『運命 / ワンダフルスマイル（新井ひとみと松島湾子）／東京女子流』：03'54''：So-net blog

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『運命 / ワンダフルスマイル（新井ひとみと松島湾子）／東京女子流』　[東京女子流] [編集]

こんばんは。
女子流さんのニューシングルを取り上げましょう。
『運命』と『ワンダフルスマイル（新井ひとみと松島湾子） 』の両A面シングル。

前回のホタテマンから30年後のシングル。
全然関係ないですね。
ホントこのブログは節操がありません。

前作の『Bad Flower』から半年以上経ってますので久しぶりといった感じです。
これまでも女子流さんは大人っぽい曲調が多くなってますが、嘗て無いほどのアダルト・オリエンテッド。
前作に続き、作曲に林田健司さんを迎えての、
ダンス専科のavexらしさ全開なニュー・ジャック・スウィングに挑戦。

女子流の座付きアレンジャー、松井寛さんの技がまたも冴えまくっています。
アタックの強いビート。
粘着質があり、弾力のあるリズム。
濃厚なグルーヴで掻き回すミディアムテンポ。
TGS専属ギタリスト、土方隆行さんの鋭利で変幻自在なギターワークも刺激的。

リーダーのべーやまさん曰く“どファンク！”。
この曲では主に小西綾乃さん、中江友梨さんの“大阪女子流”コンビのヴォーカルが光ります。
二人のソロの歌いだしが強気な少女の大人っぽさをうまく醸し出していますね。
しなやかで情熱的なメロディにマッチしています。

柳腰なダンス。
シルクの似合う夜・・・。

冒頭で新井ひとみさんが唇を親指でゆっくりと擦る仕草、これ何かの映画で観た気がするのですが・・・。
この記事が終わるまでに思い出せたらと思います。
皆さんもよろしければお考えください。

続いて、もうひとつのA面曲。
『ワンダフルスマイル 』。
これは東京女子流名義ではなく、〈新井ひとみと松島湾子〉による作品。
女子流の作品にはTGSナンバーという通し番号が〈TGS-XX〉という風に付いているのですが、
これは非TGSナンバー作品。
日本三景の一つ、宮城県の松島（松島町、東松島市）のすばらしさを全国へ発信する、“松島のちからプロジェクト”のイメージソング。
松島湾子さんはこの東日本放送の番組『まつしま!!!ワンダフル! 』のイメージキャラクター。
犬らしいです。
ノワールな『運命』とは全く別次元の、青空の下での一面のお花畑のような・・・。
この二曲のギャップも今回のシングルの聴きどころ。

こちらは川嶋あいさんが作曲しています。
朗らかで素朴なメロディを歌う仙台出身の新井ひとみさん。
等身大の15歳の健やかな歌声に癒されます。
自然体でのびのびと平凡な日常の素晴らしさを歌います。
実質彼女のソロ。
松島さんはコーラスを担当。
《東京女子流》は実は東京出身者が一人もいなくて、それが逆に東京女子流の個性になっているのかもしれません。

歌いだしが『やつらの足音のバラード 』にそっくりで嬉しくなります。
歌詞まで似ているのでこれは確信犯でしょう。
作詞もひとみさんと松島さん。
素晴らしい。
アレンジは長澤孝志さん。

少女の無垢で天真爛漫な歌声が広がって、東北の青空に吸い込まれていきます。

そして、
女子流シングルでのお楽しみ、おなじみ《royal mirroball mix 》シリーズの新作も勿論入っています。
今回はシングルの種類別に収録曲も異なります。

Type-A、Bには『ふたりきり 』、
Type-Cには『運命』のそれぞれのリミックスが収録されています。
座付きアレンジャーの渾身のサウンド。
どちらもカッコいいです。

最新アルバム『約束』（傑作！）の収録曲で、すでにライヴでも人気の高い『ふたりきり 』。
４つ打ちのビートと少々のサウンドエフェクト、そして5人のヴォーカルだけで構築されています。
オリジナルより透明度が高くなったソリッドなボディに、

♪　届けたい　　I 　I　 I　 I　 I
　　受け止めて　U　U　U　U　U

サビでの印象的なフレーズが強く浮かび上がり、光沢を放ちます。

『運命』の方は原曲よりテンポがやや速くなり、
ノリが良くフットワークの軽いサウンドになってます。

ライヴと言えば、
今年4～5月に開催された、女子流さんの全国ツアー。
これまでのツアー以上に様々な困難や試練が彼女たちに降りかかりました。
それらを受け止めながら、立ち向かった5人。
少女から大人への成長期の途中で。

まだまだ若い彼女たち。
今回のツアーで得られた良いことも悪かったことも全てが東京女子流の未来にとって大きな収穫だったのかもしれません。
その成果はきっとこれからの活動に活かされていくと信じています。

最後に。
先ほどの問題を。

新井ひとみさんが唇をこする仕草で思い出す映画とは？

ええと・・・、それは・・・、

ハイ・・・、

ジャーン、『勝手にしやがれ 』（1959）でした！

ゴダール監督の長編第一作。
大好きなヌーベルバーグです。
ミシェル・ポワカールこと、ジャン・ポール・ベルモンドがしていましたね。
ジーン・セバーグもしてました。

如何でしたか？

お判りになった方、派手なレコードをかけて、朝までふざけましょう。

お判りにならなかった方は、寝たふりしている間に出て行って下さいね。

『運命』《AVCD-48717/B》〈作詞：春和文／作曲：林田健司／編曲：松井寛〉（05’19‘’）【2013】