『The Saviors /BART DAVENPORT』 [米国ロック/00年代]
こんばんは、
ほーんと、世の中、ヤな事ばっかりですね。
そんなときはツイッターから避難して、ブログに籠って自分の世界へ。
ひさしぶりに洋楽のシングルを。
今宵御登場いただくのはロス・アンジェルスのシンガーソングライター、バート・ダベンポート。
調べると、90年代から活動しているのですが、このミュージシャンを知ったのはそれほど前の事ではなく、
二、三年前、とあるネットの大きな輸入盤屋さんで試聴して気に入ったからです。
ジャケットはスーパーマンの様ないでたちの風采の上がらなそうな男が高層ビルに腰かけてギターの弦を張っているというイラスト。F先生の中年 スーパーマン左江内氏みたい。
このイラストもユーモラスで気に入りました。
『PHYSICAL WORLD』というタイトルのアルバムは彼にとって6作目。
レコードで手に入れてたちまち何度も何度も繰り返して聴くほど気に入ってしまいました。
ポップなツボを押さえたソングライティングで、パワーポップ、ロック、ネオアコ、AOR、SSWなどの魅力に溢れた一枚。歌声もどこかポール・マッカートニーに通じる若々しい年齢不詳な、親しげな感じ。
サウンドもそれほど奇を衒ったものでは無く、リラックスした感じですが決めるとこは決めてます。
僕にしては久しぶりの大当たり。ドンピシャ。
当然、彼のディスコグラフィが気になってそれまでの作品をチェックしていく途中で、昨年に手に入れた一枚のシングル盤。
場所はアメリカ村のタイムボムでした。
さぁ、A面の『THE SAVIORS』は2003年発表のセカンド・アルバム『GAME PRESERVE』に収録されていた曲を何故か2014年になってシングルとしてリリース。
愁いを帯びたアコギのストロークからの疾走感のあるネオアコースティックなポップソング。
翳りのあるビターでシンプルな演奏。
小気味良いドラミング。
フリューゲルホルンの優しく悲しげな調べがどことなくぺイル・ファウンテンズっぽくないですか。
間奏のアコギのソロの幻想的なコードチェンジ。
叙情と清涼感のある2分半。
“SAVIOR”とは救世主という意味。
街角でギターを弾き語りで唄うバートさん。
ギター一本だと、ノースマリン・ドライヴっぽくないですか。
B面は『Beg, Steal, Borrow』、2001年に発表された彼のソロデヴューアルバム『BART DAVENPORT』からの楽曲。乞え、盗め、借りろ。
バートさんのソングライティングでのメロディアスな冴えが十分伝わってくる甘美なミディアム調の一曲。
優しげな彼の歌声ともマッチします。
曲の終わり頃にストロベリーフィールズ・フォーエヴァーになりそうなメロディ展開のところもキュンとします。
バートさんの弾き語りでどうぞ。
彼のホームページを覗いたら、去る5月18日にカリフォルニアにて、ジョナサン/リッチマンのライヴをサポートしたとのコト。良いですねぇ。観たかったなぁ、と無理を言う。
先に述べたアルバム『PHYSICAL WORLD』は後に国内盤でCDでリリースされました。
片寄明人さんも絶賛されてました。
気になられた方は是非、乞え、盗め、借りろ。
盗んじゃダメ。いけないいけない。
沢山売れたら、いや売れなくても、いやいや、出来れば売れて欲しいけど、そのうちに来日でもして欲しいと思います。
次の作品も楽しみにしています。
と、日本の片隅から応援しています。
バートさん。
『The Saviors』《Ref YATC 08》〈Witten by Bart Davenport〉(02’34’’)【2014】
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