『リボンの騎士／前川陽子』 [アニメソング]
こんばんは、手塚治虫作品のアニソンを紹介しています。
第二回は『リボンの騎士』。
宝塚ファンの手塚先生ならではの少女漫画作品ですね。
男の心を持った女の子、サファイア。
手塚作品の重要なテーマの一つである、“メタモルフォーゼ”の範疇に入る作品とも云えます。
僕にとって「リボンの騎士」は漫画版ではなく、もっぱらアニメの印象が強いです。
実際には「少女クラブ」と「なかよし」という異なる雑誌に連載された二つの「リボンの騎士」の漫画が存在します。
アニメ版は幼少の頃に再放送でよく観ていました。
スマートな王子のコスチューム姿に大きな赤いリボンのハット。
一見不釣り合いに思える洋装が実にしっくりします。
凛々しくも麗しい、中性的なイメージ。
リボンの騎士として仮面をつけて活躍するサファイアの姿は子供心に鮮烈に印象に残ります。
シルバーランドを統治するサファイアの父の国王を幽閉し、国を乗っ取ろうと企むジェラルミン大公に毒薬を飲まされた王女が、サファイアが女の子であることを自白するシーンはよく懐かしのアニメ特番で流れますよね。ドキドキしました。
さて、「リボンの騎士」の主題歌を担当したのが冨田 勲氏。
シンセサイザーサウンドの第一人者であり、手塚治虫作品を多く手掛けた音楽家でもあります。
「リボンの騎士」ではシンセサイザーは（勿論）使用されていませんが、雄大で華麗なオーケストレーションを披露しています。まるでミュージカルの様にめくるめくシンフォニー。
シングルのA面はアニメ版「リボンの騎士」のオープニングテーマ、
『リボンの騎士』。
日本のアニメの夜明けを告げるような華々しい交響楽。
このテーマソングがこの作品の世界観を決定付けている気がします。
それだけ手塚先生からの信頼も篤かったのでしょう。
このアニメをご存知の方も多いと思われますが、主題歌は三種類存在します。
どれも同じ旋律を奏でたものですが、
唄（歌詞）ありと唄（歌詞）なし（インストゥルメンタル）に大別されます。
唄ありも王子様バージョンと王女様バージョンに分かれます。
このシングルでは王女様バージョンが収録されています。
調べてみると、アニメ放送初期は、オーケストラの演奏のみの唄なしが使用され、少しして王子様バージョン、それからシリーズの後半、サファイアが王女だと判明するストーリィが展開されてからは王女様バージョンが使用されたそうです。
王子様バージョンと王女様バージョンではアレンジが異なります。
前者が4ビート、後者が8ビートだと思われます。
王子様バージョンと唄なしバージョンはアレンジがほぼ同じ。
ややこしいですね。
それはそれとして、ロマンティックな素晴しいメロディです。
華やかな女性コーラスとホーンセクションのイントロ、そして天使の子チンクの演奏するユーモラスなピッコロの演奏に導かれてメルヘンチックな旋律が展開されます。
この歌を唄う前川陽子さんの瑞々しい歌唱も魅力的です。
♪ぼくの見る夢は 秘密だよ
誰にも云わない 秘密だよ
赤いマント ヒラ ヒラ
馬を飛ばす 王子 それが ぼく
B面は『リボンのマーチ』。
痛快な演奏と元気で明るい歌詞が印象的。
♪タラリラッタ リッタラッタ ラタッタッタ〜
「リボンの騎士」はそのステージ映えする世界観からこれまでも数多く舞台化がなされてますね。
機会があったらミュージカルで観てみたいと思います。
『リボンの騎士』《SCS-30》〈作詞：能 加平／作曲・編曲：冨田 勳〉（02’43’’）【1967】
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1998/08/26
- メディア: CD
タグ：手塚治虫
都市色さん、
はじめまして♪リボンの騎士、久々に見ました。
そーいえば、昨日TVでジャングル大帝やってたような？
何れにしても懐かしかったです。nice!でした。
(*^ω^)ﾉ
by ぷーちゃん (2009-09-06 15:17)
＞ふーちゃんさん、はじめまして。
コメント＆niceありがとうございます！
リボンの騎士、特に女性の方には懐かしいアニメですよね。
ジャングル大帝、放送していたのですねー。
観そびれてしまいました。
特番で放送することは知っていたのですが。
再び、手塚作品が盛り上がってますね。
by 都市色 (2009-09-07 22:13)