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『特別な恋人/松田聖子』 [邦楽女性アイドル10年代]

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こんばんは。
最近なにやら華やいだ感じの当ブログ、《GIRL POP最前線》もクライマックス。
特別編、松田聖子さんです。
言わずもがな、四半世紀以上も“永遠のアイドル”として君臨する女性。
その人気は衰えることを知りません。
昨年、デヴュー30周年を迎えてのそのアニヴァーサリィに充実した時を刻むべく、
リリースされた新曲はなんと、竹内まりやさんの書き下ろしで、プロデュースも手掛けています。
ももクロちゃんと女子流さんのシングルと奇しくも同じ日にリリースされました。
特別(スペシャル)なアイドルの特別な新曲は『特別な恋人』。

まりやさんと聖子さんの結びつきは、これまで考えたこともありませんでした。
ユーミンや尾崎亜美さんの楽曲は歌われたことはありましたが。
思えば、まりやさんは聖子さんのデヴューする二年前に、アイドルとして音楽活動を始めました。
結婚を機に、一時芸能界から身を引いた後、子育てをしながら作曲家として活動を再開し、続けて夫君の深い音楽的理解の元、SSWとして「もう一度」歌い始めました。
聖子さんも90年代以降は自ら作曲を行いセルフプロデュースでアイドルに留まらない幅広い音楽性を獲得しました。自作でのヒット曲も生まれました。
聖子さんの自立した音楽活動の裏にはまりやさんの影響やシンパシーもあったのかもしれません。
二人とも一児の母であります。
三月生まれで地方出身者と云うのも似ていますね。



まりやさんが聖子さんに書き下ろしたのは、大人の為のラヴソング。
まりやさんらしい、等身大の、同世代の今を生きる女性の唄。
生活感を感じさせながらもフレッシュに生きている大人の女性。
豊かな人生経験を積んだ女性が出会うべくして出会った恋人。
新しい時代の新しい恋のカタチ。
必ずしも結婚というカタチに捕われない時代の。
ミドル オブ ザ ロードど真ん中のおおらかなミディアムバラード。
近年のまりやさんの紡ぐメロディラインの王道に沿いながら、成熟した聖子さんに内在する永遠の少女らしさを湛えた歌唱が花開きます。
バックコーラスにはまりやさんも参加しています。
増田武史氏のアレンジも楽曲の良さを大切した繊細なサウンド。
ドラムを叩いてるのは山下達郎さんの作品でお馴染みの小笠原拓海さんです。

本日のニュースで聖子さんの紅白歌合戦の出場が決定しましたね。
娘の神田沙也加さんも。
この歌が大晦日に聴こえるのでしょうか。

カップリングは「声だけ聴かせて」。
こちらもまりやさんが作詞作曲、プロデュース&コーラスを担当。
まりやさんがお得意の不倫ソング。
しっとりとしたラテンのリズムに乗って憂いを込めたマイナーメロ。
健やかな生活を望み、努力しても不意に訪れる空しい気持ち、切ない気持ち。
刹那な淋しさを紛らわそうとする、人の悲しい本能が仕掛ける悪戯。
大人だからこそ悩む、消えない情熱の淡い炎。
単なる歌謡曲に堕してしまわない大サビのエレガントな展開、さすがまりやさん。
そして聖子さんの大人の女性の貫禄が魅せる唄の表現力の深さ。
増田氏の丁寧なサウンドの味付けも冴えています。
なお、僕が購入した初回盤のこの曲は(初回限定セリフ違いVer.)と云うコトで、曲中にインサートされている聖子さんの電話越しのセリフがどうやら通常盤と異なるようです。
通常盤はどういうセリフなのかは知りません。
ご存知の方はどうか御一報を。

聖子さんとまりやさんによる、充実した音楽活動を重ねた二人の内面的な美しさが音楽的な魅力として光り、響き渡ります。
素敵なコラボレーションですね。
懐メロに負けない現役の音楽をこれからも作り出して欲しいです。

そしてまりやさんは今年は主にソングライターとしての活動が主になりまして、
今回の聖子さんのシングル以外では、超人気子役の芦田愛菜ちゃんのファーストミニアルバムへ、そして“あやや”こと松浦亜弥さんのデヴュー10周年を記念したベスト盤(12月発売予定)にそれぞれ新曲を提供しています。
世代の異なる歌手へ、違和感無く自然体にメロディとメッセージを編み出すまりやさんの普遍的な魅力。素晴しいですね。

最後に、
今の若いコたちのアイドルブームは聖子さんの瞳にはどのように映るのでしょうね。

『特別な恋人』《UMCK-9457》〈作詞/作曲:竹内まりや/編曲:増田武史〉(04'55'')【2011】


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コメント 5

いとぞう

怒涛のアイドルラッシュの極めつけ、といった感じでしょうか。
今のアイドルも素晴らしいですが、そのコたちが束になってもかなわないほどの存在ですよね、松田聖子さんは。きっと生涯アイドルなのでしょう。
まりやさんがこれまで提供してなかったのが不思議な気もします。中森明菜さんはありましたけどね(達郎さん評は辛口でしたが)
聖子さんは自分が思春期だった頃の思い入れが強すぎるが故に、どうしても個人的に80年代しばりになってしまうのですが、現在も相変わらずお美しいですし、良質なポップスを歌い続けていると思います。
紅白の母娘共演、楽しみです。
by いとぞう (2011-12-01 17:50) 

ノリ

竹内まりやと松田聖子…確かに考えてもみなかったですけど、ある意味タッグを組んでもおかしくなかった二人ですね。
やはり聖子さんは良質のポップスが似合います。
最近のアイドルグループは一人一人の個性よりも全体での戦略重視だから、メンバーの顔が見えてこないアイドルが多い気がします。
聖子さんから見ると、全く別のジャンルに見えるのかもしれませんね。
by ノリ (2011-12-03 01:14) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
ゴシップもスキャンダルも何のその。
自身のチカラで未来を切り開く。
心身ともに逞しい21世紀を生きる女性の象徴とも云えますよね。
新曲は聖子さんのコアなファンにも好評だそうです。
そうえいば、岩崎良美さんも新しいアルバムを出したりしてますよね。80年代のアイドルは元気で今でも根強い需要があるようですね。

by 都市色 (2011-12-05 01:10) 

都市色

>ノリさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
80年代はおニャン子が出るまで、それほどグループは多くはなかったですよね。セイントフォーとかスターボーくらいでしょうか。
多くても二人組とか。
ソロの歌手が圧倒的でしたね。
多様化するファンの需要を満たすにはソロよりもグループでなければ、という考えでしょうか。
真野ちゃんには是非頑張って欲しいですね。
そういえば、かにょんがブログにて、カラオケで「赤いスイートピー」を歌ったと書いてましたね。
今のアイドルにも人気があるのでしょうか。
それともアイドルおたくの彼女だけかしらん。
by 都市色 (2011-12-05 01:16) 

都市色

>=Dendera-Ryu=さん、niceありがとうございます!

by 都市色 (2011-12-05 01:17) 

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