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『 This can't be true / EDDIE HOLMAN 』 [ソウル/60年代]

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こんばんは。
僕はファルセット歌手が大好きです。
フランキー・ヴァリもそうですし、国内なら山下達郎さん、高橋ひろさん、などなど。
そのファルセットが得意なシンガーはやはりブラックミュージックに多いですね。
最高峰はエディ・ホールマンではないでしょうか。
シングル『THIS CANT BE TRUE』を紹介します。

エディ・ホールマンと言えば「HEY THERE LONELY GIRL」。
魅惑のスウィートソウル。
達郎さんがライヴ盤でカヴァーしたことでも知られている70年代のヒット曲です。
本日の作品はそれ以前の作品。
カメオ/パークウェイというレーベル時代に残した作品。
ABKCOってこのレーベルを買収して変名したのですね。
フィリーソウルという都会的できらびやかなソウルミュージックの源流とも云えるレーベルでした。
この曲には心底痺れました。
ゆったりと重たいリズム。ギターの跳ねるカッティングとうねるベース。
そしてエディの多重コーラス。
リズムのブレイク。
そしてそして、宇宙に吸い寄せられるような甘美で深遠なファルセット。
♪THIS CAN'T BE TRUE , GIRL〜

ディープ・スウィートソウルとでも呼びたくなるエディ氏のまろやかなで味わい深い名唱。
なぜか神聖で敬虔な気持になるのです。
恋の痛手を歌った内容の歌詞だと思われますが、とても不思議な気持になります。
真夜中に聴くと特に神秘的。
さらに世界中でたった一人だけとり残されたような深い孤独感も感じます。
そういう気分になる音楽ってそうざらにありません。
僕には完璧な美しい音楽。

しかし意外にもこの曲のオケは実に簡素なものです。
ドラム、ベース、そしてギターのスリーリズム。
そして物悲しいエコー。
さらに最後のサビのリフレインにてようやく姿を見せるハモンドが良い効果をだしています。
ハモンドが聴こえるのはこれだけなのです。
その素朴かつ重厚でストイックなアレンジと演奏が胸に迫ります。
ソウルというよりリズム&ブルースといった方ふさわしい感じもする演奏。



この曲を教えてくれたのがやはり達郎さんでした。
大学時代でした。いつもの「サンデーソングブック」から。
聴いた途端の感動。
その思いが忘れられず、大型CDショップをハシゴして探しました。
そして今は亡き六本木のWAVEでゲット!感激しました。
味気ないデザインの輸入盤のCD。
ゴールドマインというレーベルからリリースされた『EDDIE'S MY NAME』という60年代のエディ・ホールマンのレアトラック集。
このアルバムは他にも「YOU CAN TELL 」「SURRENDER」「EDDIE'S MY NANE」 「I'll Cry 1, 000 Tears」など狂おしく魅惑なノーザンソウルがいっぱいでした。

B面は「A FREE COUNTRY」
アップテンポのご機嫌なダンスナンバー。
このレーベルからはチャビー・チェッカーの「THE TWIST」の大ヒットも生まれています。

という訳で、真夜中に聴くのがぴったりなシングル。
僕には実に決定的な音楽でした。

『 THIS CAN'T BE TRUE 』《P-960》〈E.HOLMAN -S.SOLOMAN〉(02’58’’)【1962】



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