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『クリスマス イヴ/山下達郎』 [山下達郎]

クリスマスイヴ達郎.JPG

イヴの夜更けにコニャニャチハ。
クリスマスソング特集最後はご存知、説明不要のこのシングル。
こんな有名曲、今さらジローですが、
長く険しいクリスマス ソング道、そのイバラ道を進む上で決して避けて通れない名曲。
山下達郎さんのメガヒット曲。
日本のポピュラー音楽史に燦然と輝く和製クリスマスソングの金字塔。
今宵もどこかで必ず流れています。
このジャケットは12インチシングルバージョンです。
アナログ盤はキレイな氷の結晶をあしらったピクチャーディスク仕様の豪華さです。
7インチの初回生産盤はホワイトビニール仕様でした。
そちらも所有していますが実家に置いてきてしまいましたとさ。
機会があったらそっちもアップしたいと思います。
CDでは短冊バージョンでも数種類存在しますし、近年はマキシシングルでも再発されて、イングリッシュバージョンやカラオケ音源も追加されています。
同じタイトルで12インチ、7インチ、8センチ、12センチのあらゆるメディアでリリースされたシングルはこの「クリスマス イヴ」だけではないでしょうか?
リリースされてからオリコンチャート一位を獲得するまでに最も長い期間かかったシングルと云ういわく付きのシングルですし、今年もオリコンチャート100以内にランキングされた事で23年連続のチャートランクインという記録も持っている、まさに鬼の様なロングセラーシングルです。
まさに“KING OF SINGLE”です。

1983年、この曲が初めてアルバム「MELODIES」のラストを飾る一曲として登場して以来、四半世紀が経過しています。
その間日本も景気の様々な浮き沈みを経験しますがその時代を通じて、この時期になれば風物詩として流れてきました.。
諸行無常の世の中で変わらない事実であり、とても凄い事実だと思います。
達郎さんはよく口癖で「歌は世につれるけど、世は歌につれない」とコメントしていますがこのシングルは意味は多少異なりますが例外かもしれません。

kurisumasuivu.JPG

基本的に、この曲はドラム、ベース、ギター、シンセのロックンロールなアンサンブルから成立していて、華美なホーンやストリングスはありません。この最小限のコンボの演奏はヴェンチャーズのロックンロールで産湯を浸かった達郎さんのオリジンを感じさせます。
達郎さんの愛機フェンダーテレキャスターを幾重にも重ねた美しくも迫力あるイントロの調べ。
そして専売特許のひとりア カペラによるパッヘルベルのカノン。
達郎さんの得意技が有機的に楽曲の魅力に結びついています。

歌詞にはクリスマスからの疎外感が歌われていますね。
♪雨は夜更けすぐに 雪へと 変わるだろう
と云う歌い出しはシュガーベイブの頃から出来ていたそうですね。
僕も毎年のようにこの歌詞を噛み締めて涙しているのですが、クリスマスの孤独感を歌った歌が毎年国を挙げての強制代執行の主戦場で流れまくっているのはちょっと皮肉ですね。
この歌詞で印象的なのは、
♪君は きっと 来ない
「きっと」なんてかなり確信を持って言い切っているのが切ないですよね。
♪まだ 消え残る 君への 想い 
「消え残る」という表現は素敵ですね。見え隠れする未練が美しく聴こえます。
とても限られたシンプルな歌詞の行間に涙が滲んでおります。
達郎さんの歌い方も抑えた感情の彷徨いを感じさせます。

ちなみに、あまり語られていない事を書きますと、12インチバージョンは吉田 保氏によりリミックスされた音源です。イメージが変わってしまう様な変更はありませんが、ひとりアカペラのカノンとエンディングのアソシエイション風のコーラスに顕著です。

B面はスタンダード「WHITE CHRISTMAS」。
フォーフレッシュメンスタイルのオープンハーモニー。
先日ご紹介したビーチボーイズのシングルのB面もそんな感じでしたね。
初めて聴いたとき澄んだ声の重なりにビックリしました。

実は今週末、達郎さんのライヴへ参加予定です。
年末を もって改修の為、営業を休止する大阪フェスティヴァル ホールに於ける最期の公演です。
素晴しい音響を誇る国内有数のコンサートホールでも「クリスマス イヴ」は聴くコトが出来るでしょうか?僕が初めて達郎さんのライヴを観に行ったのも奇しくも大阪フェスティヴァル ホールでした。16年前でした。

それでは来年もクリスマスソング特集を何となくお楽しみに?

『クリスマス イヴ』《MOON-13001》〈作詞・作曲・編曲:山下達郎〉(4'15'')【1983】

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いとぞう

達郎さんファンの都市色さんのブログでも、あまりに有名すぎる曲だから取り上げられないのかな?なんて思ってましたが、やっぱりこの曲は素晴らしいですよね。何度聴いても。
僕が買ったのは’88年かなあ・・JR東海の最初の時(深津絵里さん)のCDシングル。

大滝さんが「世界中のあらゆる曲が無くなったとしても、この曲は無くならない」みたいな感じでベタ褒めしてたのを覚えてます。

”ひとりきりのクリスマス・イヴ”なのに、恋人同士で聴くロマンティックな曲みたいな感じにされちゃってますね世間では。僕は毎年ひとりきり・・
by いとぞう (2008-12-25 22:43) 

ニコ

メリークリスマス!都市色さん。
達郎氏の「クリスマスイヴ」に出会ったのは
メロディーズが発売してすぐのこと。
まだシングルカットされていないただのアルバム収録曲でしたが
切なさと美しさにやられましたね・・・。
歌詞と曲が見事に物語性を生み出して
本当にすばらしい名曲!
ベタと言われようが私のクリスマスソング№1です☆

一度だけ、この歌詞のような状況がありましたw
「心深く秘めた思い叶えられそうもない 必ず今夜なら言えそうな気がした」
なーんて・・・。
あぁ、片思いの思い出は切ないです!w
by ニコ (2008-12-26 00:18) 

うっち

私もこの12インチ買いました。
街のレコード屋に電話して予約して。

ずっと聴かれ続けるこの曲もすごいけど、あのレコード屋がまだ健在というのもすごい。
CDの売れない今の世に、こんな小さな街のレコード屋が。
最近は全く利用していないのですが...

フェスティバルホールでのライヴ、いいですね。
とても貴重な体験になることでしょう。
存分に楽しんできてください♪
私が行くのはまだ先です。
by うっち (2008-12-26 00:33) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
そう、「クリスマスイヴ」といえばJR東海の「シンデレラ エクスプレス」ですね。
懐かしい。
牧瀬里穂さんも出ていましたね。
可愛かったなぁ。
「良い曲は沢山売れる」という当たり前の事が実現したシングルですね。
by 都市色 (2008-12-27 00:29) 

都市色

>ニコさん、こんばんは。
メリークリスマス!って少し遅くなってしまいました。
ニコさんにもほろ苦い想い出があるのですね。
この曲は男性側の視点でもあるのですが、女性にも同じ様な体験の方は多いのかもしれませんね。
孤独は平等に存在するのかもしれません。
「クリスマス イヴ」との出会いはニコさんはほぼリアルタイムなのですね。僕は1987年頃だったと思います。

by 都市色 (2008-12-27 00:32) 

都市色

>うっちさん、こんばんは。
コメント&niceありがとうございます。
うっちさんが予約されて買った店はもしかして武蔵小山のレコード屋さんですか?
達郎さんのライヴは楽しみですね!!
一足早く楽しんできます!
by 都市色 (2008-12-27 00:35) 

うっち

私がこのレコードを買ったのは武蔵小山のレコード屋さんではないのです。
本当に近所の、地元の人なら誰もが知っているレコード屋さんです。
CDショップではなく、「レコード屋さん」なのです。
武蔵小山のあのレコード屋さんも絶対良さそうですよね。
いつか行ってみたいと思ってます♪
by うっち (2008-12-27 21:39) 

都市色

>うっちさんこんばんは。
コメントありがとうございます。
武蔵小山とは別の店なのですね。
失礼しました。
昔ながらのレコード屋さんが元気なのは嬉しい事ですね。
お客さんとの手売りのコミュニケーションが良いですよね。
頑張って欲しいです。
武蔵小山のお店へは上京したときに度々お邪魔したり、通販を利用したりしていますが、とっても品揃えにこだわりのある楽しい店です。

by 都市色 (2008-12-28 06:01) 

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