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『黄金の七人(7 UOMINI D'ORO)/ ARMANDO TOROVAJOLI』 [サントラ]

黄金の七人.jpg

こんばんは。
今年二回目の『03’54’’』。
昨年末に、トンでもないレコードが再発されました。
しかも7インチで!
ご紹介しましょう、『黄金の七人』のテーマです!
と、いっても共感してくれる方なんていらっしゃらないかも…。
まぁ、構いません。
僕にはミラクルな事件です、姉さん。
どのくらいミラクルなのかは後述するとして。

これは1965年に製作されたマルコ ヴィカリオ監督によるイタリア映画。
B級のクライムアクションコメディですね。
一度だけ90年代に深夜テレビで見ましたが、B級でしたね。
この作品はシリーズ化して4本の続編が作られています。
ルパン三世にも影響を与えてるかもしれません。
まぁ、そんなコトはそれほど重要ではなくて。

このA面の映画のテーマソングを聴いて思い出すのは勿論、
フリッパーズ ギターのヒット曲『恋とマシンガン』。
冒頭の♪ダーバダ ダバーダ ダーバ〜のスキャットを聴けば一目瞭然です。
ホント彼らの視点のユニークさ、鋭いですよね。
フリッパーズの曲の元ネタとして渋谷系のサウンドのひとつの象徴にもなりました。
めくるめくゴージャスなスキャット!!
混声のコーラスの心地好さ、ユーモラスでチャーミングなメロディ。
きらびやかでスリリングな演奏。
まさに音楽の魔法。
時代を超越した至福のサウンド。
映画音楽を担当したアルマンド トロヴァヨーリという音楽家の名前も勿論初めて知りました。
アルマンド氏の手掛けられたサントラは沢山手に入れました。



渋谷系の音楽で元ネタにされた音楽は、過去の音楽史の評価をフラットにして、有名無名に関わらず現代の視点から見て面白いもの、カッコ良いものがセレクトされる新しさがありますね。
聴いて良ければ何でもオッケーみたいな過去も現代もジャンルも並列に取りあげる感覚。

そして、もう一つ、僕が忘れられないコト、
それはある伝説のラジオ番組。
その名も『サバービアズ パーティ』。
この番組のテーマソングが『黄金の七人』でした。
この番組のタイトルをどのくらいの方が覚えているのか、判りませんが、
僕にとってとても思い入れのある番組です。
「サバービア…」がなければ、音楽にこれほどのめり込むことはなかったかも。
こんな三文ブログを更新してなかったかも?
僕にとっての『GO GO NIAGARA』ですね。

1992年の四月から十月の終りまで、TOKYO FMにて、約7ヶ月間オンエアしていた番組。
毎週金曜日の深夜2時半からの30分番組でした。
DJは小西康陽氏。
『黄金の七人』のテーマにのって、

〝東京近郊500万の趣味の音楽愛好家の皆さん、こんばんは。
 私、ピチカートファイヴの小西康陽です
毎回様々なテーマのもと、カッコ良くて趣味の良い音楽を
これでもか!これでもか!とかけまくるサバービアズ パーティ…〟

という決まり文句で始まる番組。
選曲は橋本 徹氏、ディレクターは二見裕志氏。
橋本 徹氏が発行していたフリーペーパー「SUBURBIA'S SUIT」のラジオ版がこの番組。
フリーペーパーで取りあげられたレアな音楽を惜しげも無く放送する番組(そういえば’90年代の渋谷の街のレコード屋さんには様々なフリーペーパーやファンジン、そしてフライヤーが沢山置かれて、舞っていましたね。)。
その音楽とは、1990年代初頭当時の音楽シーンでこれまであまり顧みられることがなかった音楽、一部のマニアで話題にされていただけのマイナーな音楽。
50年代から70年代までの忘れられかけた音楽。
心地好い、イージーリスニングやボサノヴァが聴こえるサントラ。
スキャット、口笛がフィーチュアされた陽気な音楽。
ファンキーなラテンジャズ。ハモンドオルガンがカッコいいジャズ。
そしてセンチでお洒落な歌謡曲などなど。
過去の音楽だけど、現在の鑑賞に十分堪え得るグルーヴを持った音楽ばかりでした。
僕は当時、静岡から上京して浪人生活を過ごしていました。
小西さんがラジオ番組を担当してると知って何気なく聴き始めたのですが、
価値感が変わってしまうほどの衝撃を毎週受けました。
たった30分でしたが、CMが一切入らずに充実した放送でした。

この番組で「ロシュフォールの恋人たち」や「ぼくの伯父さん」「素晴しい風船旅行」「バーバレラ」の音楽とか知りました。ランバート ヘンドリックス&ロス、ボブ ドロウ、ジャッキー&ロイ、プーチョ、ホルヘ サンタナ、カル ジェイダー等の素晴しい音楽家たちも沢山知りました。
この番組で流れた音楽は前年の秋に発行されたポップ インズという雑誌で小西さんが選ばれた大好きな200枚のレコードともリンクしていて、大変興味深く聴きました。
当時、僕は19才でロック音楽以外には殆ど精通していませんでしたが、この番組でかかる広いジャンルの音楽が自己の音楽嗜好に大変影響しています。
CDラジカセでテープに毎週録音して何度も聴き返しました。
この音源を元に都内の中古盤屋さんを巡ったり。
たいてい高くて買えなかったのですが。
この番組の影響で都内および近郊の中古レコードの値段が高騰したとかしないとか。
番組が半年で終ったのもその弊害の所為かも知れません。
でもこの手の貴重盤が渋谷系のムーヴメントと共にメジャーのレコード会社によってCDで再発されて手軽に入手出来るようにもなりました。

最近このテープを久しぶりに聴く機会があったのですが、やっぱり素晴しかったです。
そして偶然にも、思い入れの深い、このラジオ番組のテーマソングが再発される何て実にタイムリーですね。奇遇ですね。渡りに船ですね!

嗚呼、話が脱線してしまいました。
B面は『ロッサーナのテーマ(ROSSANA)』。
映画のヒロイン(シングルのジャケットの美女)、ロッサナ ポデスタ嬢(マルコ ヴィカリオ監督婦人)をイメージした曲。
この曲も大変素晴らしくて!
ムーディでスウィートなメロディに乗って耳に優しい口笛がフィーチュアされてます。
口笛の魅力の虜にもなりましたね。フレッド ロウリーの作品を探したり、口笛が聴こえるサントラを探したり(『冒険者たち』)。
それにしても改めて素晴しいジャケットですよね!
グラマラスなイタリア美女が裸に毛皮を纏ってる構図。
完璧ですね。
見たら絶対買いたくなるエロジャケです。
この『黄金の七人』のサントラ、アルバムの方は1993年前後に目出たく再発されるのですが、僕は迷わずアナログ盤を予約して買いました。
この映画音楽は90年代に再評価されましたが、60年代当時もそれなりに有名だったようです。数年後、僕の自宅の倉庫に父が若い頃に購入した映画音楽集のボックスがあるのを発見しまして、そのレコードをアレコレチェックしていたらなんと、スクリーンミュージックの名曲群に紛れてこの「黄金の七人」のテーマソングもありました。ビックリしました。灯台もと暗しでしたね。

さて、今回、このレアなシングルを再発したのが日本のTHINK !レコードというレーベル。
マスターテープからのリマスター、拘りを感じさせる素晴しい復刻作業です。
しかもこの7インチのパッケージにコメントを寄せていのが小西さん。
僕は最近このレーベルのリイシュー作品を多く買っているのですが、
次回もこのレーベルから取りあげる予定です。
CHAO !

『黄金の七人』《CDR.45-6》〈ARMAND TOROVAJOLI〉(03'25'')【1965】


黄金の七人 [7 inch Analog]

黄金の七人 [7 inch Analog]

  • アーティスト: アルマンド・トロヴァヨーリ
  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2009/12/11
  • メディア: LP Record




黄金の七人 / 続・黄金の七人レインボー作戦 ― オリジナル・サウンドトラック

黄金の七人 / 続・黄金の七人レインボー作戦 ― オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ,ペローネ
  • 出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ
  • 発売日: 2002/03/27
  • メディア: CD



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