『I don't know what is it / Rufus Wainwright 』 [米国ロック/00年代]
こんにちは。
洋楽のシングルではイギリス系が多かったのでアメリカ産の最近のポップ・ミュージックを取り上げましょう。
現代の米国のポップミュージックの最も美しき異端、新世紀ロマン派シンガーソングライター、ルーファス・ウェインライト。
このマエストロのシングルを紹介出来ることはこの上ない悦びです。
2003年の名作『WANT ONE』からのシングルカット『I don't know what is it 』(Dream Works records 9863229)です。
音楽家の両親の間に生まれ、幼い頃から音楽に触れ、才能にも恵まれたシンガーソングライター。僕と同い年なのです。
オペラやクラシックからの影響の強い作風、それは豪華絢爛な交響楽の演奏に見劣りしない耽美的な旋律と愁いを帯びた美声に見事に調和しています。時代を超越した音楽センスです。
尤も僕はオペラやクラシックについて無知もイイところなのですが。
『I don't know what is it 』はミディアム・テンポのサウンド。
ゆったりとしたリズムとスリリングで荘厳なオーケストレーションに身を任せ、たゆたう様に虚ろに美声を放つルーファス氏。恍惚のポップ・シンフォニーなり。
他の収録曲(二曲)も紹介しましょう。
二曲目と三曲目はライヴ・レコーディング。
サン・フランシスコの名門「フィルモア・ウェスト」での素晴らしい演奏。
まずはヘクター・ベルリオーズというフランスの近代音楽家の「L’Absence」という曲をルーファス氏によるピアノと唄で。
厳かなピアノの調べと唄にうっとり。刹那的で伸びやかなヴィブラートに聴き入ってしまいます。
前曲と間髪を入れずに次の曲「14th street」へ。
「I dont know〜」と同じく「want one」収録曲。
この曲の歌い出し「♪you got my lost〜」が聴こえるや否やオーディエンスの叫びと歓声が巻き起こります!
前曲の弾き語りと打って変わって女性コーラスを含むバンドサウンドの迫力ある三連のリズムの演奏に興奮します。
このシングルに収録された音源の元になったライヴの映像がこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=a8xzi6TwlAI
ブラボー!!
そして、ルーファス氏の10年ぶりの来日公演が来年一月に予定されています。
心待ちにしていた来日で今から胸が高鳴ります。
最新作「release the stars」とこのシングルを聴いて楽しみにしています。
『I don't know what is it 』〈 words & music : Rufus Wainwright 〉(04’54’’)【2003】
都市色さん、こんにちは。
なるほど、そういうアーティストだったんですね。
この評を読んで、聴きたい気持ちが強くなりましたので
買ってみようかと思います。
by くまごろう (2008-03-16 15:31)
こんばんは、くまごろうさん。
僕の拙文が参考になって嬉しいです。
素晴らしい音楽だと思います。
by 都市色 (2008-03-18 00:01)