SSブログ

『テレポーテーション ー恋の未確認ー/橋本 潮』 [アニメソング]

エスパー魔美.jpg

こんばんは。
ひっさしぶりにアニソンを単発で。

藤子 F 不二雄先生の数々の名作を完全網羅する偉大なアンソロジー、〝藤子 F 不二雄大全集〟発売を記念して。
そして、名作揃いのF作品の中でもとりわけ大好きな『エスパー魔美』の全集での第一巻の発売を記念して。
アニメ版『エスパー魔美』のテーマソングを取り上げたいと思います。
復刊ドットコムで全集を予約した僕の元に、一般発売よりも少しだけ早く、第二回配本である『エスパー魔美』第一巻、『キテレツ第百科』第一巻、そして『ドラえもん』第二巻が届きました。
日曜日は一日中マンガを読んでました。
しあわせ。
全集版の『魔美』は雑誌連載時のカラー原稿が見事に復刻されていて楽しさ倍増なのです。
サイズも大きいし。
勿論、以前からコミックスを全巻揃えてましたが、買い直す価値はあります。

さて、『エスパー魔美』。
これまでの藤子キャラよりも若干年齢を上げて、女子中学生のヒロインの設定となり、従来のFワールドのコミカルなストーリィに加えて社会性やメッセージ性が込められた作品となりました。
ときにシリアスな展開も見られますが、F先生ならではの大らかで温かい眼差しは不変で読んだ後に、ポジティヴで清々しい気持ちになります。

F作品としては初めての女性の主人公となる魔美の魅力も書ききれない程。
これまでのF作品のヒロインがしっかりもので憧れのマドンナ的存在だったのに対し、魔美はおっちょこちょいで勉強が苦手で「花より団子」な女の子。でも感受性が豊かで喜怒哀楽が激しくて天真爛漫で困った人を見ると放っておけない正義感の強い女性。そして美人でスタイルが良くて少し色っぽくて。
それから頭脳明晰で、魔美の良き相談相手のクラスメート、高畑くんの存在。博学で頭が良いけれど、それを自慢したり鼻にかけるコトなく、気取ったところの無い好漢です。
多感で健康的で育ちの良い、等身大の十代の男の子と女の子。
どこにでもいそうなのだけど、ちょっとだけ違うふたり。
少し(S)不思議な(F)なキャラクター達の日常生活を通じて「人並み」であることの大切さを描かれるF先生のメッセージが特に『エスパー魔美』では強く響いてきます。

丁度、このアニメが始まったのが1987年。
僕も魔美たちと同じ中学二年生の頃でした。
だから余計に愛着があります。
こんなガールフレンドや友達がいたらなぁ、と思っていました。

さて、シングルの話。
このアニメ版の主題歌も実にチャーミング。
A面はオープニングテーマの『テレポーテーション ー恋の未確認ー』。
シュープリームスの『恋はあせらず』タイプのアップテンポな作品。
軽やかでフレッシュなメロディが飛び込んできます。
くすぐったくて胸を透くような感じがいいですね。
年頃の女の子の恋への覚束ない感じの歌詞がアニメのイメージに合ってますね。
作曲家の奥 慶一氏はスペクトラムのメンバーでアニメや特撮そして歌謡曲など幅広い活躍をされている方です。
オープニングで使われているバージョンは実はイントロがカットされています。
オリジナルバージョンはまずこの曲のリズムパターンが流れ、そして少しミステリアスなムードのフレーズが聴こえた後に、立体的で弾むようなお馴染みのキーボードの旋律が聴こえてきます。



B面はエンディングテーマの『不思議 Angel』。



こちらもアップテンポのポップなウキウキするような曲ですね。
映像も魔美と高畑くん、そしてコンポコたちの楽しい放課後が描かれていて楽しいです。

二曲とも橋本 潮さんの清涼感溢れる澄んだ歌声がいいですね!
楽曲の瑞々しいイメージにピッタリ。
ドラゴンボールのあのエンディングテーマ、名曲『ロマンティックあげるよ』も彼女の歌声ですね。
劇中の音楽を担当しているのは田中公平氏。
田中氏の音楽も素晴らしいです。
サントラ盤も良いです。

去る昨年8月の半ば、
滋賀県は大津、滋賀会館の大ホールで映像作家、原 恵一さんのアニメ作品の特集を開催していて、原監督が演出した劇場版『エスパー魔美 ー星空のダンシングドールー』(1988)を上映する機会がありました。魔美ファンとしていそいそ出かけて観に行きました。
初めて観る『星空のダンシングドール』、それはそれはメルヘンチックな素敵な作品でした。
監督はTV版のチーフディレクターも担当されてます。
この作品はTV版のDVD ボックスにも入っておらず、ソフト化もされていない超レアな上映でした。
他にも『河童のクゥと夏休み』、クレヨンしんちゃんの『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』『アッパレ!戦国大合戦』といった原監督の代表作を上映されまして、アニメファンにはたまらない夏の想い出になりました。
期間内に、原監督も来館&舞台挨拶をされて、そのあとに『河童のクゥ』のパンフレットにサインも頂きました。
あれから丁度一年後に全集で『エスパー魔美』を読むことが出来るなんて、嬉しいです。
奇遇ですね。
今回の第一巻の解説をなんと原監督が担当しているのです。
監督の解説も「魔美」の良き理解者としての名文で素晴らしいのです。

先月、7月から満を持して刊行開始された藤子 F 不二雄全集。
これまで長らく絶版だった『オバケのQ太郎』を始め、毎月、F先生の作品の素晴しさを改めて楽しむことが出来てマンガファンとして嬉しいです。
偉大なる日本漫画のレガシー。

アニソン特集、近日中にまた開催しますのでお楽しみに。

『テレポーテーション ー恋の未確認ー』《CK-789》〈作詞:松本一起/作曲・編曲:奥 慶一〉(03’15’’)【1987】


『エスパー魔美』オリジナル・サウンド・トラック-完全盤-

『エスパー魔美』オリジナル・サウンド・トラック-完全盤-

  • アーティスト: 橋本潮,SHINES,コロムビア・オーケストラ,TVサントラ,アッポ・サウンド・プロジェクト
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2001/12/21
  • メディア: CD




エスパー魔美 1 (藤子・F・不二雄大全集)

エスパー魔美 1 (藤子・F・不二雄大全集)

  • 作者: 藤子・F・不二雄
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/08/25
  • メディア: コミック



nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

いとぞう

このシングル盤もお持ちなんですね!僕も大好きです、この曲。橋本潮さんの歌声も素敵ですし。エンディングの「不思議Angel」もポップでイイですよね。

僕も今日、早速「藤子F全集」のエスパー魔美1巻を買ってきました!何度読んでも名作ですね。連載当時の二色カラーが再現されているのが嬉しいし、原恵一監督の解説文も素晴らしいです。コレは永久保存版です!早く全巻揃えたいな。あ、それから第1回配本の「パーマン」1巻も少し前に買ったんですが、早くも第3刷になってました。売れてますね!嬉しい事です。

今回の第1巻にはF先生による最初のデザイン画も載ってますが、魔美ちゃんもイマイチ可愛くないし、コンポコも痩せすぎてて変だし、デザイン変更して正解でしたね。

DVD-BOX、上巻は買いましたが、下巻もいつか買いたい。レアな「星空のダンシングドール」も観たいなあ・・

中学生の頃、魔美ちゃんみたいなコがいたら絶対好きになってますね。高畑くんが羨ましい・・でも、あくまでもガールフレンドであって、決して恋人ではないんですよね。そこがイイんです。
by いとぞう (2009-08-25 21:00) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
DVDBOXお持ちなんですか!
スゴいですね。
良いですね。
改めて全集で読みましたが、面白かったですね。
全集では貴重な連載前のF先生のキャラクターのラフデザインが掲載されたり、貴重な資料も豊富で色々と興味深い内容です。
実に充実した全集ですね、
by 都市色 (2009-08-26 19:14) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。