『君と僕と毎日と/高浪敬太郎』 [ピチカートファイヴ]
こんばんは。
昨年9月に、当ブログでも紹介しました高浪敬太郎さんの期待のポップスユニット『arcorhyme』のデヴュー盤二種が先月下旬に目出たくリリースされました。
高浪氏のポップス職人芸がスパークした好盤です。キュートでキャッチーなメロディの花束。
そんな訳で高浪さん関連のシングルを取り上げたいと思います。
アルコライムはまだシングルを出していないので高浪さんのソロ時代のシングルをご紹介。
日曜日に相応しい名曲。
ピチカート・ファイヴを脱退後の高浪さんのSSW時代(1993〜95)の三枚のアルバムの最後の作品『life-size rock』からの先行シングル『君と僕と毎日と』《CODA-672》です。
1970年代のアメリカンロックテイストのサウンドが印象的な『life-size rock』。
前二作での打ち込み主体のお洒落なサウンド路線から一転、少しブルージーな骨太のバンドサウンドへ。
サウンドは変わっても高浪さんのスウィートなメロディは基本的に変わりません。
タイトル曲は美しいバラード仕立て。
レイドバックしたバンドアンサンブルと華麗なストリングスの絡みがスケールの大きな響きを湛えています。
人生のパートナーと新しい生活を始める、爽やかな世界観に充ちた芹沢 類氏の歌詞が高浪さんの曲にマッチしています。小坂明子さんの「あなた」みたいな感じで良いです。
そして高浪さんのヴォーカル。
僕は彼の歌が好きです。決して熱唱系の歌唱力がある訳ではないのですが穏やかな人柄が伺える優しい歌心を感じます。ジェントルでマイルドな歌。親近感が湧くのです。
確かこの曲は当時、テレビ東京系の日曜日の午後のゴルフ番組のテーマソングに使用されていました。日曜日ののんびりした午後にピッタリな選曲でした。
カップリングは『self seeking man』。
アルバム『life-size〜』のオープニングを飾る、疾走感溢れるロックナンバーです。
この時期から高浪さんは当時隆盛を極めていた渋谷系なこじゃれたサウンドにちょびっと食傷気味だったかも知れません。
このアルバムを最後に、作曲家、編曲家、アレンジャー業に専念していきます。1998年前後に一度レーベルを立ち上げて盟友鈴木智文氏と組んでKC’sというグリニッヂヴィレッジ風なアコースティックユニットでミニアルバムを出していますが表立った活動には至りませんでした。この作品も好きです。
ファンとしてはとにかく高浪さんのアルコライムにはこれからも長く活動をして頂きたいです。
シングルもよろしく!
『君と僕と毎日と』〈作詞:芹沢 類/作曲・編曲:高浪敬太郎〉(04’57’’)【1995】
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