか。
他にも興味深いナンバーが沢山です。
が、「あ、この曲が選ばれてない！何故だ？」と言う気持ちもあります。
「こんな名曲なのに風街図鑑に取りあげられないなんて‥‥」というささやかな無念を込めて、
今回はこのシングルを。
真璃子さんで『恋、みーつけた』。
彼女のセカンドシングル。
清楚な佇まいが魅力的でした。
ショートカットも素敵で。
あんまりアイドルっぽくないのも良いと思います。
とんねるずの妹分って感じのデヴューでしたね。
とんねるず主演のドラマ「お坊っチャマにはわかるまい！」の挿入歌でした。

この作品は松本氏と筒美京平先生のゴールデンコンビです。
まるで70年代の歌謡ポップスのような少し懐かしく素朴な味わいが80年代中期には新鮮でした。
太田裕美さんや南沙織さんなどのサウンドを彷彿させますね。
文学少女のようなプラトニックで純潔な世界観。
真璃子さんのたおやかでミスティな歌声も素敵です。

恋をしたときの理性と感情が拮抗するもどかしさが松本氏ならではの美しい歌詞に綴られています。


水谷公生氏のアレンジも爽やかでドリーミィ。
甘酸っぱい空気に胸が切なくなる名曲。
久しぶりにレコードで聴きましたがキュンとして泣けました。
嗚呼、この曲がアンソロジーに入らないなんて！
沢田玉恵さんの曲だって入ってもおかしくないのに。

B面は『魔法の時間』。
こちらも黄金コンビの作品。
打って変わってアダルトテイストの魅惑のシティポップス。
アレンジは山川恵津子女史。
こちらもさりげなく名曲。
真璃子さんの歌には良い作品が多いです。

この作品は1986年のリリースですが、この年のヒット曲ってとても印象深いものが多い気がします。
僕がこの時期に「ベストテン」を一番よく観ていたと云うコトもありますが。
「歌が世につれ」ていた、歌謡曲にとって幸せな最後の時代だったのかも。

『恋、みーつけた』《7K-221》〈作詞：松本 隆／作曲：筒美京平／編曲：水谷公生〉（04’18’’）【1986】

コメント 5

真璃子さんってこんないい曲歌ってたんですね。あんまり詳しく知らなかったのですが、これまた再発見な名曲です。松本隆さんの歌詞も、はっぴいえんど時代を彷彿とさせるようなシンプルで綺麗な詞で素敵です。
「新 風街図鑑」収録曲も興味深いし、要チェックですね。
１９８６年、たしかにこの頃が歌謡曲と世の中が繋がっていた最後の時代でしょうね。僕もこの頃まではテレビなどでヒット曲を熱心に追っていましたけど、平成に入ったあたりから、あまり気にならなくなったし。
by いとぞう (2009-12-13 20:12) 

う～ん懐かしいですね。８６年にはベストテンはもう見なくなっていましたが、とんねるずのオールナイトニッポンでよくかかっていた気がします。その頃はそれほど気にしなかったけど、今聴くと名曲じゃあないですか！真璃子はなんだかいつも寂しげで、ちょっと気になるキャラでした。芸能界で生きていくには真面目すぎたような・・・（イメージだけですが）
by nakamura8cm (2009-12-14 00:27) 

＞xmi_xsiさん、niceありがとうございます！
by 都市色 (2009-12-15 04:30) 

＞いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます！
気に入って貰えて嬉しいです。
真璃子さん良いですよ。
松本氏の言葉には優しさの中に凛とした鋭さがあります。
こういう歌謡曲はもう最近は皆無ですね。

by 都市色 (2009-12-15 04:33) 

＞nakamuraさん、こんばんは。
コメントありがとうございます！
そうです、とんねるずのオールナイトで頻繁にオンエアされてました！
よく聴いてました、懐かしい。
当時も良い歌だと思ってましたが、改めて聴き返してその良さが倍増してビックリしました。普遍的な美しさがありますね。
by 都市色 (2009-12-15 04:36)