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『ロシアンブルー/トーベヤンソン・ニューヨーク』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。
だんだん更新のペースが落ちて行ってるのがお判りな、あなた。
このブログを読んで下さってありがとうございます。

僕の生活に変化が訪れているのです。

さて、今回取り上げますのは、またまた昨年手に入れたシングル。
ずっと取り上げようと思ってましたが、紹介しそびれていたものです。
トーベヤンソン・ニューヨーク”というバンド。
メンバーがデザイナー、ミュージシャン、編集者、漫画家等々で構成されています。
スカートの澤部 渡、ラッパーのオノマトペ大臣、トラックメイカーのtofubeats、漫画家の西村ツチカ、コミックナタリー編集者の唐木 元、デザイナーの森 敬太(敬称略)等々、皆さん各界で活躍するヤングでギフティッドな面々ばかり。
僕が思い浮かべたのは赤塚不二夫氏がタモリや高平哲郎、滝大作諸氏といった方々と結成した“面白グループ”“全日本満足問題研究会”でした。
彼らが発表した『ライブ・イン・ハトヤ』とか。
世代の近い様々なジャンルの人々が面白いことをやってる感じで。

まぁ、そんな御託はどうでもよくて。
カッコいいシングルCDです。
彼らのファーストシングル。
歌も演奏も作詞作曲編曲もアートワークもメンバー全員でDIYです。
インディーズ精神なり。

タイトルソングの『ロシアンブルー』。
もうなんか、渋谷系とかネオアコへの偏愛がイントロから溢れ出て押し寄せてきます。
フリッパーズの『バスルームで髪を切る100の方法』を思い出しちゃいました。
前のめりにフレッシュな演奏に乗って、ちょっと不安定に揺れるヴォーカル。
これが堪りません。
歌い始めた頃のオザケンをちょっと思い出しました。
ちょっとね。
オレンジジュースのエドウィン・コリンズとか。

唄い出しから“ミヒャエル・エンデ~”ですから。
ロマンティックなメロディ。
サビでちょっとテンポが落ちるとこともグー。
血走るエレキギターのカッティング。
弾むベース。
うねるハモンド。
猛烈な16ビートのドラム。
澤部氏の迫力のあるリズムのカッコよさ。
途中でインサートされるドラムとハンドクラップのブレイク、超カッコいいです。
間奏に入る前の叫びとか、グッと胸が高まります。
もうアナ―キック・ロマンチシズム・オブ・ユースざんす。

二曲目は『二度目のサマーアンセム』。
タイトル通り、ちょっとセンチな夏を描くアップテンポのグルーヴ。
字余りに捲し立てる早口なラップのような歌詞が夏空に溶けていきます。
今は冬なのですが、夏に聴いたらもっと感じが楽しめそう。
早く夏に聴いてみたいです。

上記の二曲は作詞はオノマトペ大臣さん、作曲は西村ツチカさん。
オノマトペ大臣さんの『街の踊り』というアルバムのジャケットのイラストも西村氏が担当してました。
絵も良いですが、曲も良い。
この二人は神戸出身で学生時代からの繋がりがあり“元町海岸通り”というサークルを組んでいるそうです。
彼らが制作した“デスプルーフ”という同人誌を以前に戴きました。
有難うございます。

三曲目は『BIG SHOUT IT OUT』。
メジャーデヴューを果たしてさらに活躍が楽しみなtofubeats氏をフィーチュアして、オノマトペ大臣と魂のシャウト&ライミング。
お二人の共作です。
この二人と云えば『水星』ですね。
ダウナーなあの雰囲気とは打って変わって、フロアを熱く熱くするファンキーなパーティソング。
ピアノのリフレインのメロウネス。
気心の知れた二人の息の合った交歓ラップに今夜こそブギーバック。
ライヴで聴いてみたいです。

バンドの演奏自体がしっかりしていて、音楽を本業としていないメンバーの集まりとは思えないほどのグルーヴ。やはり澤部氏のリズムが演奏をグッと引き締めていますね。
様々な背景を持った面々が刺激し合って、音楽へ見事に還元。
様々なジャンルの音楽を並列に楽しむ90年代育ちの音楽観も垣間見られます。
なによりも音楽を楽しんでいます。

将来的にプラスチックスやスクーターズを狙えるかもしれません。

ジャケットのイラストレーションは西村ツチカ氏。
澤部氏が発起人となって制作された、
今話題のカーネーションのトリビュートアルバムのイラストも担当されていました。

昨年発表された最新作であり初の連載漫画『さよーならみなさん』も面白かったです。

未来のカウンターカルチャーを確実に面白くしてくれるであろう若人たちの友情の銀盤なり。
ご活躍を期待しています。


ロシアンブルー』《TJNY001》〈作詞:オノマトペ大臣/作曲:西村ツチカ/編曲:トーベヤンソン・ニューヨーク、tofubeats〉(03'46'')【2013】


ロシアンブルー

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: シグネ
  • 発売日: 2013/11/09
  • メディア: CD





ひみつ

ひみつ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: カチュカ・サウンズ
  • 発売日: 2013/03/03
  • メディア: CD



ストーリー

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2011/12/15
  • メディア: CD



エス・オー・エス

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: カチュカ・サウンズ
  • 発売日: 2012/07/04
  • メディア: CD



Don't Stop The Music (初回限定盤:CD+ソノシート)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2013/11/13
  • メディア: CD



lost decade

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2013/04/24
  • メディア: CD



さよーならみなさん (ビッグコミックス)

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  • 作者: 西村 ツチカ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/10/30
  • メディア: コミック



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  • 作者: 西村 ツチカ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2011/09/02
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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Maltine / JET SET
  • 発売日: 2013/05/17
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街の踊り [12 inch Analog]

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Maltine / JET SET
  • 発売日: 2012/05/11
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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: DUTCH VILLAGE TOKYO
  • 発売日: 2013/03/29
  • メディア: LP Record



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コメント 5

坂井哲也

えっ「生活の変化」の説明なしですか?
野次馬根性で気になるのですが(笑)
by 坂井哲也 (2014-01-20 21:57) 

都市色

>makimakiさん、
niceありがとうございます。
by 都市色 (2014-01-21 22:23) 

都市色

>坂井さん、こんばんは。
別に勿体ぶってる訳じゃございません。
“昨年末に転職しまして、仕事が忙しくて帰りが遅くなっちゃった。”
ただそれだけの味気ない理由なのです。
お粗末。


by 都市色 (2014-01-21 22:26) 

nakamura8cm

このシングル、中毒性あります。勢いがあって、思想がなさそうなところがいいですね。歌い始め、ヴォーカルのあまりのへろへろっぷりに最初はズッコケましたが、くりかえし聴くうち慣れてしまいました。確かに初期オザワに似た雰囲気あるかも。ジャケが最高なのは言うまでもなく。

先日、初生イエママを体験することができました。金剛地さんの音楽に対する真摯な姿勢が感じられ、最高でした。(ただひとつ、新曲がなかったことを除いては)アンコールで「コーヒーカップ~」なんて涙出そうになった・・・澤部氏はベース弾きながらほぼ全曲(オフマイクで)歌っていました。同じイベントでスカートも見れました。いい曲書きますよね。私の中で、その巨体に負けないくらい存在感を増しつつあります。あとはトーベでドラム叩く姿を見てみたい。

今年もよろしくお願いします。
by nakamura8cm (2014-01-23 00:46) 

都市色

>nakamuraさん、どうも。
コメントありがとうございます!
tjny、お聴きでしたか。
イイですよね。
頼もしい好青年たちで。

イエママのライヴ行かれたのですね。
金剛地さん、相変わらずのナイスガイなのでしょうね。

僕が数年前に観たライヴでもスカートが前座で出ていて、良かったです。
澤部氏という頼もしいサポートを経て音楽活動が本格化するといいなぁ。
by 都市色 (2014-01-26 06:37) 

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