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『inspired by ムード・インディゴ うたかたの日々/Sugar me』 [邦楽ロック10年代]

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オハヨウゴザイマス。
ナイスなインディーポップスをしたり顔してご紹介しております。
週二回の更新で何とか安定しそうです。

今回取り上げますのは、sugar me
新進気鋭のフィーメルSSW。
カクバリズムに追い抜け追い越せと云わんばかりに素晴らしいアーティストの音楽をリリースしている、“RALLYE LABEL”からの新人。
昨年の冬にデヴューしました。

英国のフィーメルSSW、リンジー・デ・ポールの楽曲からのネーミングというsugar meさん。
彼女について知ったのはユメオチというバンドでした。
下北沢にあるインディーズ音楽の聖地“mona record”の店主、行 達也さんを中心として結成されたバンドで、
“寺岡歩美”名義でヴォーカルを務めていました。
このバンドのシングル、拙ブログで過去に取り上げています。
そのファニーで愛らしい歌声に魅了されていました。
ユメオチでのバンド活動以前からSSWの活動をしていたそうですが、全く知りませんでした。
バンドは一枚のシングルとアルバムを残して間もなく解散。
その後の彼女の同行が気になっていました。
同バンドでギターを担当していた梅林太郎氏の音楽ユニット“milk”の2012年に発表されたアルバムでゲストヴォーカルで参加しているのを知りました。
とってもハイセンスなポップミュージックで、そのリリース元がRALLYE LABELでした。
清水ひろたかさんやショコラ&アキト、YeYeさんも在籍しています。
その後、このレーベルでリリースされfるコンピやライヴに度々参加して、“sugar me”という名前で活動していくことを知りました。
そしてやや長い準備期間を経て、アルバム『Why White Y?』で満を持してのデヴュー。

前置きが長くなっちゃいした。
取り上げますのはアルバムから先行して夏に発表された限定シングルCD。
映画『ムード・インディゴ ~うたかたの日々~』の日本上映と連動しての企画。
この映画のイメージシングル。
監督はミシェル・ゴンドリー。
ボリス・ヴィアンの原作小説『L'Écume des jours 』の映画からインスパイアされた楽曲が2曲とカヴァーが1曲。
残念ながら『ムード・インディゴ』を観る機会を逸してしまいましたが、映画を知らなくても楽しめる内容です。
主演はオドレイ・トトゥとロマン・ドュリス。
ロマン・ドュリスは映画『タイピスト!』で知ったのですが、映画を観ているときに堺 雅人氏に顔が似てるなぁ、と思っていました。丁度、『半沢直樹』が盛り上がってる時で。
『タイピスト!』も渋谷系な映画でした。
パンフレットのデザインは特に素晴らしかったです。

おっと、また話が横道坊主。

まずは1曲目『1,2,3』。
陽光煌めくような天然アコースティックポップ。
軽快なサウンドに乗ってチャーミングな歌がスイスイ進んで行きます。
風薫る五月のようなsugar meの歌声。
英語の作詞は彼女が担当して、作曲とアレンジは梅林太郎氏が担当。
60年代のフレンチポップスのような楽しさ。
この曲はデヴューアルバムにも収録されています。



2曲は『Don't say no』。
sugar meの作詞作曲によるメランコリックなバラード。
アコギとローズの音色に揺蕩う愁いを帯びた旋律。
彼女のメロディセンスも良いですね。
悲しみの中に優しさが垣間見られるような救いが感じられます。
アレンジは梅林氏。

3曲目は『Le déserteur 』。
ボリス・ヴィアンのカヴァー。
熱狂的なジャズマニアでもあったヴィアンは歌手やトランぺッターとしても活躍。
彼の代表曲。
『脱走兵』という原題からも判るように反戦歌。
作詞はヴィアン、作曲はハロルド・バーナード・ベルグ。
梅林氏のアコギの伴奏で淡々と歌うsugar me。
少年が戦争に行きたくない気持ち表現しているような。

原作『L'Écume des jours 』をもとにした映画は1960年代末にフランスでも制作されました。
そちらの方は90年代に東京で観たことがあります。
いわゆる“渋谷系リヴァイヴァル映画”の一つ。
当時の渋谷系の盛り上がりに連動かつ便乗して、レアで小洒落た60年代の海外映画が沢山リヴァイヴァル上映されました、六本木のシネヴィヴァンとか、渋谷のシネマライズやシネセゾンといったミニシアターで。
うたかたの日々』と邦題が付いたこの映画も確か観ました。
監督はシャルル・ベルモン。
詳しい内容は殆ど忘れちゃいましたが、夢見心地なムードが忘れられません。
レイトショーで観た白昼夢。
もう一度観たい一本。
パンフレットは自宅を探せば何処かにあるはず。
懐かしいなぁ、と思っている僕の感慨と殆ど同じ内容がこのシングルにライナーノーツとして添えられていました。
書いておられるのは京都にあるユニークなセレクトショップ、恵文社一乗寺店の店長さん。

そんなsugar meさんに魅了されている当方、去年の暮れにライヴを観る幸運を得ました。
場所は南堀江の輸入レコード屋さん“FLAKE RECORD”。
僕もときどき買い物させてもらいますが、とっても素敵な品揃え。
アルバムリリース記念のインストアイベントでした。
狭い店内にびっしりとイベント目当てのファンが集まりました。
初めて間近で見るsugar meさんの歌声と美貌にうっとりする約30分でした。

ジョン・レノン、ニック・ドレイクとジュディ・シル、エリオット・スミス等々を愛するsugar me。
この名前の連なりで何となく彼女の音楽の方向性が見える気がします。

またライヴを観に行きたいです。

『1,2,3』《品番不明》〈Written by sugar me ,Composed and Arranged by Taro Umebayashi〉(02’34’’)【2013】


Why White Y?

Why White Y?

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: RALLYE LABEL
  • 発売日: 2013/12/18
  • メディア: CD


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