『微笑がえし/キャンディーズ』 [邦楽女性アイドル70年代]
こんにちは。
何となく70年代のシングルを続けて紹介しているこのブログ。
今回もそんな一枚。
勿論、お亡くなりになった田中好子さんを偲んで。
キャンディーズの三人は、まるでおとなりのキレイなお姉さんみたいな存在でした。
やさしくて、かしこくて、親しみ深く、愛想の良い、密かな憧れを抱いてしまう愛すべきお嬢さんたち。
メンバーそれぞれが個性的な魅力を放っていて、素敵なんですが、
個人的にスーちゃんファンでした。
リアルタイムでは女優としての活躍が主体でした。
ドラマや映画、そして「揖保の糸」のCMに長年出演されて、大らかで、母性的で、清楚でホッとさせる癒しを視聴者に与えて下さいました。
まさか、そのCMに関わっておられる間もがんと闘っていたとは知りませんでした。
闘病中であっても三月の大震災の被災地へ憂慮され、復興へ、そして御自身の復帰へ人一倍深い意思をを抱かれていたことを、生前のスーちゃん自身の肉声で知りました。
ショッキングでした。
あのか細い、眠るような声色が今も耳からは慣れません。
気丈で崇高な彼女の魂に心を打たれました。
心より哀悼の意を表します。
キャンディーズのお話に戻って。
僕より少し上の世代以降には、あまりにも当たり前の様に存在していたキャンディーズ。
あらためてその稀有な魅力に畏敬の念すら感じさせる、最高に素敵すぎるガールグループ。
「潔さ」に貫かれたアイドル活動。
可憐なルックス、
健康的な肢体、
品性を感じさせる陽性のパーソナリティ、
三声の澄んだハーモニー。
彼女たちの歌はアメリカンポップスと歌謡曲を上手くブレンドした親しみ易い曲ばかり。
日本的な感じが良いですね。
四季折々に届く、メロディの付いたポストカードのような彼女達のシングルたち。
リアルタイムで聴いてなくても、永遠に語り継がれて行くキャンディーズのヒットソング。今日も誰かが思わず口ずさんでいる。
ヒットソング、流行歌のあるべき姿。
世代を超えて共有出来る価値感。
凄いことです。
you tubeの動画を観て、ファンになったと云う若い世代も後を絶ちません。
という訳で、キャンディーズのラストシングル「微笑がえし」を。
ジャケ写の華やいだ三人の笑顔、素敵です。
ひまわりの様なスーちゃんには明るいお別れが似つかわしい。
阿木曜子さんによる、キャンディーズの解散を「引っ越し」に準えた歌詞が耳を惹きます。
湿っぽい別れとは無縁な、歌詞の行間には幸福感が滲んでいます。
そしてこの曲の歌詞には、彼女たちのこれまでのヒットソングの数々の歌詞のフレーズやタイトルがきれいな模様のように編み込まれて、彩られています。
阿木女史の見事なデザイン。
眩いくらいの陽だまりに包まれた、三人のユニゾンとハーモニー。
その響きの心地好さ、爽快感。
まさに快感です。
甘酸っぱいメロディにチープなシンセのフレーズがくすぐったい。
元気なエレキギターのカッティング。
弾むようにリズミカルなオーケストレーション。
作曲者の穂口雄右氏による三人へのセンチでゴージャスな餞(はなむけ)。
B面は「かーてん こーる」。
ラストシングルのB面、本当に最後の最後、という訳で、ちょっぴりセンチなバラード仕立て。
こちらは「結婚」に準えた阿木女史の歌詞が印象的。
結婚式の情景が浮かんで来そう。
喜びの涙があふれそうな…。
キャンディーズのヒット曲たちの中で、この曲を記事に選んだのには、もう一つ理由がありまして。
僕も引っ越しをするからです。
間もなく四年近く住んでいた土地を離れることになりました。
転勤ってヤツです。
現在、引っ越しの荷造りや移動の手続きで忙しいのです。
こんなブログを書いてる暇もない、訳じゃないですが、少し慌ただしいです。
この記事がアップされる頃には、引っ越しが終っているかもしれませんが、
新居での部屋の整理や準備、インターネットの接続や各種手続きなどで生活が落ち着くまで、しばらくの間、ブログをお休みします。
少しの間♪お別れなんですよ〜。
それまでの間、過去の記事でお楽しみ下さい。
スーちゃん、どうか安らかに。
キャンディーズ、ふぉーえゔぁー。
『微笑がえし』《06SH263》〈作詞:阿木曜子/作曲/編曲:穂口雄右〉(04’33’’)【1978】
GOLDEN☆BEST キャンディーズ コンプリート・シングルコレクション
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct
- 発売日: 2011/06/08
- メディア: CD
2011-05-03 00:00
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コメント(3)
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キャンディーズのシングルでは、この「微笑みがえし」が一番好きです。
ピンクレディーは歌謡曲って感じだったけど、キャンディーズはアメリカンポップスの要素満載で、オールディーズ・アイドルってイメージです。
スーちゃんが亡くなったなんて未だに実感湧かないんですけど、その歌声は永遠です。
スーちゃんがセンターで歌った「あなたに夢中」も好きだな。
お引越しで忙しいでしょうけど、この曲聴きながらだったら楽しいかも。
ブログの再開を楽しみにしてますよ!
by いとぞう (2011-05-03 18:27)
>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
彼女たちにとって初のオリコン一位の曲なのでしたね。
これまでの彼女達の曲とその思い出も包み込んだ名曲ですね。
by 都市色 (2011-05-09 00:15)
>どらおさん、NICEありがとうございます!
by 都市色 (2011-05-16 12:04)