『SEARCH AND DESTROY / IGGY POP AND THE STOOGES』 [米国ロック/70年代]
オハヨウゴザイマス。
寒さと眠気を吹き飛ばすようなシングルを。
イギーポップ&ストゥージズの『SEARCH AND DESTROY』
名盤『RAW POWER』のオープニングを飾る一曲。
血湧き肉踊るキング オブ パンク。
寒風摩擦をするような上半身裸のイギーポップ氏のジャケがいいですね。
「タオルをよこせ!!」
違うか。
電光石火のロックンロール!!
切れ味鋭い刃物のような、エレクトリックギターによるイントロのソロ演奏。
獲物を狙って離しません。
ジェームス ウィリアムソン氏のギターサウンド、カッコ良くて怖いですね。
ロン アシュトン氏のベースもギターの様に激しく歌っています。
バタバタ、グルグルと大車輪の様にローリングするスコット アシュトン氏のドラム。
疾走感に充ちたクレイジーな演奏。高い演奏力。
ロック史に刻まれた深い深い傷跡のような一曲。
聴いたものを何かへ駆り立てるような衝動を孕んでいます。
まさに“むきだしの威力”、RAW POWER。
B面は『PENETRATION』。
アンダーグラウンドの巣窟から揺るがす漆黒のロック。
なにか呪文を唱えるような、おどろおどろしいイギー氏のヴォーカル。
この二曲での凶暴的なジェームズ氏のギター演奏を聴いて思い出したが、村八分のライヴ盤での山口冨士夫さんギター。
彼らのギターから匂い立つ不良《悪》のグルーヴ。
ベースそしてギターも担当していたロン アシュトン氏は今年の一月に亡くなっています。
『RAW POWER』は10年近く前にリマスター盤が出たときにジャケ買いでした。
イギー氏自身によるリミックスが施され物凄い音圧に吹き飛ばされました。
オリジナル盤のミックスはデヴィッド ボウイ氏によるものだったはず。
ホント、感電しそうなくらいシヴィレました。醒めるような。
このリマスター盤には書かれていませんでしたが、
当時の邦題のアルバムタイトルが『淫力魔人』。
洋楽担当者氏の物凄い発想ですね。
的外れなのか的を得ているのか判らないネーミングです。
でも最近出た紙ジャケ盤ではこの奇抜な邦題が復活してますね。
ある種の“開き直り”にも感じられます。
ちなみに今回紹介したシングルは、
数年前にSUNDAZEDから再発された7インチです。
『SEARCH AND DESTROY』《S 173》〈IGGY POP & JAMES WILLIAMSON〉(03’27’’)【1973】
>うまNAVIさん、NICEありがとうございます!
by 都市色 (2009-12-05 02:02)