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『The End of The Tour /豊田道倫』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。
豊田道倫さんの新しいシングルを。
「The end of the Tour」。

昨年は豊田道倫&ザーメンズを結成してアルバム「アンダーグラウンドパレス」というかっこいいサウンドを届けてくれましたが、ソロ作品としては2年半ぶり。
共同プロデューサー&エンジニアに宇波 拓(HOSE、かえる目)さんを迎えて、意欲的なアプローチがサウンドに満ちています。

煌びやかな鍵盤が踊り、シンセサイザーの重低音がうねり、四つ打ちのビートが脈打つサウンドに、一瞬これが豊田さんの楽曲?と耳を疑いますが、イントロが終わると鼻炎気味な豊田節とアコギのカッティングが聴こえてきて少しホッとします。
フォーキーなエレクトロニカサウンドに乗って私小説のような世界が広がります。
ロードムーヴィーっぽくて。
豊田さんが好んでライヴをする、大阪は西成の街も歌詞のモチーフになっていると感じられます。
人懐っこさと洗練された音が微妙に混ざり合い、独特のパラガっぽさが感じられます。
ロマンと優しさが篭ったメロディも良いです。



豊田さんの新しい代表曲だと思います。
新しい夜明け。
コーラスに川本真琴さんが参加しています。
♪ヘイ ヘイ ~と歌うのは Odd Eyes という京都のバンド。

二曲目は「赤いイヤフォン」。
童謡のようなシンプルで可愛らしいセンチなメロディのフォークソング。
デュエットで寄り添うように歌うのは佳村 萌さん。
ここでも宇波氏のリズムアレンジとエンジニアリングがピリッと利いています。

三曲目は「ロボットの愛」。
豊田さんのメロウなフォークソングですが、
自身の歌声のサンプルを加工してパーカッションのようにリズムを刻み、宇波氏のアナーキーなエレキギターソロが音の隙間を埋める。
実験的な曲でこれもパラダイスガラージ時代っぽい作品。

四曲目は「あいつのキス」。
名曲「移動遊園地」の続編のようなビタースウィートなギターの弾き語り。
この曲もグッと来る、いい曲です。
ロマンティックな名曲だと思う。
駅前の路上での一発録音。
ザーメンズでも活躍したシンガーソングライター、三輪二郎氏も友情コーラス参加。
間奏の口笛も切ない響き。
三輪さんの唄が楽曲をさらに味わい深いものにしています。

♪ こんな気持ちにされるのは あいのせい あいつのせい

歌詞にブルース・スプリングスティーンの「ネブラスカ」が出てくるのも切なくて良いです。


8月の下旬、西成の難波屋という居酒屋兼ライブハウスに行き、豊田さんのライヴを観てきました。
西成の独特の街の雰囲気、人と人とのふれあいが濃厚な街の中で、新しい音を求めて歌い続ける豊田さんのパワーを感じました。
難波屋にて、久しぶりに飲んだチューハイも美味しかったです。

四曲とも充実していて素晴らしいシングルとなりました。
宇波さんのサポートも良いのでこのタッグで新しいアルバムを聴かせて欲しいと思います。
 
『The End of The Tour』《HAPCD-002》〈作詞・作曲:豊田道倫/編曲:宇波 拓〉()【2012】


The End Of The Tour

The End Of The Tour

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: HAPPENING
  • 発売日: 2012/08/15
  • メディア: CD



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