『二十才のころ/ムッシュかまやつ』 [邦楽ロック/00年代]
こんばんは。
1/14は成人式だそうで。
だからどうだと云う感じの遥か遠くの出来事ですが20才に因んでこの曲を。
かまやつひろしさんの『二十才のころ』《HIRCM-1003》です。
小西さんのレディメイドからのアルバム「Je m'appelle MONSEIUR ~我が名はムッシュ」(2002)からのシングルカット。
「二十才のころ」と「ノーノーボーイ」という名曲の強力カップリング!
透明のクリアーケースにグリーンのリボンが結ばれてシンプルながら素敵なデザインです。
大変お洒落なシングルです!
「我が名は〜」は過去のムッシュの代表作を小西さんの構成/リアレンジでまとめた「ベスト・オブ・かまやつひろし」って感じの内容。ゲスト陣も豪華で楽曲参加だけではなくインタビューも収められていたりドキュメンタリー色の強い小西さんらしいスタイリッシュなエンターテイメント作です。同年11月にも別のレコード会社からセルフカヴァー・アルバム「classics」がリリースされています。
「二十才のころ」も「ノーノーボーイ」もかまやつさんの1stソロアルバム「かまやつひろしの世界」に収録されています。後者はオリジナルバージョンではなく、勿論GSのスパイダース時代の再演です。
「かまやつ〜」はスパイダース解散後の1970年2月に発表されましたが,当時の日本では非常に珍しい一人多重録音で制作されたアルバム。ムッシュは早い!ポールの一人多重録音の1st「マッカートニー」(1970年4月リリース)より早い!
かまやつさんはデヴュー当時からはっぴいえんどを高く評価されていたり、渋谷系のミュージシャンと交流があったり新しい世代の音楽に好意的なのがカッコいいですね。フォーク、ロック、カントリー、歌謡曲の垣根を越えて軽いフットワークで音楽を楽しんでいる姿勢は尊敬に値します。
話はシングルに戻って「二十才のころ」 。
1stアルバムに収録されているのは作詞を手掛けたなかにし礼さんと安井かずみさんの二人の作詞家によるデュエットですが、小西さんにより生まれ変わった最新バージョンではかまやつさん、そしてゲストボーカルに市川実和子さんを迎えて美しいデュエットを披露しています。
なかにし&安井コンビのインテリジェンス全開の歌詞も官能的に響きます。歌詞は20才の頃を振り返る内容。「♪あのとき君は若かった」ですね。かまやつ&市川コンビのどこか唄い慣れていない、覚束ない歌唱がフランス語の発音みたいにお洒落に感じられます。ピアノの響きの甘美な、ムード満点のスウィングしたジャジーな演奏に胸がときめきます。う〜ん、さすが小西さんのアレンジは美しい。名曲、名演。
この茫洋とした映像はかまやつさんと今井美樹さんのデュエットによる「二十才のころ」です。
「ノーノーボーイ」は説明不要なスパイダースの時代の名曲ですね。
流麗なストリングとヴィヴラフォンが印象的なバラード仕立て。哀愁たっぷりの悲しいラヴソングにしみじみしてしまいます。
この曲を初めて聴いたのは高浪敬太郎さんの1993年の1stアルバム「so so」リリース記念の渋谷クラブ・クワトロでのライヴでした。高浪さんの歌で知り、すぐに気に入って聴いた次の日に渋谷HMVでスパイダースのベスト盤を買ったっけ。そういえば高浪さんはピチカート時代のご自身のポジションをを「スパイダースで云うと井上 順さん(リードボーカルのマチャアキに対して順さんは時々リードボーカルをとるので)」と言っていました。
高浪さんのアルコライムの1/23発売のデヴューアルバムも楽しみですね!
話がそれました。
このシングルはレディメイドインターナショナルのサイトから購入出来ます。
http://readymade-shopping.com/shop/
『二十才のころ』〈作詞:なかにし礼、安井かずみ/作曲:かまやつひろし/編曲:小西康陽〉(03’18’’)【2002】
Je m'appelle MONSEIUR ~我が名はムッシュ
- アーティスト: ムッシュ・カマヤツ
- 出版社/メーカー: READYMADE INTERNATIONAL
- 発売日: 2002/07/27
- メディア: CD
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